【感想・ネタバレ】日本の伸びしろ 悲観を成長に変える思考力のレビュー

あらすじ

悲観論はだいたい間違いです
人口減少、男女格差、グローバル化……これらはみな日本の「伸びしろ」です!目からウロコ、腹から納得できる出口流「成長への道」。

日本は衰退している、多くの課題を抱えて打開策が打てなくなっている、と考えている人は多いでしょう。たしかに人口減少、一人当たりGDPの低下、生産性の低さ、向上しない女性の地位など、先行きに不安を感じさせることばかりです。しかし、これらの課題の中にこそ、「日本の伸びしろ」がある。それが出口流の「逆転の発想」です。

資源のない日本が豊かであり続けるためには、モノと人と情報を活発に動かしていくほかありません。本書では、具体的な課題を「伸びしろ」に変える方策を提示します。本書の執筆過程で、脳出血に見舞われた出口さんは、一年のリハビリを経て、学長の職務に復帰しました。本書は復帰後初の日本社会への提言でもあります。

目次
はじめに
第一章 日本の伸びしろはどこにある?
第二章 好きなことを学ぶ高学歴社会に
第三章 人口減少を止めなければ国力は戻らない
第四章 働き方を変えれば生産性は上がる
第五章 移民を迎え入れた日本は強くなる
第六章 女性が生きやすいと経済は成長する
第七章 社会保障改革という伸びしろ
第八章 最大の伸びしろは「選挙」にあり

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Posted by ブクログ

ネタバレ

出口さんの新著です。
この方の前向き思考はいつも参考になります。
あまり状況は良くないものの、悲観しすぎるのも良くない。
前向きに考えることで実行力に繋げるところの考え方が年末年始に読む本として最高です。

過去にもいくつか日本の課題についての本を書かれてますが、本著も基本的には課題は大きく変わってはいないと思います。その中でも日本の成長を促進する観点で、以下のテーマに絞って掘り下げた意見が書かれてます。

1「教育」
2「少子化対策」
3「労働生産性」
4「社会保障」
5「民主主義」

特に私の意識が変えられたのが、ドイツのシュレーダー首相が国民に血が流れるのを承知でゾンビ企業を退場させた決断。(欧州の有力国も日本と同じく苦しんでたが大きく変えた)そして、少子高齢化による年金破綻問題の対策で、これからの時代は「ヤングサポートオールド」ではなく「オールサポートオール」(富める人が貧しい人を救う)だという発想。(大いに賛同。若者を苦しめるのはやめよう)

あと1点知りたいのが、安倍首相も提言していた道州制導入(地方自治促進)は伸び代にならないのかが気がかりなところです。人が足りず、高給取りな割に議会で寝ている議員を生かす代わりに、判断を各自治に任すというのも活性化の一手かもしれないですね。

また新著が出たら引き続き読みたいと思います。

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2022年12月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ


最後は「とにかく若い世代は選挙に行くのが肝要」とのメッセージだった。
外国人留学生についての箇所が学びが多かった。 「留学生の受け入れには外貨を稼ぐ側面がある。アメリカでは、留学生がアメリカの大学、衣食住で1人につき年間1000万円使ってる。留学生がアメリカにもたらす経済効果はおよそ10兆円」という発想はなかった。
「外国人の優秀な移民はいいが、チープレイバーはよくない。10代のころに日本に来てもらって、日本を第二の故郷に思ってもらう」という発想もなるほどなと思った。私の住んでいる町も留学生(ベトナム、ミャンマー?)が非常に多く、正直外国人ばかりで嫌に思うこともあったのだが、日本に興味をもって来てくれていると思うので、元々住む日本人としても来てくれてる外国人には日本を好きになってもらって、お金を使うなりまた来てもらったりする方が、経済的にも国の発展にもメリットが大きいのだなと思った。

少子化の原因も色々かかれていたが、私は少子化における当事者(30代二児の母、3人目迷い中)であるので、出口さんの考える少子化の原因とは少し違う意見である。
①長時間労働
核家族で、夫が長時間労働で妻が(働いてても働かなくても)ワンオペ家事育児。夫婦ともに疲弊して、「これ以上子どもがいたらキャパオーバー」と思ってしまう。
②金銭的問題
学費(とくに塾と大学)に金かかりすぎてキャパオーバー。
夫婦別姓は関係ないのでは?と思う。
あと、第3号を廃止せよとのことだったが、廃止する前に、子育て中でも仕事ができるように制度をもっと整えないと、それこそ子供を産み控える人が増えると思う。
パート、アルバイトに厚生年金を、という意見は賛成です。

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2024年04月23日

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