あらすじ
爆発的に売れる
ようになるための方法論
新規事業やDXによって各社は新しい事業の柱を模索するが
そのほとんどが収益化する前に失敗してしまう。
なぜなら、良い市場(マーケット)へ
的確なプロダクト(製品・サービス)を届けられていないからだ。
一方でこれが実現できている状態を
PMF=プロダクトマーケットフィットという。
PMFはビジネスの当たり前のことを言っているようだが
実は体系的にノウハウが整理されておらず、各社手探りの状態にある。
そこで自らPMFの失敗と成功を経験し、多くのPMF事例を分析してきた著者が
PMFの基礎知識から実際にPMFを達成するための具体的な方法を丁寧に解説する。
14社の事例から得られた実務に落とし込む際のコツも満載。
B to CとB to Bの両ビジネスモデルにも対応!
・新規事業&事業再生の責任者
・新規事業のリーダー&担当者
・DXのリーダー&担当者
・プロダクトが伸び悩んでいる起業家&プロダクトマネージャー
にとっては必読の一冊。
●目次概要
第1章 PMFとはなにか
第2章 新規事業がPMFできずに失敗する理由
第3章 PMFを達成するまでの道のり
第4章 PMF達成の肝となるバリュープロポジション
第5章 PMFを達成しやすい組織をつくる
第6章 PMFの測り方
第7章 PMFした後のさらなるPMFに向けて
第8章 PMFの引き金となるPMFトリガー
第9章 14社から学ぶPMFの実現と事業成長のノウハウ
※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。
※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
才流の栗原社長の本。東大卒、IT系企業のBtoBマーケティング支援事業を立ち上げて事業部長まで。その後才流を立ち上げ。
感想。勉強になりました。
備忘録。
・PMFとはProdact Market Fitの略。マーク・アンドリーセンしによって広まる。
・PMFしたとは、顧客からの問い合わせが殺到したり、異様に低いコストで問合せや受注が獲得できる、顧客からの要望に開発が追いつかない、事業成長に採用が追いつかない、予算を使っても利益が出てしまう、といった様子。
・新規事業の成功率(企業価値40億円を超える)。7%。大化けする確率は0.3%。
・アビームコンサルティングのの調査では、大手企業における新規事業が、検討から事業立ち上げに至る確率が45%、単年度黒字が17%、累損解消確率が7%、中核事業に育つ確率が4%。
・失敗の理由。顧客ニーズ検証せずにリリース、PMFに必要ないことに時間を使う、リリース前の社内議論に時間を使う、PMFしてないのに営業やマーケティングに時間を使う、安易に人数を増やす、意思決定や打ち手の成功確率にこだわり過ぎる、市場規模を確かめずに参入。
・スタートアップフィットジャーニー。
①CPF。customer problem fit。顧客に課題は存在するか。
②PSF。problem solution fit。課題を解決できる解決策は何か。解決策にお金を払ってもらえるか。
③SPF。solution product fit。解決策はプロダクトとして実装できるか。プロトタイプの作成フェーズ。
④PMF。プロダクトは市場に受け入れられるか。
⑤Go to Market。
・customer problem fitのフェーズでは主に顧客インタビューから課題を特定。30-50社程度。
・SaaSの世界ではARR(年間定期収益、Annual recurring revenue)を毎年、3倍、3倍、2倍、2倍、2倍に成長させるモデルあり。トリプルとダブルの頭文字をとって、T2D3とよばれている。これがユニコーンになるための指標。
・バリュープロポジション。自社が提供できて、競合他社が提供できない、顧客が求める独自の価値。言い方を変えると、顧客が望んでいる価値と自社が提供できる価値の合致と、競合他社が提供できず自社の独自価値。考える順番、顧客が望んでいるものは何か、自社が提供できる価値は何か、競合が提供できない価値は何か。
・インタビュー。ビザスクやインタビューシート。
・キーエンスのニーズカード。顧客のニーズを集め、営業は毎月それをノルマ化されている。
・ショーン・エリステスト。このプロダクトがなくなったらどう感じますか。とても残念、という回答が40%を超えたらPMFしている。
・受注までの段階を滑らかに考える。①見込み客に一般情報を紹介(展示会とかホワイトペーパー)、②ノウハウ公開、セミナー、③事例紹介や操作説明、④商談。
・受託開発やコンサル活動の中で多くの情報を収集する。
・既にPSFに達しているけど、PMFに至っていない市場。これをどうするかも、新規事業になる。
・効率化よりも省力化の方が良いケースあり。
Posted by ブクログ
アカデミックというより現場感があってよかった。
何度もPMFを目指す。顧客の課題に向き合う。
無駄な一手はうたない。
諦めないのがマジで大事。
市況を見極めよう。業界経験者をとろう。
Posted by ブクログ
PMFとは市場を満足させる商品が提供されている状態。PMFの状態に至ると顧客の需要が供給を超えかけ、現場は商品の改良に割く時間無く提供し続けないと間に合わないような状況になる。自社のサービスがPMFするかは顧客インタビューや商談を重ねたりと事前リサーチをしてみる。
フィットジャーニーとして、CPF→PSF→SPF→PMF→GTM→Growthのプロセスは、新規事業を立ち上げる際に自分たちが今どのフェーズなのかを客観視する一つの指標として役に立った。
Posted by ブクログ
新規事業のバイブル」という前評判を聞いていたとおり、良書でした。初心者に寄り添ってくれているので、雰囲気で使っていたカタカナ用語をきちんと引き出しにしまうことができた。
