あらすじ
佐藤優氏推薦! 「総合アートとしての紅茶のすごさに圧倒された。」国内外の紅茶を五感で堪能してきた「ティースペシャリスト」が教えるお茶の歴史・文化・マナー 「紅茶はビジネスエリートが身につけたい総合アート」と称されるように、紅茶の背景には、国ごとに培われてきた文化、芸術、宗教、交易の歴史から、植民地抗争や独立戦争、民族や奴隷問題、政治経済情勢まで、国際人として知っておくべきグローバルな知見が網羅されています。ロンドンの金融シティで活躍するエグゼクティブにとっては、ティータイムが政治や社交、ビジネスの交渉の場としても用いられているほどです。また、イギリスの紅茶文化であるアフタヌーンティーは、まさに五感で愉しむ「生活芸術」。単に美味しい紅茶とお菓子を味わうグルメではなく、建築様式やインテリア、陶磁器や銀器、カトラリーやリネン、絵画、庭園、音楽などを、トータルで味わう「暮らしの中に息づくアート」といえるでしょう。本書では、テレビや雑誌等で話題を集める「紅茶の専門家」が、ビジネスに活かせてかつ、生活に彩りをもたらす紅茶の知識と知恵、そして愉しみ方をわかりやすく教えます。さらに教養×人間力を兼ね備えた「バトラー猫」があなたの学びをサポート。歴史、地理、アートを中心に知識を提供します。これまで紅茶のことをよく知らなかった方、すぐにできる趣味を探している方、そして紅茶を通して教養を身につけたい方に向けた、古今東西のティーワールドを愉しめる唯一無二の「紅茶エンターテインメント」。
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Posted by ブクログ
本屋をうろうろしていて偶然”出会った”本。
リベラルアーツとしての紅茶の知識が身につく本。
カラー印刷が全くないのが、ちょい寂しい気もするが、紅茶を楽しむというより、紅茶を”学ぶ”というスタンスに合っているのかもしれない。新たな発見も多く、教養本として手元に置いておきたいと思う。
Posted by ブクログ
確かに紅茶を知ることは教養の一つかもしれない
です。そう思わせる一冊です。
紅茶の歴史は正確にはそれほど昔ではなく、ヨー
ロッパでも、わずか400年前です。
それ以前は「茶」の歴史であり、5000年にも及
びます。
その「茶」が中国からどのように世界に広がって
ヨーロッパで、特にイギリスで紅茶として国民に
愛されたのか。
それは世界史の勉強で学んだ出来事と非常に密接
な関係にあります。
そして日本の茶道と同様に、イギリスでもアフタ
ヌーンティーなどで知られるように紅茶を飲む際
には「所作」があるといいます。
まさしく教養です。
世界にはお茶をその国で表す言葉は「C」で始ま
るのと「T」で始まる違いがあります。その理由
もこの本には記されています。
「教養マニア」必読の一冊。
Posted by ブクログ
なかなか分厚い本で、
小難しいこと書いてたら
どーしよーと思ったけど、
スラスラ読めた。
各国の紅茶の楽しみ方が知れて
よかった。
トーマス・リプトンありがとう!
