【感想・ネタバレ】化石の復元、承ります。古生物復元師たちのおしごとのレビュー

あらすじ

※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

2022年夏開幕!国立科学博物館特別展「化石ハンター展」で蘇る、新種の絶滅大型獣チベットケサイの復元現場に潜入!


「例えば壺が割れて、それを元の形に戻しましょう、というのが今回の作業」(デジタル復元/越前谷宏紀先生)

「まっすぐに立った優等生な骨格はおもしろくないから、
生きているような、動きのあるポーズを作りたい」(骨格レプリカ製作/ゴビサポートジャパン)

「そのまま作ってもリアルにならない。もっともらしい説得力を演出するのが僕たちの仕事」(生体模型製作/アップ・アート)

「一連の動きの一瞬を切り取って、その中で迫力のあるポーズを目指した」(3DCGモデル制作/戸田かえでさん)

***
それは上下方向にグシャッと潰れ、無数の亀裂が入った一つの頭骨化石。
2022年夏に開幕する国立科学博物館の特別展「化石ハンター展」の目玉展示に抜擢された、
氷河期のコエロドンタ属(ケサイ)の新種だ。

今はもうこの地球上に存在しない、絶滅してしまった太古の動物。
誰も見たことがないその姿を、復元のプロはどのように蘇らせているのか。
化石動物の復元に挑む職人たちの仕事に、
骨格レプリカ、生体模型、3Dデジタル復元、展示づくりの現場から迫った、
「古生物復元」ドキュメントブック!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

国立科学博物館で2022/10/10まで開催中の「化石ハンター展」を題材に、古生物学に関わる様々な仕事(著者は「古生物復元師」と名付ける)を紹介する。
展示物である化石骨格レプリカ作成、生体復元模型作成に、設計図たる化石そのもののデジタル復元、および3D設計、さらには展示のプランナー、空間デザイナー、主催、そしてこの本の編集者まで、「古生物」への様々な携わり方が描かれる。
その意味では著者の前著『もがいて、もがいて、古生物学者!!』の副題が「みんなが恐竜博士になれるわけじゃないから」から、「みんなが古生物学者になれるわけじゃないから」(でも関わり方はいろいろある)と裾野が広がる内容となっている。
現場に携わる人々のインタビューを中心に構成されていて、『メタルカラーの時代』や『スーパー望遠鏡「アルマ」の創造者たち』などの山根一眞氏の著作ような、関係者の熱量が伝わってくる良書。

0
2022年10月01日

Posted by ブクログ

国立科学博物館で令和4年7月から10月まで開催のされている化石ハンター展を裏方として支える様々な「古生物復元師」たちへのインタビュー本。
古生物関係の特別展に、こんなに多様な専門職たちが関わっていると知って感心した。みんなまさにプロの仕事であると感じた。化石ハンター展を見に行きたくなった。

0
2022年08月18日

Posted by ブクログ

表紙や導入の雰囲気から子供向けかと思ったが、文字が多く読みごたえのある本だった。
2022年に科博で開催された化石ハンター展のチベットケサイ復元プロジェクトにおける、様々な分野の職人たちの仕事がわかる本。
今までは骨格標本がレプリカだと残念な気がしていたが、これだけの技によるものだと思うと見方が変わる。
レプリカを展示し、本物は研究のために保管だそう。
素人目にはわからないしそれでいいのだと思う。
展覧会見に行けばよかった。この本を読んでから見たら、より一層楽しめただろう。
実際の展覧会の様子が最後にあれば、行けなかった者ももっと楽しめたのにと思う。

0
2023年05月04日

Posted by ブクログ

まずプロローグを読んで、「誰が書いてるの?この本」と混乱する。しばらく読むといちおうネタばらしみたいなことは書いてはあるんだけど、なんかスッキリしないまま読まされる。基本的なことができてない編集だなぁ。いまどきこんな出版社あるんだ。内容は悪くないんだけどね。でももう当該の展示会終わってた、残念。

0
2022年11月15日

「学術・語学」ランキング