あらすじ
少子高齢化、自然災害、パンデミックなどネガティブな世相の昨今だが、実は日本は「隠れ幸福大国」である。ただ、バラ色老後のために足りないのは「考え癖」と「行動癖」。この二つを身に付けて幸福をつかみとるための最良テキストが、哲人ラッセルの『幸福論』なのだ。同書を座右の書とする齋藤氏が、現代日本の文脈(対人関係、仕事、趣味、読書の効用、SNSやデジタル機器との付き合い方等々)にわかりやすく読み替えながら、定年後の不安感を希望へと転じるコツを伝授する。なお、ラッセルは九七歳で天寿をまっとうするまで知と平和と性愛に身を投じており、本書は高齢社会のロールモデルとして読み解いていく
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Posted by ブクログ
退屈が人生を豊かにする。仕事が1番の退屈しのぎ。
そして、出かけることだけでなく、インドアであれば読書も幸せのキッカケになりうる。
ラッセルのように社会と死ぬまで関わりたいですね。
Posted by ブクログ
ラッセルの幸福論のまとめ。
不幸を感じるのは、人間だから。いろいろ考えすぎてしまう。動物の観点から見れば不幸なことはなにもない。
不幸の大きな原因は、退屈であること。
内側から外側へ目を向けること=自分内部ではなく、外を見る。ペシズムは内側を見るから生まれる。
退屈の反対は快楽ではなく、興奮。
濃厚は狩猟に比べて退屈である。農耕社会は、退屈をもたらした。
退屈を受け入れる=退屈に見えても、自分自身が充実を感じること。
無駄な心配をしない。解決につながらない心配は無駄。
自我を肥大させず、広大な宇宙の一部とみなす。
恐怖心と向き合う勇気が必要。
人と比較したらきりがない。英雄を目指すとしたらナポレオンをうらやむ。ナポレオンはカエサルを妬む、カエサルはアレクサンダーを妬む、アレクサンダーはヘラクレスを妬む。
大抵の仕事は、無為ほど苦痛ではない。
ヒマを持て余すと何かをするが、仕事以外だと、もっと有益な過ごし方があるのでは、と焦りが生まれる。その点、仕事はどんなことであっても、有益感を持てる。労働こそ最高の退屈しのぎである。
60を過ぎてからの仕事は、将来を考える必要がない点で最高の退屈しのぎになる。