あらすじ
小学生のころ、祖父はいつも秘密基地で壁新聞を作っていた。(「オブジェクタム」)、第2回林芙美子文学賞受賞作(「太陽の側の島」)、敗戦後に戦地から復員した夫は、出征前と同じ人物なのか。(「如何様」)など、芥川賞作家が描く短編集。
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Posted by ブクログ
なにかを懸命に探しているけど、探しているものの正体を分かっていない掴みどころのない感じ。高山さんの書く、戦争の裏で必死に生きていた女性が好きだなと思った。
Posted by ブクログ
神秘的で魅力的な謎めいた世界に惹きつけられる。
謎は謎のまま。わからない方が自然だ。
本物とは何か、偽物との区別はどんな根拠で区切られるのかも、いまだに考えている。
Posted by ブクログ
読んでいて内容が入ってこない文章に感じで少し読みづらいところがあった。それでも太陽の側の島のラストは素敵な表現方法で書かれており印象に残るものでした。
Posted by ブクログ
正直読む期間が途中で空いてしまい、表題作の「オブジェクタム」の印象はない。
私が好きだなと思ったのは、
「太陽の側の島」
「如何様」
どちらもハッとさせられる内容で、楽しく読めた。
Posted by ブクログ
常にあたまのなかで、謎が浮かぶ、不思議な作品
でした。芥川賞を受賞した、著者の初期の作品の
「オブジェクタム」「如何様」を、合本して、エッセイを加えた本作は、まさに高山羽根子を知る上で、是非読んで欲しい作品です。「オブジェクタム」は、ある広場の壁にかけられている壁新聞の謎に迫るお話で、壁新聞の内容がとてもシュールでして、「スーパー山室と八百永青果店、ナスと柿に於ける傷みの率の比較」など、とてもユニークです。
この新聞を描いたのは誰なのか、そして、クライマックスの謎をぜひ読んで欲しいです。
「首里の馬」のイメージと違う、どちらかと言えば
SF色の濃い作品集だと思います。