あらすじ
相続専門税理士として、長年多くの相続を間近で見てきた著者は、2つの「相続格差」があるという。1つは、現金や不動産など、財産の分け方の不平等による格差、もう1つは相続によって幸せになったか、モメて不満が残ったかによる格差だ。この2つの相続格差を乗り越えるにはどうしたらいいのか。モメない、ソンしない分け方のコツや、円満相続の秘訣となる考え方を伝授する。前野隆司慶應義塾大学教授との特別対談「『一番大切な財産』に気づく幸福学」も収録。
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Posted by ブクログ
・相続格差とは金額の大小ではなく「あいつばかりずるい」という感情の問題。
・「より多くもらう」ことにこだわると、得た金銭以上の労力が必要になったり、遺された家族の結びつきが失われたりと却ってマイナスになる。
・相続とは金銭や資産だけでなく、亡くなった人の想いや意志を受け継ぐことでもある。見える物ばかりでなく、見えない物を意識できる家族は揉めない。
相続専門の税理士ということもあり、プロとしてどのようなケースを見てきたか、相続に対しどのような心構えで臨めばいいかについて分かりやすくまとまっていた。
自己啓発に近い内容なので、法的な知識を期待する人は専門書を読んだ方が良いと思う。
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「相続」を「争続」にしないために気をつけるべきことを解説した本。
いい相続にするには、トラブルになりやすい「お金」と「心」の2つの相続格差に気をつけること。
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今年(2024)のGWの大掃除で発掘された本のレビューは大方終わりましたが、その前に娘夫婦が宿泊した時に大慌てでスースケースにしまい込んだ本があり、本日からはそれらの本のレビュー書きをしたいと思います。
記録によれば読破したのは昨年の3月末頃の本です、神戸に帰郷するときは気楽に帰っていましたが、昨年後半から状況が変わりました。大変と言えばそうですが、社会人になって今までよく両親は頑張ってくれたと思います。この本を読んで、相続についても準備をしなければならないなと思ったことを記憶しています。
以下は気になったポイントです。
・残された妻と子の人間関係を考えれば、妻が全てを相続した方がいい、この例に限らず、節税テクニックにおける常識が、実は人間関係では非常識である場合も少なくない(p22)
・プラス思考になるための五つの心構えについて、ツキカエタの法則がある、ツ:ツイている人は、ツイている人と月あると更にツキがつく。プラスはな人を付き合うと「プラス思考」になり、マイナスな人と付き合うと「マイナス思考」になる。、キ:聞き上手、他の人の話をよく聞く人はツイてくる、カ:感謝上手、ありがとう、という言葉を使う人はツイてくる、エ:笑顔上手:笑顔のあるところには、ツキがくる、た:他人に親切上手な人にも、ツキがくる(p32)
・比較していいのは、過去の自分と現在の自分、あるいは現在の自分と理想の自分の姿だけである、アドラー氏(p34)帰ることのできないものを静穏に受け入れる力、変えるべきものを変える勇気、変えられrないものと帰るべきものを区別する賢さ、を持ち合わせていれば意味のない諍いもなく、心穏やかに人生を過ごすことができる(p35)
・目に見えない相続財産’(仕事、心優しさ、忍耐力など)に注目すること(p43)
・勘定(金)ばかりを念頭において、感情(心)を無視した相続対策は、親が喜ぶものではない(p56)・親が亡くなっても、3年間の猶予がある。相続が発生してから3年目の年末までに売却すれば、居住用の特例(3000万円まで非課税)がある(p64)
・遺言書を残している人はごく一部で、2021年では全体の11%程度であった(p70)・本当に親を喜ばせたければ、一人で帰省すること、実の息子や娘が一人でくれば、誰に気を使うことなく話すことができる(p91)
・大切なのは、親の話を「受け止める」こと、親はただ聞いて欲しいのであって、解決法を求めていない。特に母親にはその傾向が顕著である。親が言いたいことを一通り話し終えたところで、「何か不安なことはある?」という質問をするのが良い(p93)
・三つの大切な言葉、1)どうかした?、2)どうしたいの?、3)私にできることはある?(p98)
・2021年に民法が改正となり、3年以内に相続登記をしないと、10万円以下の科料た課せられる(p103)・介護をしている最中から兄弟の間でコミュニケーションをとって、相続の時に生産しようと話をつけておくこと(p131)
・故人の遺品整理は、遺品整理会社に頼むのが一番いい、自分たちだけで片付けようとすると、思い出の品が出てくるたびに手が止まってしまい、何ヶ月もかかってしまう(p137)デジタル化しておけばスペースの面でも良い(p139)
・京セラの稲森氏によれば、人生・仕事の結果=考え方x熱意x野力、で導き出せる。興味深いのは、熱意・能力は、0−100点であるのに対して、考え方は、-100〜100点である、いくら熱意と能力があっても、考え方がマイナスになると、人生はマイナスになる(p125)船井幸雄氏は、自分を高める3原則として、1)プラス発想、2)素直、3)勉強好き、と言っている。プラス発想になるためには、1)過去オール善、2)どんなことにも感謝、3)つきあう人をえらず、が大事だとしている(p175)
・幸せになる4因子、1)やってみよう(=自己実現と成長の因子)何かにチャレンジして主体的に生きる、2)ありがとう、他人のために貢献したいという思う心や感情の気持ち、3)なんとかなる、前向きで楽観的な人が持つ因子、失敗を引きずらず、そこそこで満足できる、4)ありのままに、人と自分と比べず、自分らしく自分の幸せを目指す(p194)
2023年3月21日読破
2024年6月11日作成