あらすじ
経済学“初心者”の大学生が4年間で学ぶ、大人気授業を1冊にまとめました!
「税抜価格を表示したら売上が上がる!?」
「経済学を学ぶと所得が上がる!?」
「競馬で賭けるなら“本命”“大穴”は外すべき!」
「3割バッターが最終試合を休む理由とは?」
…など、おもしろいエピソードから“行動経済学”の本質が学べます。
論文賞受賞者による大学の人気授業を1冊にまとめました!
伝統的経済学では説明できなかった、人間の不合理な「お金」「感情」「時間」の使い方を紹介し、“リアルに得する経済行動”のやり方が学べます。
競馬や宝くじ、ゴルフなど身近なエピソードから、消費者心理や株式投資など実践的な話題まで、大学4年間の授業で学ぶ「行動経済学」を、限界までわかりやすく1冊にまとめました。
「行動経済学って、そもそも何?」
「最低限押さえておけばいいことって何?」
「お金の賢い扱い方とは?」
「どう、仕事と人間関係に使えばいいの?」
「今、ビジネスの最前線で使われている行動経済学とは?」
という質問に1冊で答えます。
「明日、損をしないための経済学」を知れば、人生は超合理的になります。
【著者プロフィール】
太宰北斗 (だざい・ほくと)
名古屋商科大学商学部 准教授。
慶應義塾大学卒業後、消費財メーカー勤務を経て、一橋大学大学院商学研究科博士後期課程修了。
一橋大学大学院商学研究科特任講師を経て現職。
専門は行動ファイナンス、コーポレートガバナンス。
第3回アサヒビール最優秀論文賞受賞。
論文「競馬とプロスペクト理論:微小確率の過大評価の実証分析」により、行動経済学会より表彰を受ける。
競馬や宝くじ、スポーツなど身近なトピックを交えたり、行動経済学で使われる実験を利用した投資ゲームなどを行ない、多くの学生が関心を持って取り組めるように心がけた授業を行なう。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
『行動経済学ってそういうことだったのか!』
【購読動機】
消費者そして企業内個人も購買活動において、行動経済学が部分的に影響していると考えています。したがって、行動経済学を学ぶことは、消費者および企業内個人の購買プロセスを具体的に理解することに役立つと考えています。
そして、その結果、消費者ならびに企業内個人の購買を引き起こす原因を理論的に作り出すこともできると考えています。そのための学びです。
【本書の内容】
1. 満足感は変化率が因子となる。
2. 損または得。損を避ける傾向が強い。
3. 選択する人の意思を尊重するが満足感の因子となる。
4. 狭い枠組みでの損得勘定に左右されやすい。
5. 将来価値よりも現在価値に影響されやすい。時間割引率。
【ビジネスに置き換えると・・・】
1.事例の定量効果。
量の変化を率・%で表示することは受け手の理解、満足感につながりうること。
2. メリットではなく、デメリットの提示。
デメリットが具体的かつ発生確率が高い場合は、そのデメリット回避を目的に購買する可能性が高まる。
3.提供製品・価値パターンそして料金パターン。
単一パターンではなく、甲乙丙の複数パターンの提示すること。受け手側が選択意思を示す環境を作ること。これが購買満足を高める原因となること。
4..長い時間軸(2年、3年後)のメリット、デメリット
併せて提示すること。広義の購買意識を持たせることは、購買自体の目的意義が高まることにつながるため。
5. 将来価値。
長い時間軸でのメリットが現段階でのメリットを上回ることを明示すること。たとえば、取引先のスイッチングの提案は、現状維持のメリット・デメリットと、変更後のメリット・デメリットを比較して提示するということ。
【さいごに】
行動経済学をビジネスに置き換えて読む・理解することは非常に実益にかなっていると判断しています。なぜならば、その理論を実験して形式知に変化させていくことができるからです。
Posted by ブクログ
様々な行動経済学の本を読んできたので、既に知っていることなどもあったが、より知識を深く学べた。人間は、目だったものに認知を吸い寄せられるので、広告事業がこんなにも大金をかけて行うのは、そういった面では合理的なのだと思った。
Posted by ブクログ
経済学の前提である「人は合理的な行動を取る」という前提を疑って、なぜ人は非合理的な行動を取ってしまうのか、ということに着目した内容。
特にマイナスの出来事を極端に嫌う「損失回避」という心理。
わかるなあ、と。
損失を嫌うあまりに損得計算ができていないというのは、指摘されて初めて気付いた。
確かに損失は嫌だ。
だけど、そこまで嫌うものでもないのではないか、とも思えた。
リスクを嫌うあまりにリターンもないというやつだ。
失うことを怖れすぎて、得られたものが何もない、またはほとんどない、ということになっていないだろうか。
それと大体こんなもんだろう、と判断する「ヒューリスティクス」という概念。
どうしてもそうせざるを得ない面はあるにしろ、判断する時、判断材料をしっかりと分析せずに印象で決めてしまう面はある。
自分の仕事はバイアスとの戦いだと言われる。
こう書いていながらもバイアスから抜け出せていないことは多い。
それを避けようとするあまり、また別の誤りをしてしまう。
正しい判断をするには、バイアスだけとの戦いではなく、それ以外のものとも戦わなくてはいけない。
行動経済学という分野。
面白く誰にでも取っ付きやすい考え方。
それを仕事にも取り入れようという考えに少し前まで接していたので、また考えてみよう。
Posted by ブクログ
先輩に勧められて読んだ本です!
読みやすく、データも見えて理解しやすかった!
無意識のうちに、非合理的な判断を積み重ねている事実と、人間
のその性質を理解できて、
今後の生活に役立つなと感じました!
Posted by ブクログ
石川智健さんの小説で行動経済学を捜査に役立てている捜査官の小説がありそれを読んで興味を持ちました。
難しいことはわかりませんが、普段の行動が経済学的分野から分析できるのは面白いですね。
Posted by ブクログ
かつての経済学は、「ヒトは合理的経済人(ホモ・エコノミクス)である」という前提のもとで組み立てられていたが、実際にはヒトは、それほど合理的ではなく、ときには非合理にさえ見える。
そんなヒトの、ときに合理的でときに非合理な行動の原理を捉え、経済学に活かしていこうとするのが、行動経済学といえるかと。
ヒトは、見えるものだけで判断したり(見えないものに考えが及ばなかったり)、思考や判断が文脈に左右されたり、得する可能性があるものについてはリスクを負う一方で、損する可能性が高いものはリスクをとらなかったり、といった行動をする生き物。
そうであることを実感するための事例が、この本にはいくつも紹介されています。
が、事例の紹介の仕方に対して、若干、恣意的な印象を受けました。
事例そのもの、というよりも事例の紹介にあたっての前提の説明に対して、恣意的な印象を受けました。
その理由が、現在の行動経済学の限界の影響なのか、あるいは、著者の説明力の限界の影響なのか、それとも、自分の行動の非合理性の表れなのか、そのどれかはわかりませんが、結果的に、自分にとっては、この本から若干マイナスな印象を受ける原因となったように思います。
Posted by ブクログ
わかりやすく書いてあり、参考になりました…しかし、野球の打率やゴルフ、ギャンブルなど、自分自身が全く知らないせいか、例え話として出てくる内容が理解し難く、自分の中に落とし込むことはできませんでした。