【感想・ネタバレ】非暴力を実践するためにのレビュー

あらすじ

本書は非暴力行動への認識を深め、理解し、始めるための入門書である。

非暴力とは、抑圧的な体制に暴力以外の方法で闘争をしかける積極的な行動の
こと。権力者個人ではなく権力のシステムを攻撃し、協力を拒絶し、
支配の仕組みをひとつずつ崩し、最終的にその支配者がなすすべもなく
取り残される状態を、戦略的に作り出すプロセスである。

シャープ氏の理論はミャンマーの人々にも広く読まれ、実際に民衆が独裁政権を
打倒した事例も世界各地で報告されている。
これは、遠い紛争地のことだけではない。
私たちの家庭・職場・学校など身近な権力構造にも目を向け、暴力を用いずして
その構造と闘い、私たちを解放するためにも活用できる理論なのだ。
本書は、身近なところから遠い国の政治まで、様々な実践的なヒントが得られる
実用書である。
すぐに実践できる198の手法一覧付き!

【内容抜粋】
第一部 権力と闘争(政治権力の性質と統制/非暴力行動 積極的な闘争術etc)
第二部 非暴力行動の手法(抗議・説得をする方法/経済的に協力を拒む方法
/政治的に協力を拒む方法etc)
第三部 非暴力行動の作用(非暴力行動の下準備/権力の再分配etc)
訳者解説 無責任からの脱却

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Posted by ブクログ

非暴力とは「何もしないこと」ではなく、「意志をもって行動すること」だということを学んだ。圧政や不正にどう立ち向かうか、具体的な198の戦術(デモ、ボイコット、行政協力の拒否など)が紹介され、あらゆる場で実践可能な非暴力の方法論が紹介されている。
「権力は支配される側の協力があって初めて成立する」という視点が衝撃的で、言い換えれば、支配される側の協力がなければ、強い体制も持続しないとも捉えることができる。
何かすべきだが、どうしていいかわからない。というような気持ちに寄り添いながら、実際に行動を起こすための気づきを与えてくれる一冊だった。

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2025年07月27日

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