あらすじ
「打ち下ろすハンマアのリズムを聞け」-芸術の永遠に滅びざることをこう表現した芥川は,死の前の4年間アフォリズムの刃を研ぎ澄まし「侏儒の言葉」を書きついだ.一方,谷崎との2度の論争に底深く覗いた文学の「極北」とは何であったか.死への傾斜をはらんだ,最晩年の双竜ともいうべき箴言集と文芸評論集.(解説=平出隆)
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Posted by ブクログ
侏儒の言葉・文芸的な、余りに文芸的な
(和書)2010年03月19日 19:22
2003 岩波書店 芥川 竜之介
すっかり芥川竜之介ファンになってしまいました。
年取った所為かな?それとも最近、読書量が増えたから目が肥えてきて今まで感じなかったことに感じるようになったからかな?
兎に角、この本もとても素晴らしかった。
Posted by ブクログ
「文芸的な、余りに文芸的な」を取り急ぎ。といって「侏儒の言葉」は前に読んだことがある。
谷崎との論争も気になっていたところだったけど、最近読んだ佐藤春夫の「芥川竜之介を哭す」にあった「しゃべるように書く」話が気になっていたので、それが主な動機w佐藤春夫の文章でも、ヒステリー治療としての側面は取り上げられていたし、その効用はある程度認めるところもあったようだけど、ジャーナリスト的な側面を考えてしまったり、芥川自身の性格もあってか、皮肉に見ている様だった。
総括すると、文学とは何かを芥川なりに考えて出した答え・考えといったところ。だから、読むのにも時間がかかった。正宗白鳥をかなり評価しているのが意外。「死者生者」は読んだことがないので、気になる……(「芋粥」は既読)。
それから、以前芥川の「プロレタリア文学論」を読んだ時、なかなかに深い考察をしているなあと思ったけど、これからの文学としてその発生?動き出し?を認めていたんだなあ。中野重治が出てきてびっくりした。
「侏儒の言葉」もだいぶ前に読んだ切なので、また機会をみて。