あらすじ
「書くこと」の深遠なカタルシス
短篇の名手が、深遠なカタルシスを紡ぎ出す。すべて「書くこと」をテーマに、さまざまな日常の忘れられない瞬間を描いた珠玉の十篇!
目次
緑の象のような山々
園田さんのメモ
好好軒の犬
何ひとつ間違っていない
窓
料理指南
つまらない湖
凶暴な気分
名前
小説家の一日
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
10作全てがハッピーエンドという訳ではなく、だからと言ってバッドエンドという訳でもなく。
ただ、何となく感じられる不気味さや不快感。
人間の醜い部分を匂わせるような作品だった。
個人的には
「窓」が一番好き。
最後の女子生徒2人が見つめ合う描写。
本来「同士」を見つけ、希望を感じさせる終わり方になるはずが、何故か、もっと悲しく悲壮感漂う終わり方だった。
そこになんとも言えない怖さを感じた。
ただ、表現方法が単調であって読みやすくはあったが星3である。
Posted by ブクログ
久しぶりの荒野さん
やっぱりうまいなぁと思う
無駄がないし、不穏な感じもどこか上品な感じも手厳しい感じも健在、という感じ。
好好軒の犬、と小説家の一日はつながっていたのね、そしてそれは荒野さんの子供の頃と現在に極々近いということが、あちらにいる鬼を読んだ人ならすぐにわかることだし、実際その二つが面白かった
小説なのだからフィクションなはずだけど、あーそんなふうに荒野さんは暮らしてるんだな、と思ってしまった。