【感想・ネタバレ】歌舞伎町と貧困女子のレビュー

あらすじ

ベストセラー『東京貧困女子。』『悪魔の傾聴』などで話題のノンフィクションライター・中村淳彦、最新作!

誰も書かない歌舞伎町「セックスとカネ」のタブー

「トー横キッズ」「地下アイドル」「ホス狂い」「街娼」――
激変する“東洋一の繁華街”、最新ディープルポ!

コロナ禍の危機的状況から復活した歌舞伎町、最新ルポ! 「トー横キッズ」「地下アイドル」「ホス狂い」「街娼」「風俗嬢」「外国人売春婦」「ヤクザの妻」――貧困女子たちの生態を追い続けてきた著者が、東洋一の繁華街の裏側と貧困女子たちのリアルを明らかにする。

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Posted by ブクログ

闇堕ちしてしまう入り口の、なんと身近でなんとハードルの低いことか。別の世界のフィクションのような内容が、今現在実際に行われているということ。

一度立ちんぼで荒稼ぎする経験を得ると、「普通の仕事なんでバカらしくてやってられない」と普通の仕事に戻ることの難しさを感じる。

人は、環境で作られる。
だからこそ、環境を本当に大切にしたい。
私だって、この中の少女たちだったかもしれない人生があったと思うと、とても他人事とは思えない。
知ること、の重要性を改めて感じさせてくれるリアルすぎるルポだった。

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2024年10月20日

Posted by ブクログ

タイトルが間違ってると思った。貧困女子じゃない。風俗や売春、パパ活して金持ちだよ。
普通の会社員よりも。
頭、思想は貧困だ。

貢ぐって気持ちがよく分からない。
手持ちのお金が足りないから風俗やろう!売春やろう!って考えちゃうのがどうも分からない。
我慢しよう、ってならないんだね。

家族とのエピソードがあったけど、信じられないクソ親もいるんだな…

この本読んでそこら辺の若い子が皆んな体売ってるように見えるようになった。よくない。

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2023年11月27日

Posted by ブクログ

【結論】
非常に現代社会の問題を深く深く細かく書いてあり、心への刺激が強いが歌舞伎町の「今」のことを知る入り口としては読んでおいて損はない本だ。

【感想】
「トー横」と聞いてYouTubeやテレビでニュースやドキュメンタリーを観た人は私以外にもいると思う。
本書はYouTubeやテレビの女性へのインタビューでは語られない(放送できないような)深い部分まで書いてある。
この歌舞伎町という誰でも受け入れてくれる街ではZ世代の女性を中心に、どのような人がいて、なぜ立ちんぼなどをするのかが細かく書いてある。

正直に話すと私とは比べ物にならない想像を絶するような経験をしている同年代の女性の話を読み、何度か心が痛んだ。
YouTubeやテレビのコメントの多くは基本的に見下して、「自分はこうならなくてよかった」とか好き放題言っている。しかし歌舞伎町の多くは助けが本当に必要だった時に助けてもらえず、自身の力で生きていく道を選んだ人だということをこの本を読んで&実際に歌舞伎町にいる人と話して改めて実感させられる。

テレビやネットで話題になる一部を全てと捉えて見下してバカにするのは簡単だが、セーフティーネットからハズレかかっているがなんとか頑張って生きている人へ救済の道を新たに作ることが我々にできる彼らの「応援」なのではないだろうか。

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2023年11月12日

Posted by ブクログ

「トー横キッズ」にも言い表されるように、街の主役が中年男性から若者に変容、Z世代が多数派となった現在の歌舞伎町を筆者が取材。
彼ら彼女らの間では、担当ホストや稼げない彼氏のために女の子が身体を売って貢ぐという関係性が一般的であり、未成年も数多いカジュアルな売春が日常風景となっていた。
いくらお金があっても足りずに貧困化、ほとんどスラム街と言っても過言ではないような、日本一猥雑で欲にまみれた街のめちゃめちゃな有り様に改めて絶句した。絶対に娘をこんなところに近づけたくないと強く思った。
とはいえ私も上京してから歌舞伎町の夜の世界で働いていたので、完全に距離を置いた立場から批判することなんてもちろんできず、世間知らずの田舎娘だった自分がよく沼に沈まず(沈められず)に戻ってこられたなと冷え冷えした。
歌舞伎町はきっとすごく優しい地獄なのだろうと思う。
"流行り"のオーバードーズで軽率にトリップして生死の境を彷徨おうが、気持ちの悪いおぢとセックスしなきゃ暮らしていけなかろうが、歌舞伎町は何でも誰でも受け入れる。この街にしか居場所がなく、救われている人たちがひしめき合う。
筆者は、「歌舞伎町で起こることは前兆現象」であると述べる。いずれ他の繁華街に伝染し、最終的には地方に広がっていくと。若者に何が起きているんだろう。
「グリ下」「ドン横」「P横」「ロー横」、SNSで見聞きする呼称とその様子を知っていると、あながち大袈裟とも思えないのが怖い。

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2023年08月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

歌舞伎町という未知の扉の向こう側

頂点はホスト、その下に風俗に勤める女子、最下層にはモテないおじさん。
この構図でお金が回っているのだとか。

今の新宿歌舞伎町になる以前から、家庭に問題がある子やグレてる子の拠り所だったけど
現在のようにポンポン自殺が起こる街では無かったと思う。

風俗店で初めて承認欲求が満たされたって…それはねぇ。何か出来ないのかなぁ。
貧困女子というよりはホストにお金を使うように洗脳されてしまった女子が正しいんだと思う。

