【感想・ネタバレ】だから山谷はやめられねえ 「僕」が日雇い労働者だった180日のレビュー

あらすじ

ごく普通の大学生の「僕」は、就職活動を前にしてドロップアウト。そして始めた東京・山谷でのその日暮らし。宿なし・金なし・家族なしの中年男たちと寄せ場や職安に通い、飯場の世界にも飛び込んでいく。彼らは、そして就職を選べなかった「僕」は、ダメな人間なのか? ドヤ街の男たちと寝食を共にした一人の若者による傑作ノンフィクション。幻冬舎アウトロー大賞(ノンフィクション部門)受賞。

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Posted by ブクログ

さいわいなことにというべきか、未だ私には縁のない世界のお話である。飯場やドヤの生活を、言いと思うが絶対イヤだと思うのか、読む人の反応は真っ二つに分かれそうだな。おそらく著者が経験した部分より、さらに酷く、闇が深い部分も多くあるのだろうが。

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2021年12月19日

Posted by ブクログ

面白い。
実体験のノンフィクション。
著者と同様に、ホームレスとか、宿無しの日雇いで働いてる人とか、いわゆる社会のレールから外れてるような生き方に興味があるなあ。

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2016年06月30日

Posted by ブクログ

日雇い労働者の街、通称ドヤ街。
その中でも日本有数のドヤ街といえば東京「山谷」。
実際行ったことはないのだが、地名は知っていた。
頭に浮かぶ街のイメージは良くはない。ただそんな場所でも懸命に生きる人もいれば、温かい人情だってあることをこの本を読んで感じた。

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2012年01月06日

Posted by ブクログ

いわゆるドヤ街と呼ばれる山谷と、工事現場の飯場などの滞在記。会った人との交流内容と、人間観察が主。

ドヤ街という言葉は最早過去の物だと思うが、今で言うインターネットカフェやシェアハウスのようなものと言えばどうだろうか。

金がない人の逃避先が酒やギャンブルからインターネットになっていると感じる昨今、名前や場を変えて、このような境遇は今後も残るのだろうと思った。

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2017年12月27日

Posted by ブクログ

日雇い労働者の実態が書かれたルポ
山谷という場所はセーフティーネットになってるんだなと思った。
やっぱりルポルタージュはなかなか接することのできない世界を生々しく知れておもしろい。知見が広まる。

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2017年08月31日

Posted by ブクログ

今までの人生に疑問を感じている現役大学院生が飯場(はんば:簡単に説明すると住み込みで働ける土木工事)に潜り込みその実態をレポート。
飯場での仕事内容や給与形態がわかります。
人それぞれ人生がありまた価値観のおき方によってその人生も大きく変わっていくと思います。
何が勝ち組で、負け組みであるのかが考えさせられると思います。
いろんな人生経験をしてみたいと思いました。

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2012年03月19日

Posted by ブクログ

<ごく普通の大学生の「僕」は、就職活動を前にしてドロップアウト。そして始めた東京・山谷でのその日暮らし。宿なし・金なし・家族なしの中年男たちと寄せ場や職安に通い、飯場の世界にも飛び込んでいく。彼らは、そして就職を選べなかった「僕」は、ダメな人間なのか?ドヤ街の男たちと寝食を共にした一人の若者による傑作ノンフィクション。幻冬舎アウトロー大賞(ノンフィクション部門)受賞。>働くということが自分の人生のなかで、どういう意味を持つのか。なんてことを読みながら改めて考えたり。読み物としても知らない世界を知れて面白かった。それにしても‥幻冬舎アウトロー文庫って初めて読んだな(笑)

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2010年10月06日

Posted by ブクログ

当時、大学院生だった著者がドヤ街「山谷」や飯場に潜入し、その内側と現実世界を行きつ戻りつする最下層ルポ。ちょっと眺めるつもりで手に取ったのだが、あまりの面白さに一気読みしてしまった。

ところどころ青臭い記述が鼻につくものの、日雇い労働者の生活、街、意識を的確にとらえ、そして自らがその一部と化していく過程に愕然とする記述は秀逸。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

大学卒業ごの進路を決めかねた青年が、とりあえず大学院に進み、山谷や飯場で仕事をしてみた体験記。
青年によくあるモラトリアムと言ってしまえばそれまでだが、フリーターではなく、日雇い労働者の生活を体験して彼らの考え方に触れてみようと思うところが、面白い。
あとがきによれば、2008年には番組製作会社で仕事をしているということだが、良質のドキュメント作品を是非つくってもらいたい。

