あらすじ
『仮面ライダー』に始まり、いまも熱く語り継がれる1970年代を中心としたコミカライズ作品。児童向けテレビ番組を原作としたマンガが多数生まれた時代の実作者が語る、自伝的マンガ史
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Posted by ブクログ
巻末のコミカライズ作品一覧と、自身の記憶を対照すると、すがやみつる作品と意識して読んでいた作品はないように思える。むしろ読んでいない可能性もある。ストロンガーを読んだ記憶があるのだが、冒険王を読んでいた覚えがない。読んでいたとはっきり言えるのはテレビマガジンとテレビランドなのだが、なんにせよ四歳か五歳の頃のこと、忘却の彼方。
コミカライズ作品について漠然と感じていたことは本書によって肯定された。考えていたよりは企画ものとしての体を成していたようであるが、公式作品と言い張れるほどのものではない、と。
個人的には『ラジコン探偵団』や『ゲームセンターあらし』の誕生秘話めいた話を知れたことが嬉しい。
特に『ラジコン探偵団』からはたくさんの「お土産」をもらったことを思い出させてくれた。当時は手が出なかったにせよ、エレクトロニクスや工作ということに興味をむけてくれた。
一方で、キカイダーというタイトルが駄洒落発であったことは知りたくなかった。企画時の名称は『ゼロダイバー』だったという。『キカイダー』という名前だったから「ピノキオは人間になれてほんとうにしあわせだったのでしょうか」という結末とマッチすると思うのだが、思い出を汚された気分。駄洒落発であろうと察していても、はっきり言われなければ思い込みで済むというもの。過去話にはご用心。
追記:
駄洒落というのは石森プロ(当時)にいた若手漫画家らの印象だとのこと。
Posted by ブクログ
すがやみつるのコミカライズ漫画家時代を振り返る回顧録。
すがやみつるというと「ゲームセンターあらし」の印象が強いだろうが、個人的には「冒険王」で連載していた「仮面ライダー」シリーズのコミカライズの印象が強い。当時は石森版の「仮面ライダー」は読んでおらずというか存在自体知らず、「仮面ライダー」の漫画=すがやみつるという印象だった。
しきりに絵が下手と出てくるけれど、絵が下手という印象はまったくなくてむしろ巧い漫画家という印象だったなぁ、少なくとも同時期に冒険王で永井豪作品のコミカライズをよくやっていた桜多吾作も当然読んでいたけど名前を意識したのはもっと後になってからだったけど、すがやみつるという名前と絵は子供心に固有のものとして意識していた。(まぁ、「マジンガーZ」は当時永井豪の方を読んでいたという所為かもしれんが)