あらすじ
2021年10月、旧フェイスブックが社名をMeta Platforms(メタプラットフォームズ)に変更し、メタバース関連へ年間100億ドル(約1兆1400億円)もの投資を行うことを公言したことで号砲が鳴った「メタバース狂騒曲」。NFT(非代替性トークン)やWeb3(ウェブスリー)、デジタルツインなど、関連するバズワードが入り乱れる中、その「本質」と「真価」を見通すのは容易ではない。
結局、メタバースとは何なのか。仮想世界ではどのようなビジネスチャンスが生まれるのか。今からどうやって取り組んでいけばいいのか――。
「少しかじった人」ほど間違える! 「賢い人」ほど将来を見誤る!
メタバースの核心とビジネスの始め方を一冊で学べる最新のビジネス書が、ついに刊行!
今からでも遅くない。2030年、現実と仮想世界が融け合うビジネスの羅針盤を手に入れよう。
【本書のポイント】
●現状のメタバースは「フェーズ1」にすぎない? 4つのレベル進化と業界構造を学べる
●業界別に最新のメタバース活用事例を多数収録、ヒントはここにある!
サンリオ/三越伊勢丹/ローソン/NIKE/博報堂/日産自動車/KDDI/三井不動産/JR東日本/角川ドワンゴ学園N/S高等学校/現代自動車/ウェンディーズ/ヘルシンキ市/ソウル市 ほか
●たった3つのステップで「メタバースの始め方」が分かる
●キーパーソンが語る「メタバースの未来」収録
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
・メタバースをいくつか試してみたいけどどれを試したら良いか知りたい
・メタバースビジネスの全体像をさっくり知りたい
と思って、4冊読んだうちで、わたしにはこの本が一番合ってました。
Posted by ブクログ
多くのメタバース関連書籍と同様に、メタバースとは何かから始まり、関連する主要プレイヤー、各業界における事例を紹介している。
類書と一線を画している点としては、メタバースのビジネスとしての側面を比較的丁寧に分解して、冷静に現状を分析した上で将来動向を論じている点。
各業界で実際にメタバース・ビジネスに関わる関係者のインタビューも生の声を聞けて参考になる。
メタバースが次の大きなデジタル産業になるのは間違いないと思われるが、ブレイクスルーのポイントとしては、本書にもあるように「いかにリアルの生活に直結できるか」だと思う。その接点がどう作られるか、自分なりに考えてみたい。
Posted by ブクログ
メタバースの本。
きたるべくメタバース時代に向けてどんな産業変化が起こり得るのか、その中で将来自社は何をするべきかと思考実験を繰り返しながら中長期視点でのチャレンジをとのこと。
メモ
・エイミーウェブ氏 nftによるデジタル収集アイテムや土地の売買については、本質的な価値を持たず、NFTの個体の希少性があっても、デジタルの収集品が何百万個も出てきて、市場が飽和状態になり長期的なトレンドにはならない。
・近いうちにプラットフォームを横断統一的に扱うフォーマットができ、相互運用性が高まり、利便性が向上すると思われる
・ゲームの重要要素
成功への希望はあるか
ゲームにおいて人々は強固に結びつけられるか
人間は本来生産性を喜びとする
何か壮大な目標に向かっているか
・コロナに伴う社会変化
コミュニケーションデジタル化
サービスもの提供の非接触化
省人化・合理化
・メタバースを牽引する分野
ハードウェア
ゲームやソフトウェア
暗号資産(仮想通貨)
・メタバース実現に至る4段階の進化フェーズ
フェーズ0 シーズ期2010年代まで
メタバース構成要素が満たされていない段階
フェーズ1 黎明期 2025年頃まで
メタバース構成要素を複数満たし始める
フェーズ2 普及期 2030年頃まで
メタバース構成要素の多くが満たされる
UGC簡易化、多様化が可能に
フェーズ3 定着期 2030年以降
メタバース構成要素が満たされ、一部陳腐化
普及し新たなイノベーションニーズが
・メタバースにおける4つのビジネスポジション
メタバースの基盤を作る役割
ものづくりをサポートする役割
ものづくりを行う役割
サービスを提供する役割
・まずは体験する
過程も体験する
いろいろなメタバースに参加してみる
イベントに参加する
