【感想・ネタバレ】ネクスト・ギグのレビュー

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Posted by ブクログ 2022年08月17日

ロックとは何か!?

主人公の児玉梨佳は全編にわたり登場人物全員に犯人探しの傍ら問いかける!

言葉で現したらロックじゃない!
音楽家の魂!
ライブの会場に時たま降臨するもの!!

なんて、曖昧陳腐な物ではなく、登場人物達は理路整然と自分達の持つロック像を述べてくる!


学生運動の時代からラブ&a...続きを読むmp;ピースの時代を経てヨーロッパから日本へ流入する音楽の一つのジャンル、80年代から90年代にかけて和製ロックが確立されて、ブルーハーツやブランキージェットシティが生まれ、2000年頃に大輪を咲かす!

そんな平成の前半期を思い出させてくれるグルーブを持つ作品!


物語に登場する人物達のその後を読んでみたい!
と思うほどの読後感!



超絶な人気を持つインディーズロックバンド【赤い青】のボーカル【ヨースケ】がライブ中に千枚通しを胸に刺されステージ上で殺されてしまう!?

ライブハウス【ラディッシュハウス】で働く児玉梨佳は、ヨースケがライブ前に放った言葉『ロックって何なんだろうな』の意味と、ヨースケの死の直前カリスマギタリスト【クスミトオル】のピッキングミスに疑問を持ち事件を追い始める・・・

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Posted by ブクログ 2023年02月20日

プロローグからしてミッシェルガンエレファント好きそうな作者だなと思っていたら速攻で名前が出てきて手を叩いて喜んでしまいました。

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Posted by ブクログ 2022年08月18日

あらすじを読むだけで、衆人環視の殺人!と心惹かれ読み出したものの、当初は地味な感じがしていた。主人公がいまいちはっきりせず、好感を得られなかったからかもしれない。
みんなのロック論を聴いて回るのはなかなかおもしろく、もともとライブ通いをしていた私はそれに気を取られてミステリということを半分忘れかけて...続きを読むいた。しかし当たり前だがそれもちゃんと伏線になっていて、ロジカルな解き方をされる。探偵役もまさかの人物で、途中までは登場人物一人ひとりなんだかぱっとしない気がしていたものの(濃いキャラだらけなのになんでだろうか)たったひとり放り込んだだけで流れが唐突に変化する。この小説こそ、ロックみたいだ。
天才ギタリストがピッキングミスをした理由も、意外性があって。
空中分解したバンドをこの先どうやって着地させるのか、詳しくはネタバレになるので伏せるが、探偵役が出て来た時に少し予感はあった。その時はそんな終わりは嫌だと思っていたのだが、なんとも収まり良く描かれていた。初めてギターを触った時の、あの純粋な、混じり気なしの「ただただ楽しい」という感覚を思い出させてくれる。
人の数だけロックがあり、人の数だけミステリがある。とても掘り下げて書かれていたので、著者が今度は何を描くのかとても興味が沸いた。

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Posted by ブクログ 2022年08月04日

ロックバンド小説×本格ミステリーが融合したデビュー作。私は著者と同年代で、90年代以降のバンド文化に多少馴染みがあるので、音楽小説としては文句のつけようがない出来だと思う。業界を取り巻く厳しい現状やコンポーザーが抱える生みの苦しみ等の描写は特にリアリティがある。トリックの種明かしには拍子抜けしたもの...続きを読むの、肝心な犯行動機が今作のテーマにきちんと基づいており、このジャンルにしては人間ドラマがしっかりと描けているのも好印象。然しながら、探偵役がこういった形で事件に介入し、解決してしまう手法はあまり好きになれない。

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