【感想・ネタバレ】日本怪談集幽霊篇(下)のレビュー

あらすじ

体験談を中心に、古典文学、民話、随筆等から典型的な「ゆうれい話」を集め、分類してその変遷を追う。霊魂現象を客観的に見極めるため編まれた「幽霊体験資料集」。下巻には死霊、船幽霊、タクシーに乗る幽霊、家族・恋人など親しい間柄の幽霊に関する例話を収録。幽霊外伝および巻末索引を付す。 155ページ

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Posted by ブクログ

働きかける霊、水難の霊、タクシーの霊、親しい者の霊に分類された下巻は、上巻より現代に近い感覚で読めます。
読み応えがあるのは外伝とされる最後の章。
問題にすべきは幽霊そのものではなく、それを見た感じたとする我々自身の心理・状態のことである、という、この上下巻が編まれた目的の再確認部分でした。
今の我々が残酷と感じる(例えば妊婦の腹を裂いて胎児を取り出す)行為は、それらが習わしとして行われていた当時とは感じ方に差があるということ、幽霊を見るのは特殊能力ではなく誰にも起きうる事象であることなど、興味深いまとめでした。

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2016年11月10日

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