あらすじ
うぐぐ、むごご……
闇に沈んだ廊下を
黒い蛭のような塊が這う。
これは、母だ――。
「呪詛と復讐」より
転勤族の著者が行く先々で採取し
本気で震えた実話怪奇集!
関西出身ながら転勤族として東北地方ほか各地へ異動を繰り返してきた著者が、
行く先々で出会った人々から聞いた恐怖体験談、怪の記憶を纏めた一冊。
・実家の片付け中、忽然と現れては消える覚えのない名前の書かれた紙袋。
中を確認しようとするたびに邪魔が入り…「まさとし」
・両親に虐待を受けた娘が選んだ復讐の方法は呪詛。
呪いは成就したが家に奇妙なモノが…「呪詛と復讐」
・比島戦線で窮地を何度も救ってくれた戦友。
特殊な能力があるとしか思えない彼の正体は…「高田正太郎君の話」、
・不倫相手の女性の首に突如浮かび上がった赤い線。
線はどんどん濃くなり…「あかし」
他、全58話収録!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
読み終わってぐわんぐわんする。
311の震災のはなしが多かったので読み手は選ぶかも。
それ以外で気になったのは『まさとし』と『雪江さん家のこと』
『まさとし』はいったい何なのか。ひとの名前なのか?紙袋のなかになにが封印されているのか。開けてしまったら義之さんもあぶなかったのかも。想像力がぐんぐん動く。
『雪江さん家のこと』は土地についた心霊のはなし。これもめちゃくちゃ面白いと思った。雪江さん家以外の一帯に出てなにかを探しているびしょ濡れの女の幽霊。
土地が穢れを持っていてその女の幽霊に見つかったら祟られるって『残穢』に似てる。こういうのやはり気になる。
あと『高田正太郎君の話』は泣きそうになった。戦争のはなし。
『帰寮』は目玉の動き気を付けようって思う。あちらに気がつかれたらおしまい。