あらすじ
沖縄への米軍基地の集中が続く。日本における同基地の面積の7割強がこの地にある。米兵による事件、米軍機などによる騒音被害は沖縄の社会・経済に深刻な影響を与え、選挙を通じて示される沖縄の民意は、基地の集中を拒絶している。にもかかわらず、長きにわたり解決策を見出せずにいる。そもそもなぜ、沖縄に基地が集中し、それが続くのか。その経緯を明らかにし、地理的な必然とも、安全保障をめぐる戦略上の必然とも言い切れないことを示す。その上で、基地問題の「解決」へと一歩を踏み出すための選択肢を提示した決定的な書!
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Posted by ブクログ
沖縄に関連する事項を冷静な立場で考察しているのは素晴らしいと感じた.1968年から数年間の基地問題に関する事項は記憶にあるものが多く、当時の社会情勢と反対運動がある意味でうまく連動していたのではないかと思った.現在の素っ気ない雰囲気とはかなり違ったものだったのだ.本土に多数存在していた基地(1952年 本土:沖縄 90: 10))が沖縄に集約された経緯は、"基地問題は本土の「身代わり」となって沖縄が引き受けた”ということになる.首都圏の基地を撤去した「関東計画」(1973.1~76.3)がその中身だ.1978年で26:74に比率に変わっていた.アメリカと日本、さらに沖縄県の三者協議がこの問題の筋道を開く手立てではないかと感じている.