あらすじ
なかなか厳しい就活を経て、食品卸会社に入社した酒匂(さこう)ミチル。取引先にウケがよさそうな名前だという安直な理由で、“酒類”販売二課に配属されてしまったが、実はお酒はほとんど飲めない。取引先の信頼を得るためと、勧められたお酒を必死に飲んではいる。初めはこれが、大人になる通過儀礼なのだと思っていたが、どうしても美味しいと思えない。学生時代の友達との集まりも、いつしか夜のお酒の店ばかり。孤独と疲れを感じていたある日、引き継いだ取引先のひとつに、極端に注文が少ない「バー」があることに気づく。『SOBER CURIOUS』――この店は、ノンアルコールをたしなむバーであるらしく……?
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Posted by ブクログ
面白かった〜!
モクテルって初めて聞いたんだけど、私にぴったりだー!
まだお酒が飲めるようになってからちょっとしか経ってないからどんなお酒飲んでも美味しくないって思っちゃうし、主人公と同じくお酒の味が苦くて苦手(どんなに甘いお酒でも苦味を感じちゃう)
なんだけど、無理せずに、だけどお酒が飲める人と一緒に飲めるカクテルがあるなんてー!
お酒のお話が好きで色々読んでたけど、モクテルもいいなぁ。
シンデレラが生まれた理由とかも素敵だった〜
是非続きが読みたいです!!
Posted by ブクログ
バーテンダー目線でもおもしろく、知らなかったお酒の由来なども楽しめた。おうちbarをやりたくなる背中をあと押ししくれた気がする。バーテンダーは止まり木の世話人。そこから始まることがとても嬉しかったし、バーテンと略して名乗る人が増えてる中で、ここをきちんとしているって結構大切で。最後のお話では記事にするのではないかとハラハラしたけど、キレイにまとまっていてホッとした。続編希望だけれど、マスターのキャラ設定が細かくきちんとしているので、どの方が演じても違う感が出てきそうで、実写化はして欲しくない作品かも。カクテルやモクテルは実際に見てみたいけど。また読みたい。おかわりしたくなる一冊。
Posted by ブクログ
就活の荒波を経て食品卸会社に入社した酒匂ミチル。
取引先にウケが良さそうという理由だけで酒類販売に配属されてしまう、、が実は下戸なミチル。
これに悩むミチルが一軒のバーに出会うのがキッカケで進んでいくストーリーがとても癒されて、私も行ってみたいなぁ〜と読みながら思いました!マスターの作ったモクテルが飲みたい!
続編はまだ出てないからあるか分からないけど、ぜひシリーズにして欲しい!
Posted by ブクログ
《「飲めない」に寄り添った優しい工夫に乾杯!》
私もカクテルに興味はありつつもお酒は弱いので、ミチルの「飲めるものなら飲みたい」という気持ちは痛いほど分かります。
ミチルが「SOBER CURIOUS」というほっと一息つける場と、お酒好きな友達とも楽しく過ごせる場を見つけたように、私も楽しくモクテルを飲める場所を探してみようと思いました。
「飲める人も、飲めない人も一緒に楽しめる」そんな素敵なドリンク、モクテルを創って下さった方々に感謝です。
追記:読み終わってしばらくして気がついたのですが、第3話は、誰の視点で読むかで話の印象が変わると思います。
「カウンターに座れば、誰でもお客様」それを誰に対しても変えない瀧川さんの温かさと懐の広さに感服しました。
Posted by ブクログ
ノンアルコールを嗜むバーと出会えたミチルは、お酒で息抜きする人と同じにストレス発散することができ、さらにマスターの絶品ノンアルコールカクテルで癒され、友達とも上手くいって新しい人たちとも出会え、最高のバーの常連さんになれて幸せですね·····!羨ましい!マスターのモクテルがすごく美味しそうでぜひ飲んでみたい!イラストも素敵!
Posted by ブクログ
呑めるひとも呑めないひとも通いたくなるバーですね。
私も呑めない側なので、こういったバーは憧れちゃいます!普段は1人でも平気だけど、誰かに話を聞いてほしい時はありますよね。素敵です。
続編期待しちゃいます。
Posted by ブクログ
モクテル、いわゆるノンアルコールカクテルバーのお話
以下、公式の内容紹介
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なかなか厳しい就活を経て、食品卸会社に入社した酒匂(さこう)ミチル。
取引先にウケがよさそうな名前だという安直な理由で、
”酒類”販売二課に配属されてしまったが、実はお酒はほとんど飲めない。
取引先の信頼を得るためと、勧められたお酒を必死に飲んではいるが、どうしても美味しいと思えない。
初めはこれが、大人になる通過儀礼なのだと思っていた。
違和感に堪えて飲み続けているうちに、やがてお酒を美味しいと感じられるようになる。
そのときこそ、大人になったことを実感できるのだと。
でも、いつまでたってもその時は訪れない。
学生時代の友達との集まりも、いつしか夜のお酒の店ばかり───。
孤独と疲れを感じていたある日、引き継いだ取引先のひとつに、
極端に注文が少ない「バー」があることに気づく。
『SOBER CURIOUS』
───この店は、ノンアルコールをたしなむバーであるらしく……?
