【感想・ネタバレ】最高の老後 「死ぬまで元気」を実現する5つのMのレビュー

あらすじ

高齢者の2割には病気がないことを知っていますか?
今から備えればまだ間に合うかもしれません。

日本人の平均寿命は男性が81歳、女性は86歳。
でも、元気に自立した生活を送ることができる期間である「健康寿命」は、男性なら約72歳、女性なら約75歳と報告されています。
日本人は最後の約10年を、支援や介護を受けて生きているのです。

・65歳以上の約10人に1人は車椅子か寝たきり
・65歳以上の約6人の1人は認知症
・65歳以上の約3人に1人は5種類以上の薬を毎日飲んでいる
・65歳の約5人の1人は、少なくとも1つ以上の慢性疾患をもつ
・死に直面している人の約10人中7人は自分で意思決定ができない

これらの現実をどうしたら変えられるか、最後の10年を人の助けを借りず健康に暮らすためにはどうしたらよいのか、その答えとなるのが「5つのM」。
カナダおよび米国老年医学会が提唱し、「老年医学」の世界最高峰の病院が、高齢者診療の絶対的指針としているものです。

【5つのM】
Mobility ーーからだ
Mind ーーこころ
Multicomplexity ーーよぼう
Medications ーーくすり
Matters Most to Me ーーいきがい

ニューヨーク在住の専門医が、この「5つのM」を、質の高い科学的エビデンスにのみ基づいて徹底解説。
病気がなく歩ける「最高の老後」を送るために、若いうちからできることすべてを考えていきます。

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Posted by ブクログ

老後の健康、医療をからだ、こころ、くすり、よぼう、いきがいと5つの項目で解説。現在のエビデンスに診療で経験したことも交え、老化でよく聴く問題を素人でも分かりやすくまとめていて、「まず初めの一冊」としても良書だ思う。
ひとつ気になったというか比較検討が知りたいと思ったこと。
著者はNYで医師をしているが、海外組と国内組でよくエビデンスの見解の違いを目にする。海外組では世界的に有意な論文から結論を導くのに対して国内組では日本人が永年培った体質はそれとは異なっており、日本人にあった健康や食とは少しズレている、といった対立。これを比較するような論文というか解説や本が出ることを期待。

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2023年03月18日

Posted by ブクログ

健康寿命を伸ばして元気に暮らせるのが最高


普段は家族信託を始めとした、認知症対策に取り組んでいますが、元気に暮らせるのが一番だよなと考えていたら目に入って来たのがこの書籍!

日常的生活の中で無理なくはじめられるヒントがいっぱいです。
著者の山田悠史先生いわく、想定読者は20代〜40代の方をイメージして書かれたと聞いて、自分もドンピシャの世代と感じました。

歳を重ねると、転ぶことは「それ以上」を意味するようになる。
という箇所や、転倒を防止する自宅環境の整備などは自分が接する方にも伝えていきたいと思いました。

勉強になった箇所
・これが見直され、 現在では 年齢だけで判断せず、 フレイルの評価もしっかり行なったうえで治療法を決めていきましょうという考え方が広がりつつあります。
・加齢により政治や社会への貢献度が高くなる
・怪我や病気により10日間 ベッド上で過ごすと、たったの10日でも筋肉量はなんと 平均約 1 kg も減少するというデータがあります 。平均的な男性での筋肉量をだいたい20 kg とすれば 10日で5%の筋肉を失うということになります。体を動かさないと、 それほど早く筋肉量というのは減っていくのです。
・しかし 歳を重ねると、転ぶことは「それ以上」を意味するようになります
・102歳で、ステーキを食べて、元気に過ごしている。私には想像できていなかった「老後」だったからです
・コストや怪我の減少率を考慮すると、 自宅 環境の見直しは結果として コストパフォーマンスは良かったということも併せて報告されています
・高齢者の家での転倒を防止する チェックリスト
・「認知症」というのは 、これらの能力のうち一つ以上が生まれつきではなく、大人になってから障害されて後退し 日常生活を自立して送ることが難しくなった状態のことを指します
・「突然 認知症になってしまったのか」・・・(省略)、せん妄の根本的な原因が解決されることにより、その多くで改善することが期待できます
・逆に言えば 、7時間より睡眠時間が短いほど 認知症を発症するリスクは増えそうです
・地中海式ダイエットに期待する認知症予防の力
・その中で唯一、 欠乏のケースが多く報告されているのが、 ビタミン D です
・米国のある研究によると 、外来に通院する患者さんの処方箋を調べていった結果、 65%の患者さんに不適切に処方されてる薬がひとつ以上見つかった 一方で、 64%の患者さんに持病から考えて必要と思われる薬が処方されていなかったと報告されています
・なぜオリジナルのメーカーよりも安価に抑えられるかというと、 ジェネリック医療品のメーカーは、薬の開発や宣伝に費用をかける必要がないためです
・死に勅命している人の約10人中7人は自分で意思決定ができない
・当時を振り返ると、自分は本当に無我夢中だったと思います 。ただ あの時の仕事と生活 突然の告知の狭間で揺れ動く中で 最も大切なものは何か。 H さんの生きがいに迫ることができたのは大きなポイントだったと思います
・人生 会議とは、「もしもの時のために、あなたが望む医療やケアについて 前もって 考え 、家族などや 医療ケアチーム と繰り返し話し合い 共有する取り組みのこと」です。アメリカでは「アドバンスケアプランニング(ACP)」と呼ばれており