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2023年01月28日

Posted by ブクログ

闇金ウシジマくんとかアスカノとか好きだから面白かった。ここまでアウトローな人たち知るとわたし全然王道ルートじゃんってなる。

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2023年01月07日

Posted by ブクログ

いろんな人生があるよな ほんとに
深淵があるなら少しだけ中をのぞいてみたいけど深淵もまたこちらをのぞいているのだ てきな

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2025年11月13日

Posted by ブクログ

一時期は某ゲームの影響もあり、ヤクザやスカウトが我が物顔で闊歩するエリアというイメージの強かった歌舞伎町だが、数年前からトー横キッズと呼ばれるZ世代の若者たちのニュースが報じられるようになった。その印象の変化に興味を持ったが、どうもこの繁華街の変化について論じている資料というものが見つからない。そんな中ようやく見つけたのがこの一冊である。

石原慎太郎の歌舞伎町浄化作戦、2010年の暴力団排除条例、監視カメラの各所への設置によって、あらゆる非合法行為を封じられたヤクザたちは、限られた場所で肉体労働をしてシノギを得て、限られた場所のみで飲み食いするようになった。こうして空いた歓楽街を埋めるようになっていったのが若い女性たちである。なぜこのような事態が起きたのか。

本書では詳しく解説されているわけではないが、ホストクラブの隆盛と元々どんな素性の人でも受け入れてきた、人間の坩堝であった歌舞伎町の特性がうまく噛み合った結果によるものなのだろう。就業できない家出少女が集まってきて、すでにシステムの出来上がっている非合法の売春が彼女たちに職を与える。そして彼女たちが得たお金が歌舞伎町カースト最上位のイケメン達に流れていく、という流れができあがっている、ということが序盤で述べられていたが、どうも事態はそれだけでは済まないらしい。

特に家庭に問題のなかった女性達まで、ホストに狂うようになって水商売に落ちていっているのである。『貧困女子と歌舞伎町』というタイトルで、そもそも貧乏だった女性について取り上げているのかと思いきや、自ら進んで貧困に落ちていく女性が多い。大学に通っていたが、ホストにハマってレポートを書きながら風俗店で働く女性、風俗店だけでなく違法な個人AV撮影にまで手を出す女性、サイコパスな彼氏から暴力を受け監禁され、完全に見ぐるみ剥がされて後悔していたのに、また同じような男性と付き合ってしまう女性、など正直同情に値しないような人もちらほら。それは逆にホスト狂いの女性からけつの毛までむしられてしまう男性達も同じだ。歌舞伎町にはこういった人達を呼び寄せる何かがあるのか、それとも人は皆支配し支配されることを望んでいて、歌舞伎町の何かしらのシステムがその本能を引き出すのか、または別の理由が...。こういった本にそこまでの解説を求めるのはヤボなのかも知らない。

まずホストクラブがあり、そこに通う女性が働くためのお店や女性達がアフターで使うバーやラブホテルができていくという歌舞伎町独自の経済と雇用創出のシステムや、ヤクザ達の現状、募集が出る前に埋まってしまうほど人気のある歌舞伎町不動産の「転貸」という奇妙なシステムなど、興味をそそる情報がたくさんあり値段の割には楽しめた。ただし低俗な雑誌レベルの書籍であることは否めない。別の資料も検討しなければならないと思った。

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2025年09月26日

Posted by ブクログ

相手に貢ぐことで認められる女性達
厳しい家庭環境から逃げ出した矢先にさらなる地獄が待っていた
女性という立場と環境からつけ込んで弱者喰い物にする弱者
日本が30年不景気が続いていることによる余波が若い人や親世代に影響している

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2025年07月29日

Posted by ブクログ

さまざまなタイプの貧困女子が登場するが、貧困以外の支援も必要に思えるくらいメンタルがおかしい子が多い。
そういう子たちが性的にも金銭的にも搾取されていってしまう。

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2024年09月01日

Posted by ブクログ

個々の事情は違っても、歌舞伎町生態系の頂点に立つホストとそれに貢ぐ若い女性、さらにその女性に貢ぐ中年男性という構図。

ホスト通いにかかる多額の金銭を稼ぐために簡単に体を売る女性。
競争が激化し、低年齢化、低価格化も進む。

多くの女性が劣悪な家庭環境や精神疾患をかかえ、承認欲求を満たされたいがためにホストに依存する。
そこに単純な善悪の基準は当てはめられないし、すべての原因がそこにあるとも言えないだろうが、ホストの存在(やそのあり方)が「貧困女子」を増殖する大きな要因となっていることは間違いない。

「貧困女子」が社会問題化する中で、ホスト業界も社会問題化していくのだろうか。

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2023年07月25日

Posted by ブクログ

本当に世の中は知らない世界が多いなと改めて痛感する本だった。
売春するのはもちろん問題だが、その背景にあったその少女たちの生い立ちや社会の環境が課題であると、改めて痛感させられる本だった。
それにしても、本の中で出てくる中年男性が、あまりにも醜くてたまらない。

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2023年02月23日

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