あらすじ
俺、九重雪兎は女運が悪い。昔から何かとトラブルに巻き込まれ、母親には疎まれ、姉には嫌われ、両想いだと思っていた幼馴染には告白前にフラれ、傷心中に嘘告される始末。すっかり感情がぶっ壊れて色々と手遅れなんだけど――
「私が悪いの……全部私が――」
「ごめんなさいユキ! アレはそんなじゃなくて――」
何故か俺にトラウマを与えた女性達がチラチラこっちを見てる気がする……。
これは傷つきすぎて好意を受け止められなくなった少年と、そんな彼を傷つけてしまった女性達による、手遅れから始まる全く始まらない勘違いラブコメディ!
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
匿名
なんて言えばいいのか…
とりあえず、王道の学園恋愛物とはかなり毛色が違います。
主人公は人格形成期に幾度となく信じていた相手に裏切られ、感情が欠落。
原因は若さゆえの過ちもあれば、人としてどうなのか?というのも含めて色々。
主人公は一度精神科に行った方が良いくらいには、壊れてた。
姉のやったことは許されないが、幼少期故の心象心理と行動であり一時的なもの。他方、幼馴染の行動は流石にちょっとないかなと…
他にもヒロイン?は色々いますが、総じて不器用で主人公を含めて、すれ違いが多発。
それだけだと暗い話にしかならないが、主人公の言動が非常にコミカルであり、そういった雰囲気はあまり感じられず、上手く纏めているなと思いました(女神先輩はヒロインなのか(笑)モブにしては良いキャラも多い印象)。
さらに壊れていく主人公とヒロイン達のすれ違い等がどう決着するのか、先が気になりながら読みました。
文章量も多く、中々の良作でした。
以下は蛇足。
因みに自己犠牲の果てにうつ病になった経験のある方だと主人公に共感出来る点も多いかも知れません。
(これは個人的見解ですが、自己犠牲でうつ病になった方はうつ病になる過程で、他者を優先するあまり、自己の軽視が進み、自分がどうなろうと、他者へ手を差し伸べていく。そして、うつ病になるくらいなので、その過程で自己の感情を抑制、最終的には欠落まで至ります。酷い人は自分の生き死にすら興味がなくなります)
タイトルの割に
いや、面白かったです。
レビューしようと思う位に。
ある人のレビューを見て、主人公の心が壊れてるという前情報を知りつつ購入したんですが、最初はタイトルからして地雷臭漂うものにしか感じてなかったです。
物語の序盤も、言い方は悪いですがタイトルのこともあってか、都合よく傷つけられたざまぁ系主人公のようにしか感じず、そのうち感情の矛盾でも出てくるだろうと思ってました。
ただ、読み進めていくうちに段々とこの主人公は本当に壊れてて、一周回って普通に戻ってる?ような。マイナスとマイナスかけてプラスになってるのかなと。私はそんな感じで納得して読みました。
ヒロイン達は主人公を傷つけたことを後悔し、みんな積極的に行動するので常に何かが起こり、途中でダレる感じは無かったです。強い意志をもって行動するヒロイン達はとても魅力的でした。
シリアスと笑いが3:7?ぐらいで個人的にバランスも良く、笑いもセンスがありクッソ寒いものではなかったので◎。偶にヒロイン達の感情や行動が壊れるのも良かったです笑
若干主人公やヒロインの思考が現実味離れしてるなーとも思いはしましたが、じゃあ現実味ってなんだよと言われたら答えられないのでスルーします。
人にもよりますが、読む前と後でタイトルの「手遅れ」の意味合いが変わって感じるのも面白いと感じたポイントでした笑
まだ1巻なので、今後の展開がどうなるか気になるところではありますが、ヒロイン1人1人を深堀りしていく…というより主人公や友達、ヒロイン達の様々な感情が捻じれ、絡み合って進んで行くのかなと思っています。
壊れた関係からどのように恋愛が始まるのか。
次巻も非常に楽しみです。