あらすじ
大貴族の父と愛人の間に生まれた不義の子・ノエイン。家族や使用人から蔑まれ、ひねくれた性格に育った彼は軟禁生活の末に屋敷を追い出される。実家と縁を切る代わりにノエインが与えられたのは、王国辺境の飛び地と領主の座。しかし辺境は未開の大森林が広がるだけの土地で!?
辺境を発展させて誰よりも幸福な領主になる――そう決意したノエインは開墾に着手。軟禁中に極めたゴーレム操作の魔法と、書物で得た高度な知識で荒れ地を開墾して農業を始める……までは順調に進むが、肝心の領民は0人であった。
さっそくノエインは領民集めを開始。その手法は尋常でなく――盗賊を懐柔して従士に登用! 難民を丸め込み従順な労働力を獲得! 商人の娘の心を誘導して財務担当へ引き抜き!……と、悪賢く領民を増やすが、当の領民たちはひたすら敬愛を捧げるばかり!? さらに辺境開発の優れた手腕が大商会や上級貴族からも注目されて――!?
ひねくれ領主の辺境開拓物語、開幕!
感情タグBEST3
実家の影響でひねくれたノエインだが幸福になるという復讐のため未開の大森林をゴーレム操作の魔法と、書物で得た高度な知識で開拓して集まった領民も幸せにしていくところがとても良かったです。
面白い。面白いけどWEB版のような毒が弱くなってしまったのは残念。主人公もひねくれというほどでもない。でも登場人物の背景が少し垣間見えるのはよかった。
設定不足が目立ちます。
転生ものではない、異世界開拓ものです。
不幸な生い立ちで、父から疎まれて、辺境へ追いやられる、ということで、まあそれは良いとします。
問題は、学校にも行かず、家庭教師もおらず、亜人奴隷と二人だけで何年も生活してきた15才なのに、すごく知識があるうえに、やたら世慣れている、ということでしょう。
10才以上年上の傭兵やら、商人やら、領主やらにも、すごいすごいと評価される、俺スゲー展開です。
転生なら、前世の知識や経験が、ということで、まあ一応説明がつきますが、こちらは何の背景もなく単に凄いということで、なんで?という疑問がどうしても生じます。
父から疎まれるのも、正妻を娶る前に妾に産ませた子で、貴族の世界で話題になるほど不名誉なこと、みたいな説明ですが、妾のいる世界なら、そんな大騒ぎするような話とも思われません。
ストーリーの良し悪し以前に、しっかり背景作ってもらわないと、読者はしんどいなー、ということで。
主人公は、性格も別に悪くないし、価値観も現代日本人的だし、やっぱり転生させとかないと不味かったんじゃないかな。
他にも、農地の拡大や食料の調達、お金や領民の増加など、細かい設定がきちんとされていないようで、展開に無理を感じること多数でした。
開拓ものなら、その辺の設定はきちんとして欲しいですよねー。
まあ、よくある濫造ラノベの一つということで星2つです。安かったら、星3つでも良かったんですけどね。