それから、14社の事例も良くて、fondesk、ノバセル、フォトシンス、ベーシックといった、私にとって身近な会社さんのPMFした瞬間を浴びることができて、めちゃ勉強になりました。
Posted by ブクログ
今の仕事に実践的に役立つ本。
PMFの定義やそこまでのジャーニーはもちろんだが、何よりPMFを実現させた14社の事例がとても具体的で改めて「ユーザーやマーケットの声を聞く」重要性を感じた。
(完全に個人の主観だが)私がいま携わっているプロダクトは良くも悪くも「自分たちが世の中に届けたい価値」が強すぎると感じる節があった。
まずはユーザーの声を聞いて本当にプロダクトが顧客の課題解決をしているか・PMFできているかを再考し、そのうえで自分達が世の中に届けたい価値を考えていきたい。
Posted by ブクログ
勉強になったが、結局PMFは永遠に辿りつかないかもしれないし、厳密に測定することにどこまで意味があるかもわからない。コンセプトを理解し、投資アクセルを踏む前にPMFという概念から事業を見直す必要があるというのが重要だと思った。
また、完全に新しいマーケットの場合これに囚われすぎるとタイミングを逸すると思う。
◯ PMFとは
・明らかにそれとわかり、PMFしているかに疑問を持つ時点で違う、 。問い合わせが多い、予算を使っても利益が出てしまう、顧客からの機能要望への開発が追いつかない、受注までの期間が短い、顧客が喜んでいる
・PMFまでにやるべきことは、とにかく顧客の声を聞いて商品開発にリソースを投入。vmv や予算作成、組織作り、権限委譲、プロモーション、営業育成、ブランディング、カンファレンス、人脈づくりは全てPMFを遠ざける行動
・例外は勝者総取り、プラットフォームビジネス、リプレイスが難しい、アップクロスセルを後から成功できるケース。スピード重視で積極的に営業マーケをPMF前から行うのも手
◯ PMFまでの道のり
1. Customer problem fit: パニングニーズの特定、話し出すと止まらなくなる課題、商品がなくても発注したいと言われる、あるなら今すぐ欲しいと言われる
2. Problem solution fit: ソリューションが顧客が求めるものかの検証、モックや営業資料で十分
3. Solution product fit: 解決策がプロダクトとして実現可能か。製品の最初のバージョンで恥ずかしい思いをしていないなら、リリースが遅すぎだbyリードホフマン
4. Product market fit: 販売活動を行って受注し、顧客が満足してくれるのか。この段階での目的は事業成長ではない。プロダクトだけで課題解決をしようとしすぎない。コンサルも必要かもしれない
5. Go to market: 商品をどのような流れで顧客へ届けるかをまとめた戦略
6. Growth
◯バリュープロポジション
・よくある落とし穴
1. 自分たちの想いが先行して顧客が望んでる価値が置き去り
2. 自社のアセットを生かそうとして引っ張られる
3. 全てに対応しよつとしてケイパビリティが足りない
・回避方法は以下の優先順位を間違えないこと
1. 顧客が望む価値(must haveかnice to haveかの切り分けが大事)
2. 自社が提供できる価値
3. 競合が提供できない価値
◯ PMFの指標
・遅行指標
1. リテンションレート、解約率
2. ユニットエコノミクス: LTV/CAC顧客獲得コスト
3. レベニュー: ARRの伸び方
・先行指標
1. ショーンエリステスト: このプロダクトが使えなくなったらどう感じるか?に対する回答、とても残念、まあ残念、あまり残念ではない、無回答の四段階で答えてもらい、とても残念が40%以上を基準とする。過去2週間以内に2回以上使ったことある人が対象。
2. NPS: 顧客や友人におすすめしたいか、0全く思わない〜10非常にそう思う。推奨者9〜10から0〜6批判者を引いた数をスコアとする
3. エンゲージメント: アクティブな利用
・業界内の他商品や平均と比較する
・PMF測定は何度も継続的に行う、
◯他社事例
・コミューン: プライシングを3倍にして、注力すべき顧客を明確にしたら売れるようになった。
・エンプラ向けB2B SaaSでは、プロダクトが売れるまではPMFの過程で、10〜15%にすぎず、そこから先がはるかに長い。
Posted by ブクログ
商品はローンチして終わりではなく、そこからどうやって商品を浸透させていくかを実際の企業例を踏まえての内容だった。失敗例を読み解くことで成功に近づける感覚になれる。
Posted by ブクログ
内容はとても分かりやすかったです。
私はto Cのサービスをやっている会社なのですが、設立20年以上の会社なので主要なサービスはすでにPMFしてしまっていると考え、あくまで新規事業を行う際にフィットジャーニーを作ってどのフェーズにいるのか確認しながらPMFするための戦略を考えるとよいのでしょう。
とはいえ担当者レベルがPMFについて議論したり戦略をたてることもないと思うので、事例のように自社の事業がどうやってPMFしたか自分なりに言語化してみると、マーケティング戦略を立てるトレーニングにはなるのではないでしょうか。
事例で印象的だったのは、当初PMFがうまくいかなかった際には、まっさきに商品が顧客ニーズにフィットしているかを見直すべきというところです。そのためにはやはりお客さんにインタビューするなど、事例で登場した企業はだいたいそれをやっていたと思います。自分の会社はアンケートはとりますが、きちんとインタビューをするという発想がないと思っていたので、余計気になりました。
Posted by ブクログ
CPFからPMFまでのフィットジャーニーのまとめはわかりやすい。PMFしている状態も体験から語っていて現場感のある表現でイメージしやすい。
前半はPMFの解説的な内容で後半は他社事例が紹介されている。