【感想・ネタバレ】2時間で丸わかり インボイスと消費税の基本を学ぶのレビュー

あらすじ

★令和5年(2023年)10月、消費税導入以来最大の改正が実施されました。それが「インボイス制度」の導入。「インボイス」とは、売り手が買い手に対して発行する「消費税の納税額の証明書」のこと。「適格請求書」とも呼ばれています。

★年商1,000万円以下の小さな事業者は、消費税の納付義務を免除されてきました。こうした「免税事業者」には、消費者等から預かった税金を懐に入れる「益税」が認められてきたのです。かつては全事業者の6割が免税事業者と言われましたが、令和5年10月から大きな改革がありました。インボイス制度の導入です。

★最大のポイントは、免税事業者がインボイスを発行できないこと。そうなると、請求される側(買い手)は消費税納付で自腹を切ることとなり、結果的に「手取り」が減ります。これは死活問題であり、インボイスを発行できない事業者は値下げ要請を受けるのはもちろん、最悪の場合、取引を解除されるのでは、とも言われています。

★とはいえ、免税事業者が税務署に届け出て「課税事業者」になれば、顧客から預かった消費税を納めることになり、これまでよりも手取りが減ります。小さな事業者にとっては痛手となるため、経過措置が講じられました。

★インボイス導入の影響は、請求書を受け取る発注者・購入者にとっても頭の痛いところ。たとえば、個人事業主を多数抱える「建設業」「不動産業」「システム開発業」「WEB制作事業」などでは、発注側が消費税納付で自腹を切るケースが起きています。それを避けるために仕入先に強引な値下げ要請や取引解除をすれば、独禁法に抵触する可能性もあり、難しい対応を迫られています。

★本書は、インボイス制度によって手取りを減らさないために、売り手と買い手のそれぞれができるだけ損をしない「最適解の見つけ方」を、さまざまな角度から解説します。

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Posted by ブクログ

2時間で丸わかり インボイスと消費税の基本を学ぶ
著:吉澤 大
出版社:かんき出版

インボイスとは、どういうからくりか?

本書はその内容を説明するものです

インボイスは、消費税と連動しているのです T+13桁の数字、国税庁が発行され、公表されている

消費税とは、仕入の時に支払ったものと、売り上げたものとの差額について支払いを消費税として、納付する

仕入の時の消費税の証明書が、インボイスなのだ。

つまり仕入業者からインボイスをもらわないと、仕入時に支払った消費税を控除できないのだ。

しかも、インボイスを発行できるのは、課税業者として登録しておかなければならない

一方、消費税を支払わなくてもいい業者もいる、免税業者という

免税業者は、消費税を支払わなくてもいいので、支払わなくていい消費税を、益税といい、免税業者の利益になる

でも免税業者はインボイスを発行できない。

課税業者が免税業者からものやサービスを仕入れるとどうなるのか、インボイスが発行されないので、仕入時の消費税を課税業者は控除ができなくなる。

課税業者が、免税業者へ取る処置は3つ
 ①免税業者と取引しない
 ②消費税分を値引きで対応する
 ③免税業者をやめて、課税業者になる

国税庁が目論む、インボイスの真のねらいは、免税業者が得ている益税について、課税することなのだ

他、消費税のメモ

消費税の課税対象は4つの条件
 ①国内で
 ②事業者が行う
 ③対価を得た
 ④資産の譲渡、貸付、サービスの提供

標準税率10%、軽減税率8%

消費税を納めること、納付、消費税が戻ってくること、還付

課税業者になると2年間やめられない

消費税は、国税分と、地方税分とがある
 国税分 7.8%
地方税分 2.2% (国税分の 22/78)

通勤交通費の上限は、月150,000

出張旅費の課税:非課税は、その会社の出張規定にも影響をうける

目次

はじめに インボイス制度導入の衝撃、免税事業者は絶滅!? 
第1章 まずはここから! 消費税の基本の「き」
第2章 これだけは知っておきたい! インボイス制度の基本の「き」 
第3章 免税事業者はインボイス制度にどう対応すればいいのか 
第4章 免税事業者から購入する課税事業者はどう対応すればいいのか 
第5章 インボイス制度での消費税の計算と経理処理について
第6章 インボイス制度で請求書はここまで変わる!

ISBN:9784761276270
判型:A5
ページ数:208ページ
定価:1600円(本体)
2022年09月01日第1刷発行
2022年10月11日第3刷発行

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2025年11月18日

Posted by ブクログ

面倒くさいので理解する努力を先送りしてきた「インボイス」。タイトルに惹かれて入手。なんとか最後まで読み終えることができたのは対話形式の作りや、各チャプターがシンプルなおかげ。

益税をしっかり徴収するための制度とはいえ、かなりめんどくさい。この制度、ちゃんと機能するのか甚だ疑問。

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2023年01月28日

Posted by ブクログ

初心者でもわかりやすくポイントを押さえて学べた。
対話形式の導入から入るのと、イラストを多用してるのが、とっつきやすくなった理由でもあります。

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2022年12月17日

Posted by ブクログ

インボイスのことが全く分からなかったが、どのようなものなのか理解できた。免税事業者にとって不利となること、免税事業者と取引している事業者にも影響があることがよく理解できた。

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2024年02月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

まったくの門外漢ながら、昨今話題に上る制度変更について知見を得たかったので。

複雑な部分については看過するにせよ、制度変更による影響の大きさや範囲について触れることが出来、一層世間で騒がれる問題の難しさがより身近なもとして捉えれれた。

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2023年02月27日

Posted by ブクログ

お勉強になりました。
実行へはもう少し突っ込んだのが必要だろうけど、概要を掴むにはいいとおもいます。

ただ、本当に実行されるのでしょうか?
イヤでイヤでしょうがないんだけど…

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2022年11月01日

Posted by ブクログ

インボイス制度が始まると、インボイスを発行できる適格事業者との取引でなければ、買い手は「仕入税額控除」を受けられなくなり、コストが増加する。この制度によって、免税事業者が特に大きな影響を受けると考えられる。

インボイス制度による負担増を、売り手の免税事業者に転嫁できない部分は買い手の課税事業者が負担することになる。インボイス制度による消費税の増税分は、売り手と買い手で「分かち合う」という意識が大事である。

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2023年08月19日

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