Posted by ブクログ
紅茶の歴史から国ごとの発展の仕方を解説する本。思ったよりサイズがデカいが中身は余白も多く読みやすい。勿論飲み方やお茶自体の違いなど一通りの内容が網羅されているのでお茶好きになりたい人におすすめしたい。
ビジネスや公の場でお酒のように紅茶を飲みながら話す事があるそうで、日本ではまだメジャーではないが是非そうなってほしい。
Posted by ブクログ
私は紅茶が大好きです。
秋~冬~春は温かい紅茶。
夏はアイスティーを作って飲みます。
ルピシアのお茶の福袋は毎回買ってしまいます。
福袋には色々な種類の紅茶、お茶が入っていて、名前、産地などがラベルに書いて貼ってありますが、実はイメージだけで違いをよく知らなかったのです。
この本にはお茶の世界史と文化、習慣などが書かれていますが、私が知りたかった、他のお茶との違いや紅茶の種類の部分だけをまとめます。
○紅茶・緑茶・烏龍茶はすべて同じ葉っぱからできている。何が違うかといえば発酵の度合い。酸化酵素の働きを利用して、100%まで発酵させたものが「全発酵茶」と呼ばれる、紅茶。加熱することで発酵を止めたものが「不発酵茶」と呼ばれる緑茶。その間にあたるのが「半発酵茶」と呼ばれる烏龍茶などになります。
○「クオリティーシーズン」収穫期の中で最も茶葉が採れる時期。
例「2004年のキャッスルトン茶園のセカンドフラッシュは忘れられない風味」
○紅茶を選んでみよう。
・誰でも簡単に紅茶をセレクトするために、最低限これだけは覚えておきたい知識。
・紅茶の茶箪笥
そこには3つの引き出しがついています。
1段目が「産地銘柄」
2段目が「ブレンドティー」
3段目が「フレーバードティー」
・産地銘柄
ダージリン(インド)・ウバ(スリランカ)・キーマン(中国)三大銘茶。
この産地銘柄をベースにして数種類の茶葉を配合した紅茶を「ブレンドティー」、香りづけをした紅茶を「フレーバードティー」といいます。
次に知るべきは「グレード」です。
「オレンジペコ」は紅茶用語で「グレード」を表す言葉。
※オレンジペコはフレーバードティーではないのでご注意。
世界最高峰の紅茶
華麗なる「ダージリン」の世界
「紅茶のシャンパン」とも称されるダージリンの価値はその希少性にもある。
春摘み(ファーストフラッシュ)
近年はセカンドフラッシュと並ぶ人気
夏摘み(セカンドフラッシュ)
味・香り・水色の三拍子が揃ったフルボディ
秋摘み(オータムナル)
風味も落ちついてマイルド
エリザベス女王も愛飲
東洋の神秘「キーマン」紅茶と蘭ブーム
中国を代表する紅茶、キーマン
エキゾティックな東洋の風味から「中国のブルゴーニュ」とも称され、特にイギリスの上流階級の人々が愛してやまない紅茶
インドの真珠 セイロン島の風薫る「ウバ」
セイロンとは旧国名で、現在のスリランカで生産される紅茶のこと。
高地産紅茶の代表選手であるウバの特徴は、何といっても刺激的なメントールフレーバー。
紅茶をティーカップに注ぐと、ゴールデンリングと呼ばれる黄金色の輪が浮かび上がり、口に含むとピリッとした爽快感のある渋みを感じる。まさに「五感で愉しむ大人の紅茶」
英国の首相グレイ伯爵が愛飲した「紳士のお茶」アールグレイ
アールグレイは世界一有名なフレーバードティー。
アールグレイの特徴は茶葉に着香した爽やかなベルガモットの香り。
シンビーノジャワティは「100%茶葉を使用した紅茶」です。
最後に
この本も歴史や文化など面白いところもありましたが、紅茶の種類が知りたいだけだったら、ルピシアで無料で配布している冊子のほうがわかりやすいです。飲み方も書いてあります。
Posted by ブクログ
面白かった!アールグレイってグレイ伯爵って意味なの!?トルコが1位!?等々、今まで全く知らなかったことが知れて楽しかったです。
鴛鴦茶が気になったので、スタバで試してみようかなと思っています。
Posted by ブクログ
紅茶にまつわる来歴・歴史・文化・作法を一気に学べる本です。
個人的に、歴史が載っている前半部分は、知ってるものが多く、そんなに目新しいことがなかったです。教科書的な歴史がほとんどで、無理やり紅茶部分を強調してるようにも感じました。
けれど、それ以外の部分は本当に面白かったです。種類とか、各国の文化とか、比較しながら辿れるのが良かったです。わたしは少し前までオレンジ・ペコはオレンジ風味だと思ってたくらい無知なので笑、ここで紅茶について知れたのは財産になるかもなと思いました。
Posted by ブクログ
緑茶も紅茶も烏龍茶も同じ茶葉から作られることはある程度知っていたが、本書ではさらに詳しく、歴史も含めて、世界各国の風習も合わせて解説している.非常に楽しめた.紅茶と銘打っているものの、緑茶の歴史も詳しく触れており1738年の永谷定円と山本嘉兵衛との出会いは、日本茶にとって重大事件だと感じた.イギリスが中国の茶木を盗み出す経緯も面白かった.紅茶に絡む大事件は1773年のボストン茶会事件だが、イギリスの横暴さが表面化したものだと認識している.小生、毎朝紅茶で朝食を始めているが、本書の記述を思い出しながら、味わうことにしよう.