VRヘッドセットで体験する、スマホで体験する
アバターをつくってみる
Posted by ブクログ
流行りに便乗したこの手の内容の薄い本と比較し、しっかり地に足をつけて、長年この分野に携わり、成長に苦心してきた人による、しっかりとした身のある一冊。本に書いてあるように、単発の打ち上げ花火で終わらせず、短期的な収益やKPIに捉われず、多くの個人や企業や団体が腰を据えて取り組んで、未来や世界を広げるきっかけになることを願う。まずはやってみなはれ
Posted by ブクログ
mograVRを追いかけてる人には目新しくないかも(記事や取材情報の再録が多かったように感じた)だけど、そんな追いかけてないので、2022年春の状況をまとめて確認できた感じ。フレームワークで説明しようとしてる部分、コンサルのプレゼン資料っぽかった(個人的には、あんま響かなかった)。文章が日本語としてヘンな部分があったり、横書き原稿を縦書きにしたので矢印の向きがおかしいとか、wordとかで書いた原稿にありがちなヘンなスペースとか、急いで作った本って悪印象でてるのがもったいない。
Posted by ブクログ
メタバースを「バズワード」としてではなく「トレンド」として分析しており好感が持てる。少しお堅い面はあるが定義や変遷、動向、活用事例などしっかり取り上げており、セカンドライフやVRとの混同や関係に対する説明が分かり易い。
Posted by ブクログ
# 感想
とても真摯に、ポジティブにここ数年のメタバース界隈の内容を、
まとめてくれている本だと思いました。
真摯にとかいたのは、起こったできごとや現状の数値などを取り上げてくれているから。
ポジティブと書いたのは、期待感を持って書いているなと思ったから。
メタバース界隈のここ数年を整理したい、どういう状況なのか知りたい、
そしてそこからこの界隈を体験するための何をしたらいいか教えてくれます。
映画も、本も、ゲームも、ワールド作成も、ビジネスの実例も、
この本には関連情報が随所に記載されています。
実のところメタバース界隈の歴が長い人は知っていることが多いかもしれません。
この本はメタバースに触れたことがないけど、一歩を踏み出したい人に、
これまでの体験を整理してやっていないメタバース体験を探したい人におすすめの一冊です。
# 抜粋
- (P.3)スノクラッシュ、竜とそばかすの姫、サマーウォーズ
- 「アバターの服って商売になるので?」といった議論に賛美両論はありますが、常にバーチャル空間で過ごして、その生活に価値が高まってくるほど、アバターの服に凝りたくなるんです。夏にコートを着ているのが恥ずかしくなるんですよ。(P.54)
- 鍵となるのは「リアルの生活の中にどうやってメタバースとの接点を作っていくか」でしょう。
(中略)
「ホームページなんて使わないぜ!」と言っていた人も、今やホームページを作らなければ商売できないのと同じように、メタバースにアバターを持っていないとコミュニケーションできないという時代が来るはずです。(P.57)
- 少し心配なのは、ユーザにアプリをダウンロードさせたくないという理由から、WebVR・WebARに流れていることです。実現できることがWebで可能なことに限定されると、「結局ライブ鑑賞などはYouTubeで見たほうがきれいだよね」といった空気になってしまうのではない。(P.58)
- (P.100)REALITYの紹介
- スマートフォン一つでアニメテイストのアバター作成から配信、ギフト(投げ銭)などによる収益化まで行える点が特徴的。
- 正直なところ、単純に販売数や売り上げだけを指標にしてしまうと、現状では「全く割に合わない」という結論になってしまいます。短期的に販売に特化するのであれば、従来のECサイトで事足りるわけで、現状のメタバースでは販売よりも販促、あとはコミュニティー形成に期待しています。(P.236)
- (P.249)ワールドを作ってみる
- Cluster、Rec Room、Minecraft、Matterport、Scaniverse
- SFプロトタイピングは未来の社会についてフィクションを描くことで想定し、逆算して新たな価値創造やイノベーションを生み出していく手法で、まさにメタバースにぴったりである。(P.250)