あらすじ
ひとつだけ、過去を「再上映」できるとしたら。今だから気付けることがあるーー思い出とは、未来へ一歩踏み出す自分を支えてくれるもの。
思い出をひとつだけ「再上映」してくれる不思議な存在、映人。
過去を変えることはできないが、今の自分の視点でもう一度過去を見直すことができる。
幸せだった頃を取り戻したい人、後悔にけりをつけたい人……映人に再上映を依頼する理由は様々だが、受けるか受けないかは映人なりの基準があったーー。
幸せなものでも、苦しいものでも、自分にとって価値があって大切なものだと心から思えたら、きっと「これから」が変わっていく。
思い出を再体験した依頼人たちは、何を得るのか。
そして、映人の正体と目的とは。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「たった1つだけ思い出を再上映できるとしたら、あなたはどれを選びますか?」
何人かの思い出が再上映されるが、それぞれ全く違うので飽きさせない
そして最後には再上映させる人「映人」の正体が!!
先が気になり、一気読み
Posted by ブクログ
都市伝説のようにささやかれる、思い出を再上映する〈映人〉。
一縷の希望を持って映人に会いに来る人々。
「ある犯罪の思い出」のラストが素敵だった。
私にはリバイバルしたい思い出はまだないな。
Posted by ブクログ
頁を開くと「たった一つだけ思い出を再上映できるとしたら、あなたはどれを選びますか?」の問い。
読む前に考える。
私だったら高校時代の淡いエピソード、それとも亡き父との楽しかった日々?
過去に想いを巡らせながら読み進めた。
思い出を一つだけ再上映してくれる不思議な存在・映人によって、過去の出来事を再体験した依頼人達。
ある者は身勝手だと思っていた父の本当の想いを知り又ある者は見失っていた大切なものの存在に気付かされる。
最後には映人自身の過去と「思い出リバイバル」の目的が明かされ胸が一杯になる。
切なさを伴う再生の物語。
Posted by ブクログ
リバイバルシーンで涙してしまう場面があった。
この物語に出てくる主人公の映人は過去のその人の思い出を依頼者自身に見せることができる。
そんなことが可能なら自分はリバイバルを依頼者するだろうか。
良き思い出のシーンはもう一度リアルに体験してきたいと思うがリアルリバイバル上映したところで記憶に残る過去は変わらない気もする。
後悔が残る瞬間に戻ってリバイバル上映したとしても過去が変えられるわけではない。
今を生きている、前を向いて進んでいくために思い出は糧にしていくしかない。
大切な思い出は心の中にあっていつでも引き出せるようにしておきたいな。
物語のラストチャプターも含み後半のエピソードはまさかの想像以上のミステリー。
Posted by ブクログ
思い出を呼び覚まして、本人に再上映(リバイバル)できる人、「映人」を取り巻く物語。
五話に分かれていて、それぞれの話の中で主人公が映人によって過去の思い出を”体験”し、そのことを通じて現在(今)のことを改めて理解する。
過去があって今がある。そんな当たり前のことを思い起こさせてくれる物語です。彩坂先生らしい、ミステリアスであり、甘酸っぱくもあり、どこか哀しい小説です。
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「映人」。都市伝説としてネット上を賑わす人物で、依頼者の過去の思い出をひとつだけ「リバイバル」してくれるという。
その映人のリバイバルのおかげで人生の新しい一歩を踏みせるようになった人たちの物語。
本編5話とプロローグからなり、主人公は各話で異なる。
* * * * *
過去の思い出の一点に戻ることができるというので、岡崎二郎さんのSFファンタジーマンガ『時の添乗員』のようなストーリーを想像していたのですが、本作はもっと暗くて何となくすっきりしない印象でした。
特に、第1話の「父の思い出」がすっきりしません。
父親が殺される瞬間に立ち会いたいという希望もどうかと思うし、父に致命傷を負わせたのが実は娘の自分だったという真相を突きつけられて、ああいうラストになるとは考えづらい。
また、映人の偽物との対決を描く最終話もすっきりしません。
映人の名誉を回復しようと奔走する遼太については、彼が危険を犯してまで行動するほどの動機がわかりにくい。
さらに、映人が若い女性だったという設定自体は悪くないと思うけれど、その真の能力についてはヴェールに包まれたままだったのが、個人的に物足りませんでした。
過去の不本意な思い出に囚われていては新たな一歩は踏み出せないし、未来は拓けない。過去との訣別は必要になります。
だから、それを手助けしてくれる存在として能力者を登場させるのはファンタジーの定石でしょう。むしろ、そういった点を私たちは楽しむものだと思います。
でも、能力者に妙なスポットの当て方をした最終話の作り方が、作品を中途半端なものにしてしまった気がしました。それが少々残念に思うところでした。
Posted by ブクログ
たった一つだけ思い出を再上映できるとしたら、あなたはどれを選びますか?
これは(映人)と呼ばれる人物が、報酬も受け取らずに思い出を体験させてくれるという不思議な物語。
ただし、決っして破ってはならないルールがあり、「過去を悪用してはならない」
「内容を誰にも話してはいけない」
「何が起こっても、生じた結果は、自分自身で責任を負うこと」である。
第1話 父の思い出
第2話 恋人との思い出
第3話 青春の思い出
第4話 ある犯罪の思い出
第5話 映人の思い出
過去を思い出し、もう一度確かめてみたいことや楽しかったことを振り返りたい。
それですっきりしてこれからの自分に希望や期待が持てるのならいいことなのかもしれない。
第5話では、映人のことがわかる。
リバイバルの目的は、過去にどんな意味を見出すかは、その人次第。思い出を振り返ることで気づけることもあるはず。今を、生き直すためのもの。
これは、自分の存在価値を見い出すためなのかもしれない。
今の自分を肯定しつつ、修正できる部分は工夫し努力していく。
それを気づかせるためかもと思った。
Posted by ブクログ
彩坂美月さんは、「向日葵を手折る」が大好きで、気になっている作家さん。
表紙が素敵。
都市伝説と言われている映人は、もう一度戻りたい過去の再上映をしてくれるという。
タイムトリップなのか、ファンタジー的要素があるのかとワクワクしながら読んだ。
「ツナグ」(辻村深月著)を思いおこす。
依頼者は、過去に戻り自己を省みる。
再上映を観た人は、そこから明るい方向へやり直せるようなストーリー。
でもラストの種明かしで、ちょっと、え?となった。
催眠暗示、心理療法。
でも、映人によって、確かに立ち直ることができた人がいる。
無意識に沈む記憶を蘇らせるための、催眠暗示。
でも、それができるのは特殊な能力だと思う。
癒しの力。
すごい。