あらすじ
母はなぜ、父から私への性的虐待を見て見ぬふりしたのか。
身体的暴力、面前DV、人格否定、性的虐待・・・・・・。
そんな家庭環境で育った私が、自分の居場所を見つけ結婚し、子どもを産んだ。
「父親みたいには絶対にならない、”いい親”になる」。
しかし子育ての中で親からされた仕打ちを思い出し、次第にどす黒い感情に飲み込まれていく。
連鎖は断ち切れないのか――。
父を憎み切ったその先に見えたのは母の真実。
虐待のある家庭に「父と母、片方はまとも」は存在しない。
目次
第1章 凶器の親 ー父から私への連鎖ー
第1話 “いい親”になるからね
第2話 振り上げた手
第3話 母への電話
第4話 所詮は父と同じなのか
第5話 かわいそうなのは私
第6話 親の顔色をうかがう子ども
第7話 私は加害者
第8話 息子への苛立ちの真相
第2章 毒の親 ー母から私への連鎖ー
第9話 母への違和感
第10話 見て見ぬふりされた性的虐待
第11話 私を「女」として見る母
第12話 嫌いという気持ちを受け入れる
最終話 普通の家族の始まり
★単行本カバー下画像収録★
感情タグBEST3
匿名
もっと現実見て
虐待の連鎖から乗り切るまでの物語
だけど、子供が小さい頃やってた頃にしてたのは本当に描いてる程度なの?
自分が正常の範囲内の(母親自身は虐待されてきた)ヒステリックな母親に育てられた
多分ぴろよさんの息子のポジション
親がやってたのはぴろよさんが「虐待」としてるぴろよさんの行いよりもっと酷いことだったと思う
それでも本当に赤ちゃんの頃は大人の顔色伺う子供ではなかった(と、親以外の人も言っている)
ぴろよさんが描いてるぴろよさん自身ははかなりオブラートに包んでると思うし、そうである限り毒親の呪縛には残念ながら逃れてないと思う
私が一番苦しかったのは、過去の自らの記憶を都合よく塗り替える親だし、親が望むように無邪気な子供を演じていたことを親わかってくれないことだった
私は私のところで連鎖を完全に切るのは無理だと思ってる
ただ、親から私で薄められたように、私から子供でもっと薄められたらいいと思う
毒親持ちの当事者しか分からない
あらい先生の新作ということで、思わず読みました。
私の両親も、毒親です。父はお酒を呑んでは暴力、シラフでも、モラハラや人格否定、「殺してやる」などの暴言等、人間ではない行動に、長年苦しめられてきました。母も、世間体や自分の気持ちを優先的にし、私には、常に体裁を強いてきました。愚痴の捌け口にもされました。そして、結婚して、今、私にも息子が生まれましたが、どうやったら毒親にならないか、毎日、試行錯誤の日々です。息子はかわいい。しかし、まともな愛情を受けてこれなかった私は、最近、あらい先生と同じように、息子に嫉妬していると気づいてしまいました。こんなにも愛してあげているのに、何が不満なのよ!と。とてもドス黒い感情です。
また、父に、お風呂を覗かれたり、子どもである私の胸を見ては、いやらしい発言をされたり。それを母に伝えても、とりあってもくれない。母の「私が1番不幸なのよ!」という話は、何回聞かされたか。それでも離婚しないのは、「あなた(子ども)のためなのよ」。私の母も、多分、父のことをずっと好きでいたからでしょう。こんな暴力を振るわれても、夫婦関係を続けてきているのは。
あらい先生の描いているこの作品は、まるで私の自叙伝か⁉︎と思うほど、共通しているコトが多くてビックリです。この気持ちは、毒親持ちの当事者だけしか分かりづらいかもしれません。しかし、最後に、あらい先生の、「私の家族と生きていきたい」という決心については、毒親関係なしに、今、自分の築いた大切の家族を守るためなら、と、奮い立たせられました。私は、こんなにも両親に酷いことをさらたけど、我が子のためにも、できる限り、向こう側に「堕ち」ないように自制したいです。そのためなら、母として、向き合っていかなくちゃな。ドス黒いこの気持ちと。そんな勇気をもらいました。