あらすじ
筑豊の炭鉱町出身の私(ひの子)は東京に住み、もうすぐ40歳になる。非正規で新聞社の校閲の仕事をしているが、3年限定の仕事なので、いずれ新たな職を探さねばならない。両親は他界していて、年下の恋人だった春生とは1年以上前に別れていた。新型コロナウイルスが広がるなか、前に弟との結婚騒動で出会った女性・沙穂から連絡があり、東京で食事をすることになる。彼女は看護師で、独りで子育てをしていた。ひの子は沙穂の影響で、逡巡しながらも春生にメールを送ってしまう。すると思いがけず返信があり、再び付き合うことになって……。出会いと別れ、他者とのつながり。現代女性が対峙する実相を、かつて炭鉱で労働を担った女性たちに心を寄せつつ描く、鮮烈な中編小説。
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Posted by ブクログ
炭鉱の話かと思ったらそうじゃなかった笑
なんだろう・・・
つまらなくはないけど、それで?!って感じ。
主人公はよしもとばななさんの作品にいそうなイメージあるな。
苦難を抱える人たちで手を取り合って助け合いながら生きていきましょう、って話なのよね。
この小説の主題からは逸れるけど。
個人的には、子供の父親が死別したとかDVだとかで一人親になるのは致し方ないことだし、社会で支援するのもやむなしとは思うけど。
この主人公のような衝動で子供作って、認知されないから一人親になり公的補助をもらうのが当たり前の感覚
ってどうなの?って思う。
私はフルで働いていて子供いないから、税金いっぱいはらっても戻ってくる分が少ないと思う。
控除ないし子供手当とかもらえないし。
その税金をこういう人に使ってほしくないな、と思うのよね。
マイノリティだからしょうがないってあきらめているけど、税金の使い道は選びたいなー。
Posted by ブクログ
もうすぐ40歳になる契約社員のひの子、別れた元彼と出会い直し妊娠し、流産するまでの4カ月の怒涛の物語。そしてひの子の周りのシングルマザーの物語でもある。コロナ下の東京で一人で生きる事の難しさ、依存できる人を増やすという発想が炭鉱を支えた女達とシンクロする。
流産シーンの描写はリアルで生々しく、力のある文章にグイグイと引き込まれた。