【感想・ネタバレ】世界でいちばん短くてわかりやすい 民主主義全史―――ビジネスパーソンとして知っておきたい教養のレビュー

あらすじ

そういえば、知らなかった。世界の民主主義の歴史を完全網羅。民主主義は、歴史の終点となる最終的な政治形態ではなく、常にさまざまな専制主義からの挑戦を受け続けている。台頭する中国、ポピュリズム、気候変動...民主主義は生き延びられるのか?

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Posted by ブクログ

日本人が系統だてて学ばない分野について知見を広げられた。概説書をこうしてうまくまとめることもひとつの見識である。特にイベリア半島の民主主義のあけぼのには目を身開かされた。
翻って、日本は民主主義を自分たちが勝ち取ったものではないから、お上のいうことに文句を言うだけという風土なのだろう。今は2022年。もうかなり昔に思えるが、安全保障法制の整備のときに一部で盛り上がっていた反対運動はどこへ行ったのだろう。日本人は民衆が立ち上がって「制度」を勝ち取ろうということはないのだろうか。18歳選挙権も「偉大な」ことだけど、「勝ち取った」ものではないから、当該世代は選挙に行くわけではない。
「なんとかに小判」「なんとかに真珠」それが「民主主義」「選挙権」というのでは、イーロンマスクに指摘されるまでもなく、日本は縮んで消えていく。

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2022年10月15日

Posted by ブクログ

私達は民主主義というものを前提においた社会を生きている。生きているはずだが、果たしてその民主主義とは何であるか。民主主義の危機、という言葉を聞く機会も多いが、何がどうして危機なのか。
本書では民主主義の歴史を集会民主主義、選挙民主主義、牽制民主主義という三区分に分け、その時々での民主主義をとりまく毀誉褒貶を紹介している。
集会型には限界がある、というのは想像に難くないところだ。では選挙民主主義はどうだったか。選挙で選ばれたうえで独裁の道を選んだ者は少なくない。そのカウンターとして「牽制」が出てくるのはなんとなくの寂しさを感じるが、現実と向き合い変化していくことこそ民主主義が民主主義たるゆえんなのだろう。

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2022年10月10日

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