【感想・ネタバレ】仲蔵狂乱のレビュー

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Posted by ブクログ

旦那が買ってきた本。何となしに手に取ったら面白くて一気読み。歌舞伎の世界。中村仲蔵。

私は彼の名前も知らなかったようなずぶの素人だけど、そんな私でも入り込める歌舞伎の世界の面白さと読ませる仲蔵の人生ストーリー。

松井今朝子さんの作品他にも読んでみたくなった。

読みながら昔習った日本史をチラチラ思い出すこともでき楽しかった。

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2017年01月26日

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久々に手応えのある面白い作品を読んだ。
登場人物が活き活きと描かれていて、ぐいぐい惹きこまれました。

ラストの三浦氏との場面に思わず涙が出そうになりました。
こんな絆を持てる誰かと巡り合えたら、人生で悔いなど残らないでしょう。
何回もグッとくる場面があってとてもドラマチックな作品で
これを読んで、歌舞伎を生で観たくなりました。

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2013年09月06日

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初代中村仲蔵の一生。
歌舞伎に全く興味がなかったけれどぐいぐいと引き込まれました。
ダジャレのような名前の方ですが、忠臣蔵の新しい5段目の演技や血糊等歌舞伎界の技術革新を起こしたすごい方なのです。
落語の題材にもなっているのでそちらもぜひともお聞きくださいな。

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2012年09月24日

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 10年くらい前の正月、初めて歌舞伎を見ました。その時の演目が『義経千本桜』。このなかの見せ場が「碇知盛」で、壇ノ浦で最後を悟った平知盛が碇をかついで海に飛び込むシーン。
 『仲蔵狂乱』の中には、このシーンの誕生の逸話が描かれています。これを読んで、この場面みたい!と思ったのがきっかけでした。
 歌舞伎の世界の事細かなところまで、詳細に書かれていて、どっぷり浸れます。どろどろとしていて、人間臭いところがリアルでいいです。
 歌舞伎に行く前に解説本を読むより、これを一冊読んだほうが、よっぽど感応できます。


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2017年08月15日

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二代目役者ではもなく、まさに腕一本で、千両役者に駆け上っていく仲蔵の人生、そこにある芸の道に生きる孤独・・・。
調べぬかれた時代考証のもとに、人物像の強さとはかなさが際立つ。
ときに人の情けにぐっときたり、芸の道の情け容赦ない仕打ちに
胸をつかれたり・・・。
心があちらこちらと揺さぶられただけに、ラストシーンの美しさに
胸うたれる・・・。
美しい人、仲蔵の姿がまるで観たかのように心から離れない。

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2011年05月23日

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2/12 日曜の夜に読み始めてはいけない本でした。イッキ読み。なぜ今朝子さんの人物造形はこんなにも深いのだろう。仲蔵がひどい目に遭うたび「ガンバレ」と応援しながら読んでいた。それぞれの人物との生涯通じての関わり方に感じるところがあった。一生を一冊でうまくまとめていたところもすばらしい。

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2009年10月04日

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孤児に生まれた歌舞伎役者、中村仲蔵の一代記。舞台は安永から天明期の江戸時代で、老中田沼意次の栄枯盛衰、浅間山の噴火や一揆の多発など、幕末の動乱に続く不安定な時代。この時代にあって、最後まで「仲蔵」という名と自身の芸のみに依って歌舞伎の頂点を極め、激動の人生を送った仲蔵。複雑で不安定な社会と、それに翻弄されながらも真直ぐな人生を送った仲蔵の対比が楽しめました。

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2009年10月04日

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歌舞伎好きの人にはお馴染なのだろうが、あいにくそっち方面の趣味がないので、中村仲蔵と言えば落語しか知らない。噺の中での仲蔵は、斧定九郎の役作りに悩み、ついに現代に伝わる黒羽二重に朱鞘の大小、破れ傘を傾げて血反吐を吐くというスタイルを確立して、江戸中の話題をかっさらった人物として描かれる。

『仲蔵狂乱』は、この有名なエピソードはもちろん織り込みつつ、みなし子に育ち、最下級の稲荷町で苦渋を舐めた時代から、ついに名題にまで昇り詰め、江戸三座の座頭を張るまでになった稀代の歌舞伎役者の人生を、当時の世相を交えながら詳細に描く、著者渾身の一篇。こういう力の入った小説を読むのは、最高の読書体験だ。

萩尾望都の解説も、(解説にはなっていないのだが)秀逸。読書感想文は斯く書くべし。

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2017年06月17日

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中村仲蔵の波乱万丈の人生。
芝居に、踊りに生きた人生。
挫折しそうになっても、「芸があの子を見捨てない」の言葉通り、叩き込まれた芸が仲蔵を助けてくれる。
七両役者から千両役者へのサクセスストーリーなわけだけれども、一心に芸を求めた男の物語、人の一生の儚さとか脆さとかも含めて、最後は無常観に尽きた。

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2017年04月02日

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初代中村仲蔵の生涯を綴った時代小説。
江戸の風俗や当時の芝居の様子が上手く書かれています。

歌舞伎に疎く、時代小説もあまり読みませんが、
この仲蔵の波乱万丈の人生には夢中になりました。

ドラマ化された時は、梯子を一歩一歩登るシーンが
象徴的に描かれていましたが、
読み終えた後も、そのシーンが頭を巡っています。

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2013年02月01日

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みなしごから歌舞伎の千両役者にまで上り詰めたかと思えばまた振り出しに。他人の世話を受けて生きてきた仲蔵の人との関わり方が興味深いが、複雑な歌舞伎界の仕組み、役者の格や襲名の仕組みなど、歌舞伎を知らない自分にもとてもよくわかる興味深いオススメの一冊。

