【感想・ネタバレ】死刑についてのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

死刑存置派も一考する内容がある。
被害者への配慮は、存知派の方も根本では同じではないだろうか。
著者は自身の意見においての変遷を丁寧に書いており、賛成派も反対派も頷ける部分もあると思う。
結論や正しさを明確に述べている書ではなく、更に理解を深め、自身の意見を構築するために著者は投げかけているのではないだろうか。

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2024年03月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

⚫︎受け取ったメッセージ
どちらかといえば死刑制度に賛成だった著者が
死刑制度反対に至るまで

⚫︎あらすじ(本概要より転載)
死刑廃止の国際的な趨勢に反し、死刑を存置し続ける日本。支持する声も根強い。しかし、私たちは本当に被害者の複雑な悲しみに向き合っているだろうか。また、加害者への憎悪ばかりが煽られる社会は何かを失っていないだろうか。「生」と「死」をめぐり真摯に創作を続けてきた小説家が自身の体験を交え根源から問う。

⚫︎感想
死刑制度に賛成・反対どちらかだとしても、どちらの意見も自分なりに吟味した上で立場を考えねばと思った。日本に終身刑という最高刑があるのならば、多くの日本人は死刑制度を廃止しても良いと思うかもしれない。

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2023年11月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

私は死刑賛成派でした。揺らぎつつの賛成派で、本書を読んでからは揺らぎの振り幅が大きくなりました。
絶対支持ではないけど遺族がいる場合の感情を考えたら受刑者に死刑を望むのはやむを得ないのでは、とこれまで考えてきました。

ちょっと長いですが本書p37からの引用。
「劣悪な生育環境に置かれている場合だけでなく、加害者が精神面で問題を抱えている場合もあります。本来なら、そういう状況に置かれている人たちを、私たちは同じ共同体の一員として、法律や行政などを通して支えなければならないはずです。しかし支えられることなく放置されていることがあります。」
死刑についての話ではありますが、結局これは法で裁ききれないほかの犯罪についても当てはまる話でしょう。
例えば触法障害者の問題も上記引用と同じことが言える現状があります。不起訴になれば司法から離れます。福祉に持って行っても福祉でも対応できなかったり支えきれない場合、結局その家族が犠牲になります。

そして上記引用のさらに続きです。
「放置しておいて、重大な犯罪が起きたら死刑にして、存在自体を消してしまい、何もなかったように収めてしまうというのは国や政治の怠慢であり、そして私たちの社会そのものの怠慢ではないでしょうか」
本当にその通りと思いました。それはある意味思考停止の状態でしょう。
しかし犯罪と関わりなく暮らす世の中の大多数の人たちはそもそもそういうことを考えない人がほとんどなのではないでしょうか。
私もそれでいいとは全く思いませんが、まず日常の中で話題になること自体がほぼない気がします。こういうことに目を向けない人たちと議論を交わしたり問題意識を共有するというのは至難の業です。
p102にも似たようなことが書かれています。ヤングケアラーにはようやく目が向けられてきましたが、国はまだまだ生育環境に対するケアについて努力が足りないでしょう。一般の人の前に国がそういうところに目を向けきれていないと思います。

日本は死刑賛成派が多いというのは、まだ死刑というものについてたくさんの人によく考えられていない、議論が深まっていないからという点もあるように思います。


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2023年04月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

普段はあまり考えない、死刑に関する主張の本でした。元々死刑は必要だと考えていました。
読み終えて、共感する部分も多かったですが、やはり死刑は必要だという考えは消えませんでした。
しかし、残された被害者の感情を加害者への憎しみの一点と捉え、そこだけに第三者たちの感情が乗ってしまい、被害者のケアが疎かであることにはとても共感し、はっとさせられました。
考えるいい機会になりました。

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2024年02月15日

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