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2022年07月25日

Posted by ブクログ

健康寿命を延ばすために、最後の10年まで元気に暮らすために必要なこと(からだ・こころ・よぼう・くすり・いきがい)をわかりやすく解説した一冊。その内容はオーソドックスですが、具体的で参考になります。

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2025年10月01日

Posted by ブクログ

事前指示書の存在を知った
自分が意思表示できなくなった時に必要な情報を他力本願にしないためにとても大切なことだと思う

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2025年09月21日

Posted by ブクログ

健康な老後に不可欠な
Mobility 体:身体機能
Mind 心:認知機能、精神状態
Medications 薬:ポリファーマシー
Multicomplexity 予防:多様な疾患
Matters Most to Me 生きがい:人生の優先順位

これらを可能な限り良い状態に保つためには、運動の習慣をつけ、歯の健康状態を保ち、フットケアをして転倒をしない環境をつくり、7時間以上睡眠をとり(高齢者の不眠症治療には太極拳が有効だと)重なって薬を処方されないように、また別の薬の副作用で病気を引きおこさないように、かかりつけ医かかりつけ薬局をつくる。

これだけを食べていれば大丈夫というオールマイティな食べ物はないし、サプリメントもビタミン剤も不要である。健康診断を受け引っかかったら二次検診にいくこと。

目新しいことは特にないけれど、人生の残り時間の方が少なくなっている身には、改めて心していこうと思う。

唯一勧められているDASHダイエットや地中海式ダイエット。これは牛肉豚肉大好きな身にはちょっと辛い。他はまあ心していきたい。

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2025年07月27日

Posted by ブクログ

本を読む年齢によって感想が違うはずと思いました。 自分の親や周りに高齢者が増えてきて、この本に出てくる人達と同じ状況がなぜ、どうやって加齢と共に起きるのか、あらためて気がつきます。

また、自分が高齢者になることを前提に読み進めることができるのも良い点ですが、30代で読んでも単にさっと読み終えるのではないでしょうか。やはり、老後に近くなればなるほど読んで参考になると思える本です。

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2022年11月23日

Posted by ブクログ

2022.11.10
5つのM
からだ、こころ、くすり、よぼう、いきがい

介護の仕事をしていて色々気付かされることのある本でした。
何度も読んで今後に生かしていきたいです。

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2022年11月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

Twitterでフォローしている医師の方が紹介していて、手にとった。

全体的に、一般向けにとても丁寧に書かれた本だと感じた。エビデンスもきちんと示しつつ、難しくなり過ぎないようにしているのは凄い。
本書の一つ特徴的なところは、最後の生きがいの章だと思う。患者の考え方は人それぞれ。何を重視して生きるかということは、常に頭の片隅に置いて考える必要があるとあらためて思うことができた。

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2022年07月18日

Posted by ブクログ

健康な老後という自分の中の重要テーマについて語る本。書かれてる内容は一般的で、運動、食事の重要性について再認識。かかりつけ医、かかりつけ薬局の必要性は納得感があった。終末医療に関する人生会議も新たな発見。近々わが身に降りかかるかもしれない問題なので少しずつ考えたい。

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2025年08月26日

Posted by ブクログ

老いを恐れず人生を謳歌するヒントを医師・山田悠史が提示する。鍵は「5つのM」。身体(Mobility)、心(Mind)薬(Medications)、予防(Multicomplexity)、生きがい(Matters Most to Me)。歩く力を保ち心を整え薬に頼りすぎず病と向き合い自分にとって大切なことを見失わない。老後は衰える時ではなくもっとも自分らしく生きられるときなのだ。最期まで足で立ち言葉で語り笑って生きる。加齢による衰えはあるものの、〝もう歳だから〟などAgisumを排除し自分の良さを大切にしよう。

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2025年07月29日

Posted by ブクログ

5M、つまり、身体(Mobility)、心(Mind)、薬(Medications)、予防(Multicomplexity)、生きがい(Matters Most to Me)の観点から、老化によって我々に何が起こり、それらとどう向き合うべきかを説明した本です。

40代になり、近しい人達の老化に向き合わなければならなくなり、また自身も老化に向けた準備を始める時期になったと考え、少しでも何か学べればと考えて本書を手に取りました。学びになった点を以下メモ代わりに記載します。

-適度な運動を継続する。
-足(特に膝)と歯を大切にする。
-かかりつけの医者と薬局を決める。
-必要な健康診断や予防接種はきっちり受ける。
-自身の生きがいを大切にする。

こうして書くと当たり前のことばかりのような気がしますが、エビデンスとともにその重要性が説明されており、非常に腑に落ちました。

これから超高齢化社会に突入する日本で、どう老いに向き合うべきか、様々な情報が溢れてくると思います。その中で、老いると我々の身に何が起こるのかを、統計的な裏付けとともに知っておくのは重要だと思います。そんな「老いのリテラシー」を高めるのに最適な本でした。

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2025年01月02日

Posted by ブクログ

エビデンスを重視。エピソードや自説の述べ方から著者の誠実さが伝わってきます。
30、40代に予防医療の重要性を踏まえた生活をすることが、高齢になった自分への、いわば健康の貯金になることが、腹落ちしました。
まて、老化の知識を学んだことがなかった自分には、前半は学びになりました。

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2023年01月07日

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