【感想・ネタバレ】新版 落語手帖のレビュー

あらすじ

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落語事典の決定版! 全274席、口演頻度の高い噺をほぼ網羅。すべてに梗概・成立・鑑賞・藝談・能書を解説した落語ファン必読の一冊。新たな書き下ろしも加えて、名著を完全復刻!

●芝浜 【鑑賞】客席の、さわやかな熱気のようなものが、たったひとりでいる3桂三木助の所にまで伝わってきて、このあと『芝浜』をやるのだということに、なんともいえないすがすがしい緊張と、これから藝をやるのだという喜びが、三木助の身内に、ゆるく、しずかに昂まっていくのが感じられた。(略)――安藤鶴夫
●だくだく 【藝談】はなし終えて楽屋に戻ろうとしたら「面白かったつもり」と客にいわれました。すぐに、「いやな客のつもり、横っつらを張り倒したつもり」とやったらうけました。――4柳亭痴樂
●大仏餅 【鑑賞】(略)その日、8桂文樂が出て、『大仏餅』を演った。話が1ヵ所をぐるぐる廻りだしたとき、もう私は自分も胸がつぶれる思いで高座を見守った。(略)「――また勉強して、出直してまいります」文樂が静かに引込んだあと、私はしばらく声が出なかった。(略)――色川武大
……ほか、全274席(藝名の上に表記した洋数字は代数をしめす)

(1ページ1演目でひける、梗概・成立・鑑賞・藝談・能書事典)
【演目】はいちばん馴染みの深い通称を首題に、別題もすべて提出。演者の語り口を彷彿とさせる筋とオチの【梗概】、初演時の時代背景がわかる【成立】、多彩な見巧者による、個性溢れる【鑑賞】、三遊亭圓朝はじめ、名人ならではの【藝談】、蘊蓄たっぷりの【能書】まで、詳細に解説。

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Posted by ブクログ

全274席載っている落語事典。有名な演目は、ほぼ網羅されている。

あらすじとサゲをはじめとし、鑑賞の手引きとなるように【梗概・成立・鑑賞・藝談・能書】の5項目がすべての演目について書かれている。

1ページ1演目で見やすいのが特徴。

並びは五十音順で、目次もあるし、見開きの左上には「あお-あく」などのインデックスが付され、調べやすくなっている。さらに巻末には、演目の索引がある。落語は同じ演目でも別名があるものも少なくないが、巻末索引は別名でも引けるので便利である。
一例を挙げると「引越しの夢」は、目次や本編からでは見つけにくい。別名で載っているからだ。巻末の索引で「引越しの夢」を引くと、「引越しの夢(口入屋)・・・88」とあり、該当ページの「くちいれや」をすぐに開くことができる。

これから聞いてみたい演目を探すのにも使えるし、落語を聞いてから解説として見るのにも良いだろう。
便利に使えるので、落語に興味のある人は持っておきたい1冊である。

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2025年01月11日

Posted by ブクログ

巻末の掲載・不掲載ともに並べた演目索引を読むと「口演頻度が高い噺をほぼ網羅って謳ってるけど、この演目が載ってて、これは載ってないの?」と首を傾げたくなるセレクトもあるけど、それ以外はまあまあ満足。
各演目につき鑑賞(評論家の感想)と噺家による藝談が載ってますが、基本的には何十年も前の思い出話が中心。

ちなみに、巻末索引に「にわか泥」(不掲載)が載ってますが、たぶん「にかわ泥」の誤植だと思います。

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2013年07月16日

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