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エピソード3つと挿話3つ
・終電のシンデレラ
Garnish:1
・スピークイージーで内緒話
Garnish:2
・月曜日の治療薬
Garnish:3
主な登場人物
酒匂ミチル:お酒はほぼ飲めないのに、食品卸会社の酒類販売第二課勤務。麻薬の売人が自分は商品に手を出さないのと同じように、お酒が飲めなくても仕事はできると思っているが……
瀧川:前髪が目を覆っているくらい長く、不愛想なマスター。若い見た目のため、一見するとアルバイトに見えてしまう
八雲:お店を取り仕切っているように思えるが、バーのアルバイト。客あしらいとおしゃべりが上手でお酒の蘊蓄も詳しい
沙羅:バーの常連。夜の仕事をしているが……。瀧川と言葉少なながらもコミュニケーションが取れる
モクテルとはmock-cocktailという造語
mockは見せかけ、擬似の意
いわゆるノンアルコールカクテル
ノンアルコールカクテルと言えば、やはりシンデレラ、シャーリーテンプルは出てくるよなー
ただ、シャリーテンプルは一部地域だとアルコールが入ってる場合もあるので、本当にお酒が飲めない人は注意が必要ですけどね
「終電のシンデレラ」は物語の導入としてよい
主人公の特徴と課題、舞台となるお店の特殊性と問題解決とストーリーの発展性
ちょっとケチをつけるなら、若い女性向けにカルーアミルクって、一体何十年前の発想よ?
映えを意識した工夫をしたならともかく、スタンダードカクテルなんだから普通に出せるでしょ
あと、オーセンティックバーでもノンアルコールカクテル出すけどね
それとも、本当にお酒しか出さないようなお店なのか?
あと、今どきこんなアルハラしてくる輩はいるのか?
ストーリーのための都合のいい振る舞いをするキャラに見える……
「スピークイージーで内緒話」はあの世代特有の人間関係の難しさがありありと感じられる
ミチルの友人の中学教師 悠里
悠里の教え子で、成績優秀なのに最近何故か校則を破っている相沢さん
相沢さんが校則を破っていた理由
まぁ、人によっては嫌でしょうねぇ
そして無下にも出来ないし、無理にやめさせることもできない
それにしても本当に、社会人になると友達と頻繁に会える機会が減る
お互いの時間を合わせにくくなるとか、他の優先すべきことがあるとかもあるけど
一番の理由って、むしろ学生の頃の四六時中一緒にいられる環境の方が特殊だからではなかろうか?
長い人生の中でそんな期間ってそうそうないけど、人格形成に重要な成長期にそんな環境に置かれるからそれが普通と思ってしまうのでしょうね
確かに、大人になると人間関係は自分で取捨選択しやすくなるよなぁ
「月曜日の治療薬」は記者視点でお店の来歴を読者に明かすパートですね
未成年、というか成人年齢が引き下げられたので20歳未満の飲酒
法的には禁止されてはいるんだけど……
実態としては大っぴらではない状態で飲んでいる人もいる
昔は大学生の新歓も飲酒ルールはゆるゆるだったけど、最近は厳密に20歳未満の飲酒を禁止している風潮になっている
ま、何かあったときにニュースで公になると困るという事情もあるんでしょうね
法的に正しいんだけど、その年齢で明確に区切る必要性ってあるんだろうか?と疑問に思う
ちなみに、店名の「SOBER CURIOUS」は作中では説明されていないけど、お酒を飲めるけど敢えて飲まないという生き方
ただ定義は曖昧で、必ずしも完全にお酒を断つわけでもない
毎日飲んでいた人が週に1日だけにするのもそれに当てはまるという解釈もあるようだ
お酒を一切飲まないという状況説明である「禁酒」「断酒」とは違い
飲もうと思えば飲めるけど、飲まずにしらふでいるメリットのために飲まないという選択をした人ということだろうか?
だとしたら、私もそうなのだろうなぁ
昔は毎日飲んでたけど、平日は飲まなくなり、休日も最近は飲んでないからなぁ
飲み会があるときだけ飲むというライフスタイルはソバーキュリアスになるのか?
