あらすじ
プロジェクトをまかされることになった際
・何をすればいいのか?
・どのように進めればいいのか?
と悩んだ経験はないでしょうか。
また、「うまくいかなかった」
「最終的にはどうにかなったけれど、スムースにはいかなかった」
という経験をお持ちではないでしょうか?
プロジェクトがうまくいかない大きな理由の1つに、
日常業務で使われている既存の階層組織によるマネジメント方式を、
ムリやりプロジェクトに適用しようとしていることがあげられます。
プロジェクトには、プロジェクトに適応した、
プロジェクトマネジメントの適用が不可欠です。にもかかわらず、
既存の階層組織で使われているマネジメント方式をムリやり、
または無意識にプロジェクトに適用するところに、
大きな矛盾と失敗の原因があるのです。
既存の階層組織とプロジェクトに効果的なマネジメント方式は、
180度、まったく異なります。
プロジェクトを成功させるには、
それに適したマネジメント方法をしっかり学ばなければなりません。
本書は「こんなはずではなかった……」と、
プロジェクト終了後に後悔しないため、
また「そもそも何から手をつければいいのかわからない」という人を救うために書かれた1冊です。
1章で「プロジェクトとは何か」について触れ、
結果を出すために必要な条件(2章)・手法(3章)、
4章以降はプロジェクトの手順(プロジェクトライフサイクル)にしたがって、
結果が出せるプロジェクトの進め方について具体的に解説していきます。
■目次
●第1章 プロジェクトマネジメントとは何か?
●第2章 これだけはおさえておきたい! 結果が出るプロジェクトの条件
●第3章 「WBS」「組織体制図」「TRM」「ガントチャート」
プロジェクトマネジメントで必要な手法をマスターする
●第4章 失敗しないプロジェクトの立ち上げ方
●第5章 そのプロジェクトに無理はないか? 計画書を作成する
●第6章 プロジェクトを成功に導く! 実行と評価
■著者 西村克己(にしむら・かつみ)
芝浦工業大学大学院客員教授。経営コンサルタント
東京工業大学「経営工学科」大学院修士課程修了。
03年より芝浦工業大学大学院「工学マネジメント研究科」教授、08年より同大学院客員教授。
専門分野は、あらゆる業界や業務に適用できる「戦略+マネジメント+思考法」。
具体的には、「プロジェクトマネジメント」「経営戦略」「戦略的思考」「ロジカルシンキング」。
主な著書に、『1分間ドラッカー』『1分間コトラー』『1分間ジャック・ウェルチ』(SBクリエイティブ)、
『問題解決フレームワーク』『戦略決定フレームワーク』(学研パブリッシング)、
『ポーター博士の「競争戦略」の授業』(かんき出版)など約120冊超。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
非常にコンパクトにまとまっていて読みやすく、体系的な整理と各ポイントの要点が把握しやすい。
一方で、各ドキュメントの関連性がパッとわかりづらい点、標準的なPMBOK等の観点から抜けもありそうで、細かい部分に手が届かない印象。
個人的にはプロジェクト立ち上げに携わっているフェーズなので、計画書作成の足掛かりとして参考となった。
Posted by ブクログ
■ PMBOKの理論を「動く武器」に変える
プロジェクトマネジメントの標準であるPMBOKをベースにしつつも、本書の真価は「現場で何をすべきか」を極めて具体的に言語化している点にあります。PM経験がない人でも迷わず読み進められる平易な表現ながら、語られている内容はプロジェクトを成功に導くための鉄則に満ちています。
■ 印象に残った「現場の知恵」
1. 曖昧さを殺す「言葉の定義」
特に「魔法の6つの語尾」と「使ってはいけない3つの語尾」の対比が秀逸です。「〜の検討」や「その他」といった言葉が、いかに作業の漏れや見当違いを引き起こすか。タスク定義の段階で勝負が決まることを痛感させられます。
2. ステークホルダーを味方につける「非公式マイルストーン」
定期報告を「非公式なマイルストーン」と定義し、障害の排除やオーナーの満足度向上に繋げる手法は、組織で動くリーダーにとって非常に現実的なアドバイスです。
3. リーダーの「戦う姿勢」と「終わらせ方」
スコープ拡大に応じたリソース確保を妥協せずオーナーと戦うこと、そして「終わりの条件」を最初に決めておくこと。プロジェクトを「うやむや」にせず、達成感とともに着地させるための力強い指針が示されています。
4. 徹底したメンテナンスと文書化
WBS(作業分解構成図)を最新に保つことや、議事録を翌日午前までに配布するといった「当たり前だが、徹底が難しい基本」の重要性が説かれています。リスクをCST(コスト・スケジュール・テクニカル)で捉える視点も、目標管理を定量化する上で非常に有用です。
■ 読後の感想
「プロジェクトに関わるすべての人は、何かしらの気づきがあるはず」という予感は的中しました。単なる管理の手法に留まらず、メンバーの求心力を高める「集中討議」の活用など、チームを動かすマインドも学べます。机上の空論ではない、血の通ったマネジメント本として、チーム全員で共有したくなる一冊です。