あらすじ
伯爵令嬢であるリリーシャの住む国は、他国からの侵攻により滅亡の危機に陥る。
苦しい状況に立たされた為政者たちは、伝説に残る存在である『護国の悪魔』に救いを求めることに。
召喚された悪魔はその力でリリーシャたちの国を救ったが、悪魔が代償に求めたのは『花嫁』であった――。
悪魔との約束を果たすために、国中の令嬢から花嫁探しが始まった。
そこで選ばれたのが、目の不自由なリリーシャである。
悪魔がどのような姿なのか、花嫁に何をするかわからない。
リリーシャの家族はこの結婚に反対したものの、こんな自分でも役に立つのならばと、彼女は悪魔との結婚を受け入れる。
新郎の居ない結婚式を終えた夜、彼女の前に姿を現した悪魔は……
生贄令嬢と呼ばれた目の見えない女性と、愛を知りたい美しき悪魔の恋物語。
感情タグBEST3
ヒーローは「護国の悪魔」と呼ばれているけれど、永い年月を一人で生きてきた寂しい存在。
本来の姿がどんなものかは不明だけど、ずっと昔に友人から聞いた「家族」という存在に憧れ、
人間の暮らしをこっそりと見守ってきた孤独な人。
最初はヒロインも卑屈でこじれていたけど、二人がお互い信頼を寄せゆっくり絆を深めていくのが良いし、
ヒロインの家族もいい人ばかりで、ほうっとした気分で終わるのが良かったです。
始めはあまりにも話が進まず、ヒロインの鬱屈とした心情ばかりが語られるのでなかなか読み進められず。でも、途中から急に視界が広がったように話が軽快に進みます。短いお話でしたが、概ね満足です。
幸せを感じる物語
伝説の悪魔と盲目の箱入り令嬢の物語。悪役令嬢は悪役らしく最後に自滅して、後に残ったのは甘々の恋人たちというお話です。読みやすく幸せな気分になりました。