Posted by ブクログ
テレビや雑誌等で話題を集める「紅茶の専門家」が、ビジネスに活かせてかつ、生活に彩りをもたらす紅茶の知識と知恵、そして愉しみ方をわかりやすく教えます。
仕事に使えるかどうかは分からないけれど、紅茶が好きでもっとよく知りたいと思っている私は楽しめました。
紅茶のおいしい淹れ方や種類に関する本はあれど、こういう歴史や文化を分かりやすくした知識本は他にあまりないような気がするので。
個人的には、昔「紅茶は抗菌作用がある」みたいなことを聞いていて、その裏が取れたのが収穫でした。
インフルエンザはもちろん、コロナ対策にも効果があるようなので、自分がいまだにかからずに済んでいるのは紅茶が好きなおかげかもなぁと思いました。
元々好きな紅茶がもっと好きになった1冊でした。
Posted by ブクログ
紅茶の出自から各国での文化の受け入れ方までわかりやすく書いてくれた作品です。 紅茶と他のお茶との違いや、 現在どのように各地域で文化として根付いてきているのかなどをわかりやすく書いてありました。
本書の目的は、 ビジネス書として紅茶を広めるというこ とだったんですけども、ビジネスとして全く興味がない人でも楽しめるそういう作品になってると思います。
Posted by ブクログ
こちらではどうやら紅茶好きな方が結構いらっしゃるようでうれしい限りだ
残念ながら私の周りにはあまりおらず、圧倒的にコーヒー派が多い
もちろん?私は完全な紅茶派
が、最初からそうだったわけでもない
喫茶店(カフェではない…)によく行く大人になった頃(世代がバレますが…)
さて、何を飲みましょうか…
困ったことにコーヒーは体質的に受け付けず、甘い飲み物は苦手、ミルクは少々乳糖不耐症のためパス
というわけで消去法により特に好きとかではなく飲み始めた紅茶
しかしながら飲むうちに紅茶の奥深さを知り、しっかり毎日4~5杯以上飲むように
休日はきちんとリーフから、冬場はチャイを煮出すまでに
自然の紅茶の深み、甘み…(うーんまるで芳醇なワインのよう…)
寒い時はホッコリし、暑い夏でもリラックス感を得られる
好きなのはアッサム、セイロン全般(ウバ、ヌワラエリア、ディンブラ、ルフナ等)、キームン
※ちなみにセイロン紅茶とよく聞くが、スリランカで生産される紅茶の総称を指し、かつ「セイロン」はスリランカ国の紅茶の登録商標
(さらにいうと1972年までスリランカはセイロンという国名であった)
そしてここからは完全に個人的な見解であり、一般的な意見ではないのでご注意ください
アッサムはフルボディのワインのイメージ
ダージリンはどちらかというと烏龍茶に近く、カフェインがきつく感じ苦手
セイロンはデイリー向きで飽きのこないフレッシュで爽やかなイメージ
キームンは上品でスペシャル感がある
…とこのように自分の好みはわかるようになったものの、知識として教養としての紅茶はまだまだまだまだ
というわけで好きなものにちょっと知識と教養を足してみたいなと思った次第
いつもの如く、個人的な備忘録です
紅茶もウーロン茶も緑茶も同じ「チャの木」だ
このチャの木は、
・ツバキ科ツバキ属
・永年性常緑樹
・学名:カメリア・シネンシス
とのこと
カメリア・シネンシスが配合されていないものは厳密に茶に属さない
茶外茶、代用茶となるらしい
そして品種を大別すると2種に分かれる
■中国種…アミノ酸多く、水色(すいしょく・お茶の抽出液の色)が薄くてデリケートな風味、緑茶向き
■アッサム種…タンニンの含有量が多く、水色が濃く濃厚な風味、紅茶向き
ただしどちらの品種からも紅茶、烏龍茶、緑茶すべてのお茶を作ることができる
(ここをもっと深堀して欲しかったなぁ…)
先ほどの紅茶、ウーロン茶、緑茶は発酵で分類される
・紅茶…全発酵茶
・烏龍茶…半発酵茶
・緑茶…不発酵茶
発酵は生葉に含まれる酸化酵素の働きによって成分変化を促した発酵
実に興味深い統計は以下
■国別生産量トップ3
1位:中国、2位:インド、3位:ケニア
ちなみに日本は10位
(ケニアは意外であったが、こう見ると赤道に近い地域ということがわかる)
■一人当たりの茶消費量
1位:トルコ、2位:リビア、3位:アイルランド
日本はなんと圏外
(トルコは「チャイ」で納得、リビアとアイルランドはさっぱりわからない 何を飲んでいるのかしらん?)
