あらすじ
1980年代に大ブームを巻き起こしたルービックキューブ。人々はいまなおそれを解く速さを競い合い、創造性の源、知性のシンボルとしてとらえてもいる。一方、その考案者の感性や思想は、キューブさながらにシンプルかつ深淵だ。富や名声に執着しない彼が、いかにキューブを考案し、そこから何を学んできたのか、赤裸々に語る!
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Posted by ブクログ
【無力さを感じる瞬間に、創造は始まる】
1980年代に一大ブームを巻き起こしたルービックキューブ。その考案者であるエルノー・ルービックの感性や思想は、まさに彼の名を冠したキューブさながらシンプルかつ深淵だ。富や名声に執着しない彼はどのように考え、どのようにキューブを生み、キューブから何を学んできたのか(あらすじより引用)。著者は、ハンガリー生まれのエルノー・ルービック。訳者は、絵本の翻訳も手がける久保陽子。原題は、『Cubed: The Puzzle of Us All』。
秀逸すぎる邦題はさておくにしても、あのルービックキューブを考案した人の発想を知ることができるとなればそれだけで面白くないはずがない。柔軟な思考とシンプルさをあくまで追求し続けたことがキューブの誕生につながったのかなと感じました。
自伝のようでもあり哲学書のようでもあり☆5つ
Posted by ブクログ
エルノー・ルービックの自伝、ルービックキューブにまつわる回顧録。社会主義時代の国で生まれたからこその感覚がいいな。
原題の "CUBED" もオシャレでいいけど「四角六面」も洒落てる。
「群論の味わい」を並行して読んでるんだが、数学者にとっては既に持ってる理論の具現化だという話が、正にという感じ。
Posted by ブクログ
ルービックキューブを発明したエルノー・ルービック氏がどのように発明して、人生で何を考え行動してきたのかよく分かる本であった。最も重要でむつかしい課題は適切な問いを見つけること、必要な情報は全て目の前にある、それ以上でもそれ以下でもない、ルービックキューブに対する遊び心、好奇心、探求心がよく分かって人生を楽しんでいる人だと感じた。
Posted by ブクログ
ルービックキューブを生み出した人の自伝ということで、さぞ波乱万丈の人生を歩んでいるのだろうと思って読み始めましたが、エルノー・ルービック自身は自身のことをただのハンガリー人で特筆すべきことはない思っているのにびっくり。
本書もエルノー・ルービックの人生やルービックキューブを発売するきっかけなどはほんの少ししか触れられておらず、あとはエルノー・ルービックの思ったこと感じたことを書き連ねたもののように感じた。
エルノー・ルービックの考え方、感じ方は小難しいところもあり何を言ってるのかわからない箇所も少々あるが、面白いなと感じる自伝だった。
Posted by ブクログ
ルービックキューブ発明者のこれまでを振り返って書いた自伝的なエッセイ。文章を書くことは得意ではないと自分でも書いていて、この本もあまり明確な物語的なものにしないことを意図している、と訳者あとがきに書かれているようにドラマチックなものにはなっていない、著者の考えの自由な流れのようになっている。ただ、その中で世界の誰もが知るといってもいいアイコンを創り出したことの強い自負、そして戸惑いが感じられる。原著は2020年出版で2024年時点でまだ79才でお元気そうなのがなんというか驚き。
Posted by ブクログ
<目次>
1~6(章のタイトルなし)
<内容>
ルービックキューブの発明者、エルノー・ルービックの伝記本。と言っても一筋縄ではいかない。伝記なのだが、どこから読んでも話が通じるような通じないような…。でも、ルービックキューブが、単なるおもちゃではなく、数学的、幾何学的思考、論理的思考からコミュケーション、手指の運動(ボケ防止効果など)まで、あらゆることに効果があるらしい。創作者の意図を超えて、全世界に羽ばたいていったのだ。創作者はハンガリー人で、創作した当時のハンガリーは、ガチガチの社会主義国家だったのだ。そんなことも含めて、いろいろな視点で読める。