あらすじ
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諸葛孔明の生涯・文章・旧跡から、日中文人による評論・漢詩まで、孔明を全方向から検証、紹介。――諸葛孔明のすべてがわかる!
孔明寸評(本文「評論編」より抜萃)
●諸葛孔明は天下の奇才である 司馬懿
●諸葛孔明の変に応ずる将略は、その長ずる所に非ず 陳寿
●諸葛孔明は忠義な司馬懿、司馬懿は行儀の悪い諸葛孔明 朱子
●後漢の末に、諸葛孔明という才徳兼備の名大将あり 中江藤樹
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Posted by ブクログ
孔明に対する評論や、孔明が登場する詩を紹介する章が特に興味深く面白かったです。中国の長い歴史の中で行われてきた孔明に対する議論や、日本における孔明像を垣間見ることができました。
Posted by ブクログ
孔明について書かれた評論が面白い。
孔明と同時代に生きた人物からは、その才能と義を称えられる文書が多いが、それ以降では賛否両論分かれる。
孔明が蜀を拠点に選んだ時点で、間違っていたという物や、孔明が4次北伐以降も生き続けていればあと3~5年で魏を倒せたという物がある。司馬慰と孔明を比較する文では、何れも孔明に軍配をあげている。
険しい地形によって守られた蜀は、一つの国として守り、繁栄させていくには適していたかに思われるが、そこを拠点にして天下統一を目指すには不適に思える。劉備が国を構えて、呉と力を並べ、魏を睨むにはやはりそこしかなかったのかもしれない。4度も北伐をしかけながらも達成できず逝ってしまったのは、単に「天命」ではなく、やはり孔明にはその力がなかったということかもしれない。