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2012年07月17日

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江戸時代の歌舞伎役者、仲蔵を描いた小説。
中村仲蔵は、親を亡くして身元もはっきりしない。
どことなしに愛嬌のある子だったのは知らない大人に養って貰うほかなかったためもあった。養母に踊りを仕込まれ、厳しい下積みに耐え、出世しようとしかけるとねたまれて辛酸をなめる。
それもいつしか演技のすごみに繋がり…
定九郎の役の工夫で出世。
田村意次の時代、自殺しかけたところを助けてくれたお侍がその配下といった時代背景も織りまぜられて、巧み。
四代目を父に持つお坊ちゃんの五代目・幸四郎とは幼い頃に面倒を見た仲。
ライバルの錦次は色子あがりで策謀家。染五郎、高麗蔵と名を変えていく。
団十郎、菊五郎、勘三郎といった今に伝わる有名な名前の役者たちも登場、せめぎ合いと盛衰が生々しい。
仲蔵は人柄がいいのが救い。
当時の歌舞伎興行のありさま、熱気が伝わってきます。
1998年単行本発行。

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2009年10月07日

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田沼意次の時代、孤児から役者の養子となり、厳しい修行、役者同士の妬み、争いなどを乗り越えて人気役者への道を歩き続けた稀代の歌舞伎役者の話。時代の荒波に揉まれ続けた動乱の役者人生を味わえた。松井今朝子の時代物は相当に痛いところもあるけれどやはりじっくり魅せてくれる。役者として大成する話を期待して読むとガッカリするだろうが、人気という水物に支えられた一人の役者の波乱に満ちた人生を読むという感じ。読む人を選ぶかもしれないが、心に残る話だった。

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2011年09月17日

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仲蔵という芸名壱本で、七両取りの稲荷町から千両役者にまで上り詰めた。この後お前さんのような役者は、もう二度と出ねえよ

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2009年10月04日

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ちょっと変わった、歌舞伎役者の一生を描いた話。
松井今朝子の「吉原手引草」があまりに面白かったので、
読んでみました。

まあ、「吉原手引草」ほどではなかったかな・・・

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2016年02月27日

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内容(「BOOK」データベースより)
「存分に舞い狂うてみせてやる…」江戸は安永―天明期、下積みの苦労を重ね、実力で歌舞伎界の頂点へ駆けのぼった中村仲蔵。浪人の子としかわからぬ身で、梨園に引きとられ、芸や恋に悩み、舞いの美を究めていく。不世出の名優が辿る波乱の生涯を、熱い共感の筆致で描く。第八回時代小説大賞受賞作。

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2014年08月28日

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江戸時代の歌舞伎役所を主人公にした小説。
現代とは大分違うかもしれないけど、興業主と役者との関係や、改名、一門のことなんかが分かって面白かった。
ストーリー的には、前半の孤児から千両役者へ成り上がっていく部分が、様々な人との交流が描かれていて面白かった。
後半はゴシップ的な話や、政治の歴史的な話が多くて、話の勢いがなくなった感じがした。

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2011年01月04日

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松井今朝子さんは直木賞の「吉原手引草」以来2冊目(刊行順だとこちらが先だけど)。今朝子さんは時代考証がしっかりしてるのが分かるから、小説を読む楽しみと時代風俗を知る楽しみの両方を味わえていい。
エンタメ要素は手引草の方があったけど、こういう普通の構成の方が時代物は楽しめるかも。

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2010年10月05日

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江戸時代、浪人の子から
実力で歌舞伎の花形まで上り詰めた中村仲蔵。

読み終わってから、実在の人物を題材にした小説だってわかってびっくりした。
たまたま養子先が梨園だったことから、
養父養母に見込まれて、舞をたたき込まれて。
でも素性がわからない子だってことで、
下積み時代にはひどいイジメにあったけど、それにも耐え抜いて、
看板役者になった人。
歌舞伎界の複雑な内情を描きつつ、
それに魅せられた人を描いていたなって。

この著者が歌舞伎のTV解説番組をしていたから
たまたま手に取った小説。
<第八回時代小説大賞受賞作>

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2010年07月05日

Posted by ブクログ

江戸時代、孤児の身から苦労に苦労を重ねて、歌舞伎界の大物役者になっていく主人公仲蔵の生涯。おもしろくなかったわけではないけれど、なんだろう、ところどころ、ものすごく引き込まれる部分と、なんだか退屈になる部分が交互にあらわれるような感じ。個人的に、名前の継承の話とか、家どうしの争いとか、座の政治的なかけひきとか、時代背景の話になると、退屈してしまうような。もっともっと仲蔵個人の話だけ読みたかった気がする。

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2011年09月18日

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歌舞伎役者中村仲蔵の一代記。名前は聞くけど名門出でないのに成功した役者、ということしか知らなかったので読んでみました。当時の芝居興行のシステムとか、複数の小屋(座)の関係、現代では名門となっている梨園の家系が出来上がっていく様ななんかも面白いです。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

面白い。一気に読んだ。これを呼んでから定九郎の場面を見たい、と思うようになった。江戸の昔に、二荒山神社に巡業に来たという記述があって、江戸の宇都宮の人も芝居を見たのか、と思ったらやっぱり歌舞伎っていいなぁって思った。

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2009年10月04日

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