【感想・ネタバレ】死海文書 発見から75年後の真実のレビュー

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Posted by ブクログ

死海の西側にある洞窟から、ベトウィンの羊飼いの3人によって見つけられた死海文書。古代に敬虔なユダヤ教徒が移り住んだクムランが近くにあり、この遺物を隠したと言われる。旧・新約聖書に多くの類似があり、原始聖書の写本ではないかと。これらを写筆したのは誰か?移り住んだかもしれないエッセネ派?私はローマの侵攻に、文書の避難をさせたエルサレムのプロ書記たちが、有力だと思う。トーラー(律法)とネビイーム(預言者)の多くも死海文書からは発見されていて、バビロニア捕囚からキュロスに解放されたユダヤ人の心の支えの歴史が陽の目をみたのではないか。

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2023年08月13日

Posted by ブクログ

1946年の「死海文書」の発見から75年。
現在も新たな巻物の断片の発見は、続いている。
その基礎知識と歴史、論争、解明したことなどを紹介する。
CHAPTER1 死海文書の奇跡 世紀の大発見
CHAPTER2 文書を書いたのは誰か 今も続く論争
CHAPTER3 死海文書の聖書写本 タハナの成立過程をたどる
CHAPTER4 死海文書とイエス 原始キリスト教との関わり

古代ユダヤ人の歴史に始まり、イエスが活動していた頃の、
ユダヤ人の蜂起とローマ帝国の弾圧。
エルサレム陥落後、ユダヤ人の各共同体は、
近くの洞窟群にユダヤ教の聖書を隠した。
1946年、羊飼いによって発見された第一洞窟が死海文書の発端。
中東戦争の後の休戦協定から、大々的な調査が始動した。
文書は、何処で誰が書いたのか?
クムラン共同体とは?
イエスや原始キリスト教との接点はあるのか?
等々、まだ解明されていないことも多いけれども、
専門家の調査やや科学分析で分かってきたこともある。
巻物の真贋の鑑定結果についての、事例も。
保管やデジタル化で、後世に残す作業も行われている。
最後は死海文書の写本の内容。
ヘブライ語聖書タナハの大部分、正典外の文献、
聖書以外のテキストの概要を簡潔に。
アラム語やギリシア語訳の聖書もあるそうだ。
全体的に「死海文書」に関する入門書的な内容で、
カラー写真や図版も多く、ざっと概要を知るには、面白い。
洞窟がどの辺りにあるかの大まかな地図が見たかったけど、
盗掘を考えると、あえて載せなかったのかもしれない。

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2022年10月05日

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