【感想・ネタバレ】ステージ4の緩和ケア医が実践する がんを悪化させない試み(新潮選書)のレビュー

あらすじ

緩和ケアの第一人者が大腸がんを宣告された。抗がん剤治療を始めるが副作用が激しく、進行も止まらない。標準治療をいったん止め、高額な治療ではない方法を探すこと2年。自ら実験台となり、既存の療法を組み合わせ、可能な限り苦しくなく、大きく悪化もしない方法にたどりついた。がんとの共存をめざす医師による新提案。

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Posted by ブクログ

山崎先生のような考え方の医師が存在することに、
心から嬉しく、希望が湧きました。

抗がん剤で救われた人もいるし
抗がん剤で苦しんだ人もいる

代替療法で救われた人もいるし
代替療法で苦しんだ人もいる

敵対するのではなく、歩み寄って、
より良い治療法が確立することを願います。

患者一人一人に寄り添うような、治療で苦しむことが無い医療を切に望みます。

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2024年07月19日

Posted by ブクログ

未来への希望を残して、この本は終わっている。いろいろ考えてくれている医師がいることがわかって、がん治療の未来も暗くないな、と思えた。

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2023年10月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者の山崎章郎先生が運営されていたケアタウン小平の在宅医療で母の看取りをしていただき、その後遺族会に入会し、今もケアタウン小平とのお付き合いは続いている。
母はケアタウン小平での在宅医療に切り替えてから2週間余りで他界したが、ちょうどその時山崎先生は大腸がんステージ4の診断を受け、患者数を抑えながら在宅医療を続けられていた時期であったことをこの本を読んで初めてしった。
今振り返ると山崎先生の夜勤は少なく、ほかのA先生とI先生がよく診療に来ていただいた。最後の死亡診断書もA先生に書いていただいた。山崎先生の病状を考えほかの2人の医師が一生懸命フォローしていたのだ。母の場合は希少癌で効果的に効く抗がん剤はない上に、気づいた時はもう治療の施しようがなかったため、最初から緩和ケアを勧められ、母もそれに応じたため、標準的な抗がん剤治療はやらぬまま緩和ケアに入ったが、山崎先生が既存のがん食事療法の組み合わせを考案されたケトン体やクエン酸等の食事療法、少量抗がん剤治療の組み合わせ治療を教えていただければ私も母にその食事を作ってみたかった。
ただ、正直緩和ケア医である山崎先生のような方でもご自分ががんにり患し、ステージ4ともなると標準治療以外の方法に縋り付きたくなるのかということに少なからず衝撃を受けたとともに、標準的な抗がん剤治療の過酷さを思い知らされ、一度はあきらめたがん保険加入検討が再び再浮上してきた。ケアタウン小平を創業された山崎先生は自分の命は自分だけのものではないことを知った。と書かれていたがまさに同感。ケアタウン小平の灯を消さないためにも、ほかの病院に経営母体を移されたのも賢明だし、山崎先生には最後のライフワークとしてステージ4レベルの患者でもがんと共存できる治療法の探求は頑張りつづけて一つの治療法として確立させてほしい。

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2022年10月23日

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