あらすじ
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体重160トンにも達するシロナガスクジラや、1000メートルもの深みにもぐることができるマッコウクジラ。
陸から海へ生活場所をうつしたクジラたちは、気が遠くなるような時間をかけて体を作り変え、世界中の海で暮らすようになりました。
4本足で歩いていた「パキケタス」、「歩くクジラ」の名前をもつ「アンブロケタス」、巨大な爬虫類のような「バシロサウルス」……だれも見たことがない絶滅したクジラたちが臨場感ある絵で甦ります!
5000万年のクジラたちの進化の旅を目撃しましょう。
*生物の系統樹デザインの第一人者、坂野徹氏による、鯨類の進化の過程がイメージでつかめる系統樹も掲載!
<いまぼくたちの目の前に生きている生き物たちが見せる姿かたちやくらしぶりは、何億年という長い期間のなかで偶然に起こった限りない数の、そのひとつずつはほんとうに小さな変化の積み重ねによってできてきたものです。
もし、地球上で生物が死にたえたあと、もう1度芽生えた生命から進化がはじまったとしても、あるいは地球と同じような環境をもつ惑星のうえで命が芽生え、進化をはじめたとしても、二度と同じ道筋で進化が繰りかえされることはありません。
それは1億回、1兆回サイコロを振って、1億回、1兆回とも同じ目が出つづけることがありえないのと同じです。
限りない数の偶然の積み重ねが「奇跡」という言葉で表現できるなら、ぼくたちがいまの姿で、クジラたちがいまのクジラたちの姿で、この地球上にくらしていることのすべてが、奇跡といえるものです。
さらに40億年におよぶ進化の歴史のなかで、最大の動物であるシロナガスクジラが生きている時代に、ぼくたちが生きていることは、それ以上の奇跡といえるでしょう。
地球上に生きるひとつひとつの命、ぼくたちが生きる一瞬一瞬、そのすべてがかけがえのないものです。それは、そのそれぞれが二つとして同じものがなく、二度と繰りかえされることがないからなのです。
その事実こそ、クジラをはじめいま地球の上で生きる生き物たちの姿からぼくたちが学ぶべきものなのです。>
ーー水口博也(あとがきより)
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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
クジラの系譜をたどる。過去や現代においてのクジラがどのような進化をして、今の姿になったのか本格的に学べる絵本です。一番驚いたのが、進化系統樹や鯨の姿の変遷が絵本でありながらしっかりしているところ。そしてなんといっても小田隆さんの迫力があるクジラの絵でしょう。クジラの捕食シーンを再現した絵は圧巻で、読む手が止まりました。水口さんや木村さんの文・監修ももちろん素晴らしく、クジラに関してタッグを組むべき最高の方々だなあと強く思いました。
Posted by ブクログ
クジラがどういう進化をしたか、ダイナミックで精密な絵でわかりやすく説明。
太古からの大変化に、ロマンを感じる。
大昔、陸上に住んでいた哺乳類で海で暮らし始めた動物たち。それが今の鯨に進化した。
5000万年前にパキケタスが浅瀬で過ごし始める。
干潟や川辺は生き物が豊かに棲息する。
アンブロケタスは「歩くクジラ」を意味する名前で、ワニのように地上も歩き、水かきでたくさん泳げた。
パキケタスが生きた時代から1000万年後、バシロサウルスのような巨大なクジラが誕生した。
Posted by ブクログ
booklog さまより
絵本なので大人から子供まで簡単に読める
と言うか絵本自体が何年振り?
いままで全然知らなかった鯨の進化。。。
歯鯨&髭鯨 の違いしか知らなかった自分。
これは面白い、大人の人も是非読んでみてください。
楽しめます。。。
Posted by ブクログ
夏読73冊目。
生き物の進化は、決まったルールに沿って行われるのではなく、偶然の積み重ねで行われる。
クジラの尻尾の動きや口の場所など、本当に合理的に進化している。
イラストが本物のようで、迫力ある。
Posted by ブクログ
一億年前、陸には恐竜、空には翼竜、海には魚竜や首長竜がいた時代。そこからクジラはどのように今の姿になったのか。クジラの進化を解説した少し難しめの絵本。
クジラというとシロナガスクジラのようなヒゲクジラのイメージだったが、マッコウクジラやシャチ、ハンドウクジラのようなハクジラの方が多いのだと知らなかった。クジラの餌はオキアミというイメージのせいか穏やかなイメージがあるけど、ダイオウイカを食べたりハクジラは結構ワイルドな感じなんだなと思った。