あらすじ
見知らぬ赤ん坊(タカヤ)を連れてきた父親が、まさかの突然死。母亡き後ひきこもり歴4年の雅祥(まあくん)が、いきなり育児を任されることに。この時から地獄の二人暮らしが始まった。ミルクを飲ませても、おむつを替えてもタカヤは泣き止まない。母親はいったい誰……迎えが来る日まで、あと1日。だが、まあくんとタカヤと母親の人生は驚愕の真実へと急転直下する! 胸に染みる、痛快青春ミステリー。(解説・北上次郎)
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Posted by ブクログ
久しぶりの再読
緒方さんが母親、タカヤがしーちゃんの子 というのは覚えていたもののその間の話がすっぽり抜けていたのでミスリードに踊らされ、後半の続きが気になる……!となる勢いがすごい。
昔読んだ時よりもまあくんの逃げ腰な部分に色々感じるようになったことに自分の変化も感じつつ、でも最後にはこの子は大丈夫そうだな と思える成長物語としてもとてもよかった。大好きな小説のひとつです。
Posted by ブクログ
引きこもり中の21才の雅隆。そこに父親が突然赤ん坊を連れてきた。
突然混じってきた赤ん坊にイライラしたり怖いと思ったり、彼の平穏が崩される。
そんな中、彼の父親が突然死し、引きこもり状態で赤ん坊を抱えて途方にくれるはめに。
赤ん坊の親が誰なのかもわからず、父が借金の連帯保証人にもなっていたり、大変な事に。
民生委員の緒方さんから引きこもりの主人公に
居心地の良い逃げ場所から抜け出すいいチャンスじゃないと言われたり、大災害のように泣き出す赤ん坊の世話に追われたり大変な目にあいながら徐々に社会復帰していく。
特別養子縁組に結びつけたミステリー。
子供の利益を守るという目的で制定されたこの制度、それまでは普通養子縁組という、相続や立場上不利になりやすい位置付けでしかないものしかなかった。(平成25年に法律が変わって、非嫡子も実子と同じ法定相続配分になったけど)
それと不妊に悩む夫婦にフォーカスを当てた事件だなと思う。
Posted by ブクログ
引きこもりが誰のかわからない赤ちゃんを育てる話。母の亡くなるシーンから始まり、その辺におきた出来事で自殺未遂、引きこもり開始、父と2人で生活していたが父が突然知り合いから預かった、と子供をつれてくる。数日後父が不慮の事故でなくなってしまい、育てざるをえなくなり……最終的にはお別れ。間間に別の視点、時間軸の話が挟まる。不妊に悩む女性と、シングルマザーとして生き抜く女性と……結局全部が絡んで話は終わるんだけど、絡まる場所が予想と違っておおう……ってなってよかった。でも途中で莫大な借金がーって出てきたところはちょっと意味不明だった。人を簡単に信用するなよっていう教訓をそれっぽく無理矢理お話に突っ込みたかったのかな?って感じ。主人公を成長させるために~といえばその通りかもしれんが、やっぱなくても良かっただろというか無理矢理感。さくさく読めたしこことここが繋がってこうでーとか考えながら楽しめたし面白かった。文の表現というかさくさく読めるフランクな感じかつそのなかに無理くりそれっぽい表現混ぜてくスタイルがじゃっかんラノベっぽいと思ったら作者の経歴で納得した。あとこれだけ入り組んだ内容だったしせっかくだから巻末の解説もうちょっと頑張って欲しかった。