【感想・ネタバレ】10代のためのエンパワメントBOOKシリーズ1 こんにちは!同意 誰かと親密になる前に知っておきたい大切なことのレビュー

あらすじ

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10代のあなたが、恋や人間関係、さらにその先の「愛や性(!)」の世界に本格デビューする前に、ぜったい読んでおくべき1冊。

誰かに傷つけられないように、自分を守りたい!
誰かを傷つけてしまってからでは、遅すぎる!
そもそも自分がどうしたいのかも、わからない!?!?
そんな10代に必要なのは、「同意」の知識なんです!

●たくさんの同世代+先輩、専門家、の経験談が教えてくれる「リアルな場面で起こること!」
オーストラリアの人気MCユミと、ティーンの味方で有名な女性ドクター、メリッサが、現役10代&先輩男女のナマの声を集めて展開する、超お役立ち本! テーマは「同意」です。

何かをしたい人同士の合意、それが同意。
同じ気持ちで向き合えればいいけど、気持ちにはいつも温度差があるもの。特に経験の少ない10代は、いろんな場面で「どうすればいい?」と迷い、答えが見つからなくてモヤモヤしがち。
そんなとき、この本が役に立ちます。

自分や相手を守る、シンプルな「同意」の基礎がわかり、実際の場で役立つ言葉も学べて、気持ちのいい関係が持てる。そんな本なのです!

ハッピーで可愛いイラストはイギリス人のジェニーが担当。親しみやすい翻訳は、作家でフェミニストの北原みのり。この小さな本が、世界最先端のフェアな新常識を伝えます。

●「親密な関係」を前に、ドキドキしてる人なら今すぐ役に立つ本!
まず「同意」を知るためのお題は「Tシャツ」。
「Tシャツ貸して」「いいよ」というだけのやりとりでも、じつは意外なリスクやスレ違いが! そこから、わかりやすくお話が展開。自分の意思や同意(YES,NO)は尊重されるべきものだと、この本を読むと胸にストンと落ちます。

「はっきりしてるのは、相手が誰であっても、どんなときでも、自分の身体に関することは、自分に「いい」「いや」を言う権利があるということ。それは、ほかの人も同じです。」(本文より)

途中から始まる「セックスの同意についてのコーナー」も、全10代必読! 今すぐ予定はなくても、「いつでも必要なときに読みに来て」というこの本があるだけで、安心できます。
同意って、実は大人でもまだよく知らないもの。でも、セックスを知るときに「同意」を一緒に学べたら、それってすごく幸せなこと!

イラストやトークに登場する人たちも多種多様。肌の色や特徴、体型や人種、障がいの有無…まで、本当にさまざま。手をつないでいる絵やキスの話題も、異性同士とは限らないのがこの本らしさです。
そう、どんな人でも、みんながみんな「自分のからだのボス!」。
そんなメッセージを伝えるこの一冊、ぜひ手に取って見てみてね! その日からあなたも「同意ワールド」の一員です!

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Posted by ブクログ

 こちらはティーン向けだけあり、同意がいかに難しいものか、という例から始まる。そして、誰かと親密な関係を築くこと、性行為、性被害、の話がメインテーマとなっていく。だが、愛や性に限定しなくとも、人と人との日常的なやりとりすべて(「Tシャツ貸して」とか)において「同意を得る」ことが必要であり、本当の同意のためには「安全」が絶対条件であること、困ったときの相談先「セーフティネットワーク」を用意しておくことなど、学ぶべきことがたくさん書かれていた。
 横書きで、イラストや吹き出しが多く、さらっと読みやすい。一家に一冊置いておきたい。

 以下、備忘メモ。
・バウンダリー=自分にとって精神的・物理的にOKなこと・NGなことを分ける目に見えない一線、境界線。倫理的、感情的な境界も意味している。
・同意を得るためにがんばると、空気を読まなくてよくなる。
・何に同意するのか分からなければ同意できない。同意は具体的に。
・同意は途中で取り消せる。取り消すための理由はなくてもいい。
・同意は心から積極的にする。しぶしぶ同意は本当の同意ではない。
・「いや」と答えることは相手を傷つけることではない。自分のバウンダリーを知っているということ。
・決めたことを誰かに説明する必要なんてない。説明すると相手に反論の根拠を与えるから、むしろ説明しないほうがいい場合もある。
・自分の直感、身体からのサインを信じる。安全でないところに同意なし。拒絶に理由は必要ない。
・若い人は誰もがセーフティネットワーク(心配事の相談や緊急連絡をできる個人的な連絡網)を持つべき。親以外も含めるのが良い。
・アラビア語に「杖をつく人を急かしてはいけない」という言葉がある。
・脅威を前にした時の反応として、闘争、逃走の他に、かたまる、なだめる、もある。
・かたまる(freeze)ことも、生存戦略。動物が死んだふりをするのと同じ。ただ生き延びようとしているだけ。かたまってしまっているときは、そのことを他の人に伝えられない。本人が起きたことを処理し、きちんと反応して、大丈夫だと感じられるようになるまで、時間と安全な場所が必要。
・なだめる(appease)は、脅したり暴行してきた相手と友好的になろうとすること。例えば暴行された直後にその人と飲みに行くなど。もう危なくないと感じられるまで、または安全に逃げられるようになるまで、必要な限りできるだけ平和を保とうとする行為。
・直感は自分の内側から起き上がるもので、文脈は全く関係ない。直感は、どうしたら安全が保てるのかを知っている。突然自分のいる場所を不安に感じ、直感を信じなくてはいけなくなるような状況は、安全ではないといえる。そういうときの同意は、強制。「この状況とうまくやっていけばいい」と自分を納得させているから。
・たいていの人は頭より先に身体が反応する。何かおかしいという直感を感じても、何が実際の問題なのか特定するのが難しいことがある。

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2025年11月15日

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