Q:生産量も一人当たりの消費量もベスト3に入らないイギリスが紅茶の国と言われるのか
A:アフタヌーンティーに代表される華やかな紅茶文化を築き上げ、それを世界中に広めたから
補足すると、もともと中国によるお茶市場の独占を打破したく英国が始めたプロジェクト
それが「中国からチャの木を盗み出せ!」と茶のスパイを潜伏
そのスパイがロバート・フォーチュン(もうおわかりですね!)
紆余曲折を重ね、中国種の茶樹をゲット(問題にならなかったのかなぁ)、さらに植民地インドで自生していたアッサム種の栽培と育成に成功
ここから大規模なプランテーションによる紅茶生産に乗り出し発展する
さらには産業革命により、アルコール中毒者の蔓延
絶対禁酒運動が始まる
「お酒の代わりに紅茶を!」ヴィクトリア女王の呼びかけも大きな効果を
そしてアフタヌーンティーの創始者アンナ・マリア
名前は知らなくともこの方のお顔は日本人なら大抵知っている
そう、キリンビバレッジ「午後の紅茶」のあの女性だ
この方はさる政治家の妻
彼女が始めたアフタヌーンティーは社交の時間へ発展
各国のお茶事情も面白い
・ロシア…こちらも寒さが厳しくアルコール中毒者が蔓延し、お酒の代わりにお茶を飲む習慣が奨励された(イギリスとよく似ている)
小ぶりの砂糖を口に入れ、サモワールで濃いめに抽出した紅茶と愉しむ
・フランス…フレーバーティーが中心
・トルコ…チャイ(暑い時に飲むガラスに入った熱いチャイ、各砂糖を入れて現地で飲むと病みつきに!)
・モロッコ…ミントティー(激苦激甘茶らしい)
・チベット…バター茶(ヤギのミルク)
こうしてみると何となく人間というのはアルコールかカフェインのように何かリラックスと刺激を得られるものに依存してしまう性質があるのだろうなぁ
それだけストレスも多いのかな…
そして各地で適材適所的に変化しているのも興味深い
紅茶に合うのは軟水か硬水か(使い分けがよい)
コク深いアッサムをミルクティーで→硬水
ダージリンの繊細な風味を味わう→軟水
紅茶マナー
カップは右手で持つ
ハンドルに指を通さず親指、人差し指、中指でつまむように持つ(これ私できません)
スコーンの食べ方など(紅茶とスコーンの組み合わせって最高ですね!)
他にも紅茶だけではなく、お茶全般の歴史からお茶の効能効果、マナーなど幅広く紹介されている
画像なども多いため、盛りだくさんだが飽きさせない工夫がしてあり、一気に読めます
何気なく、しかし毎日飲んでいるモノのことを知らないのもなんだか失礼な話
多少なりとも知識が増えて満足
広く浅くの入門編かな
ちょっと物足りないけどそこは別の書籍で…