あらすじ
日中戦争に従軍し、中国の報道写真家の草分け的存在となった沙飛(さひ)。その謎の生涯と仕事の意味を丹念に辿る本邦初の評伝。
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Posted by ブクログ
もうずいぶん前になるけれど
上海に知人が暮らしていたこともあり
その時に 上海にある魯迅さんの旧居を
訪れたことがある
なんでもない上海の街並みにすっかり溶け込んだ
なんでもない街路の一角に
その三階建ての集合住宅であったことは
いまでも鮮明に覚えている
その「写真」とそこで魯迅さんが暮らしていた
時の様子が本文でも出てくる
その時にはカメラマン「沙飛さん」の存在のことは
全く知らなかった
むろん、本書ではカメラマン「沙飛さん」の
ことを中心に置いたルポルタージュなので
あくまでも 沙飛さんが魯迅さんの最晩年に
出逢った時のエピソードが書かれるにすぎないのだが
魯迅さん、許浩平さん、内山完造さん、周海嬰さんと
次々に興味深い人物が描かれていくので
まことに興味深く読ませてもらった
上海の書店に寄せてもらった時
上海の若者(大学生くらい)が
書店の床に座り込んで
一心に書物を読みふけっていた情景を
思い出しました