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2022年08月01日

Posted by ブクログ

大学院生だった筆者が、山谷や飯場での生活を送ることで、実際に生活している労働者の生の声をすくい上げているのが本書の特徴である。
実際に生活が送るとは言っても、筆者には帰れる家があるので、労働者たちとは少し心持ちが違う。
だからこそ、客観的に見られているというところもあるが。
本書を読むまで、僕は山谷にいる人も飯場にいる人も全て日雇い労働者というくくりでしか見られていなかった。
山谷は何度か散歩がてら寄ったことはあるが、確かに異様な感じはあった。
だからこそ、「ここではたくさんの日雇い労働者たちが貧困にあえいで苦労しているんだな」と思っていた。
だが、本書を読むと、どうやらそういうことでもないようだ。
本書で登場する山谷の住民は、ほとんどが好きで山谷に住まっている。
彼らは、サラリーマンのような、規則正しい生活や財産などには興味がなく、最低限の生活をして酒を飲みながらなんとなく日々を過ごす。
そして、飯場で働く男たちは、山谷にいる日雇い労働者たちを見下す。
同じ日雇い労働者だが、下には下がいると思い、線引きをして精神的に安心しているのだ。
これは決して日雇い労働者同士の話ではないと思う。
サラリーマンだって、ホームレスや日雇い労働者のことを見下す。
家庭があり、財産があり、家がある。
同じ労働者なのに、見下すことで安心感を得ている人もいる。
本書を読んで感じることは、「普通の暮らしをしていない人たちの暮らしがわかった」とか、「自分はそうなりたくないな」とかではない。
僕が感じたのは、「あえてそのような暮らしを望む人たちがいるから、山谷や飯場という場所が現代でも存在するのではないか」ということだ。

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2019年03月18日

Posted by ブクログ

山谷や飯場での生活に著者が実際に身を投じたノンフィクション
貧困研究というよりは著者自身の自伝的、思索的な部分が多くを占める
著者が実際に炊き出しの列に並ぶ中で、今まで「こっちがわ」を経験せずに炊き出しボランティアなどに参加していた自分を恥じる場面があるが支援においてそこまでの支援対象との「同化」は必須とされるものなのだろうか?支援の姿はそれだけなのだろうか?読んでいて考える部分であった。

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2016年08月25日

Posted by ブクログ

ロクに就職活動もしないまま学部生を終え、モラトリアムを大学院で過ごし始めた著者が調査目的で、山谷のドヤ暮らしと関東近郊の飯場暮らしを体験したルポ。
副題にあるとおり、ほんの3か月ほどの記録でしかなくて、それでえらそうに山谷や日雇いのことを論じるなと思いもするけど、一方で、たった3か月でも何となくそこで生きる人々の像は見えてくるものだなとも思った。どこかやっぱり勤勉に生活することができなかったり、はたまた社会で生きていくには不器用過ぎたりといった具合。山谷や飯場はそういう人を受け入れてくれる、そういう人たちが生きていける場所「聖域」でもあるんだ。聖域である所以の一つに、マジョリティの人々がそこに目を向けないということもあるだろう。だから、旧態依然とした独特のシステムが良くも悪くも存続していたりする。いわば、マジョリティが安心して生活するために、マイノリティを閉じ込めている隔離室のような場所なんだ。
最近、山谷のドヤは外国人バックパッカーの安宿として人気を博しているとか。ある意味、ドヤ暮らしの人達と貧乏旅行の外国人という(言い方は悪いけど)お荷物的なマイノリティが集められているということか。

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2015年02月24日

Posted by ブクログ

大学院生が就職活動をきっかけに、働くことの意味とか自分探しとかいう浅い理由から、山谷で半年ほど日雇い労働を体験してきたルポ。身体はともかく心まで落ちたわけではなく、逃げ道があるので余裕なんだろうけど、終始客観的な視線での語り口だったのでわりと評価できる。ただ、そんな中途半端な態度なので、体験談もそれほど深くはない。

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2014年08月10日

Posted by ブクログ

作者が大学生の時に体験した、「ドヤ街」での体験をつづったエッセイ。

 単純にいわゆる日雇い労働者って人たちがどんな生活をしているのだろうっていう興味がそそられて手に取った本だけど、まあ確かに面白かった。

 でも、作者を「じゃあ僕はどうなんだろう?」っていう問いかけは、特に自分の人生について深く考えることなく今にいたっている僕にとってはそのまま自分の問いになり、結構真剣に読んだかもねえ。


 非常に読みやすくてよかった。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

当時、大学生〜大学院生であった作者の、山谷および、飯場体験記。「だから山谷はやめられねえ」という題名には、読み終わった後、違和感を感じる。

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2011年07月25日

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