そして、イラストは桜田千尋
満月珈琲店もそうだけど、この人の描くドリンクやフードメニューの透明感とキラキラを感じる絵の雰囲気は好き
Posted by ブクログ
主人公は、食品卸会社で酒類の営業の仕事の仕事をしている酒匂(さこう)ミチル…。この名前であるが故に、酒類の担当になった?のかもしれないけれど、実はミチルはお酒が飲めない体質…それでも、少しでも飲めるようになれば仕事にもプライベートでも充実するのでないか日々思っていた…。そんな中訪れた『SOBER CURIOUS』は、モクテル(ノンアルコールのカクテル)を提供するバーで、マスターの作るモクテルを口にしたミチル…気がつけば営業を兼ねて毎晩のように、時には友達を誘って通うようになっていった…。
この作品を手にするきっかけは、inoさんが読まれてレビューをあげたとき、この作品の表紙を手がけているのが、満月珈琲店でおなじみの桜田千尋さんの作品だったのが一番の理由です!この表紙、いつまでも眺めていたくなりません??で、私は、実はお酒大好きな人なので、モクテルではなくアルコール入りであると妄想を膨らませて(*´▽`*)♪
肝心のストーリーも私的には好きです!ミチルが本当に可愛いなぁ~素直で健気で一生懸命なところ、時にくすっと笑えるような場面もあったりして…もし続編あるのなら読みたいし、ミチルとマスターがいい感じになったりしたらいいですね!でも、やっぱり、アルコール入りは1杯しか提供しないのは…ちょっと、時と場合によってはもう少し飲みたいなぁとか思ったりしますが…。inoさん、読むのが遅くなりましたが、素敵な作品を紹介してくださってありがとうございました!
Posted by ブクログ
いいなぁー!ノンアルのバー!
私もミチルと同じくらいお酒に弱いので、気持ちはとてもわかる。「とりあえずビール」って合わせちゃう気持ちがほんとわかる。
思わずうまって言っちゃうモクテル、飲んでみたいなぁ。
Posted by ブクログ
読みやすい文章だった。
お酒を飲む人の気持ち、飲めない人の気持ちが、丁寧に書かれている。
お酒の知識、モクテルの知識がクドくなく、スッと入ってくる。
お酒をほぼ飲めないから、こんなバーがあったら、通いたいと思った。
最低でも一杯は頼まないと変な空気になる気がして、無理をしたことがあるので(^^;
お酒を飲めないというだけで、店の雰囲気、会話が楽しかったりするのだけれど、飲める人からすると、「楽しい?」と何回か聞かれたことがあるから、お酒を飲まないと駄目なのか…?と疑問に思ったり、このような店だったら誘いやすいだろうな(*^^*)
p74
もっと読みたい。
Posted by ブクログ
お飲めない方でも気兼ねなく訪れることが出来る、モクテル( ノンアルコールカクテル )のバーでのお話です。
苗字に〝酒〟と言う字が入っているのもあり、商社の酒卸売部門へ配属された飲むことの出来ない主人公が通い詰めている( 一応取引先 )ので、とっても美味しいのだろうなと。モクテルの色彩描写がとっても綺麗なので、実際に見てみたくなります(っ ॑꒳ ॑c)
諸事情でお酒飲めないのもあり、バーとか飲み会とかに憧れているので行ってみたくなりました。
作中ではお酒が大好きな方でもお酒のように飲めるというびょうしゃがあったので、事情( アルコールと相性がとても悪いお薬飲んでいること )を説明した上でお酒断ったとしても、なんとなく気まづくなって疎遠…ってこともなくなるかも!と、考えてしまいした。
社会人にとってお酒は重要なコミュニケーションツール( 気を悪くした方がいましたらすみません )だと思いますが、苦手な方も一定数いますので飲む方も飲めない方もお互いに気を使うことなく、楽しく飲める場所はきっと探せば現実にもあるのでしょうね( 調べたところ、上位に神戸のモクテル専門バーが出てました )
モクテルが繋ぎ、心が温まる素敵なお話でした。
Posted by ブクログ
cocktail(カクテル)にmock(見せかけの)をかけて、モクテル。イギリスのバーで生まれた造語で、ノンアルコール・カクテルのことだそうです。
隠れ家的な小さなモクテル・バーには、お酒を嗜むか否かに関わらず、楽しく飲めるよう、思いを汲んで必要なものを作ってくれる安心感があるのでした。
内容は3話からなる連作短編集で、第1話の主人公・酒匂ミチルとモクテル・バーとの出会いから魅力全開です。下戸のミチルのコミカルさが愉快で、更にモクテルの奥深さに想像を掻き立てられながら読み進められました。
3話の内容が少しずつ重なり、マスターの出自も明かされますが、設定・展開も絶妙と思います。
『孤独のグルメ』のように誰にも邪魔をされずに、自分を癒し、明日への英気を養ってくれるこんな行き付けの店があったらなぁ、と思える一冊でした。
Posted by ブクログ
表紙が桜田千尋さんと知って興味湧いたやつ。
甘いお酒以外美味しくない派(?)なので全然ない知識が潤ってよかった。バーでバーテンダーに相談しながら好みのカクテル作ってもらうのってやっぱりちょっと憧れるよなぁとあらためて思った。
こういう軽く読める系の話はキャラがひたすら濃くなるのお約束なんだろうか。
ターゲット読書層からズレてるんだろうなぁきっと。
お酒の話だしもっとしっぽりでお願いしたかった。