あらすじ
8歳で学校に絶望し、不登校。死も考えたギフテッドは、どうして希望を取り戻せたのか? なぜ「だれも取り残さない社会」を目指すのか? ITの天才にして、世界が注目する<新しい民主主義>の旗手、「オードリー・タン」が生まれるまでの伝記物語。
【内容紹介】
「世界一受けたい授業」などでも話題沸騰のオードリー・タン氏。台湾のマスクマップの開発を指揮した、天才IT相として知られています。IQ180の天才、十代での起業、ITの神さまなど「勝ち組」の代表のようなイメージがつきまといますが、生まれつき重い心臓病をかかえ、小学校では、いわゆる「浮きこぼれ」。小学校3年生で不登校となり、世界に居場所などないと絶望の淵にたちます。
戒厳令下の台湾の硬直した教育体制による体罰やいじめ。それを<あたりまえ>とする社会とぶつかった9歳の唐宗漢が、いかにして世界と和解し、台湾の教育を変え、ソーシャル・イノベーションによる新しい民主主義の旗手「オードリー・タン」となっていったのかを描く伝記物語です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
オードリー・タンさんの幼少期のことなど知らなかったことがたくさん知れてよかった。頭が良すぎるのも生きづらい、、
台湾は結構最近まで体罰があったことも驚き。
お母様も元記者、弟さんのために学校を作るなど行動力のすごい方。
おおまかな合意 という考え、勉強になった。
Posted by ブクログ
よかった!
天才の話というより、家族の話、個人の葛藤の話。
逆境を支える家族があるからこそ、より優しく、強くなって、知能が社会に還元されていく。
Posted by ブクログ
オードリータンさんはアナキストと紹介されていた記事に、あれ?自分の認識とつながらずこの本を手に取りました。
子どもの問題から逃げずに対応されたご両親が素晴らしいのはもちろん、タンさんもすごい!
アナキズム=支配のない状態を理想とする考え
と定義すると、ほんとに当てはまる‼️
読むと、日本の教育制度や政治も考えてしまうそんな本でした。
Posted by ブクログ
一気に読んでしまいすぐ書いている。
彼女の激動を伝記形式で書いてあるのとで、どうして今のような考えに至ったのかが(生き物の脈動を体にうけているような)生々しさを持って伝わってきた。
透明性、おおまかな合意、トロールハギング、g0vガヴゼロの活動、vTaiwan、Join…
人がみんなで協力するため、彼女がみんなの役に立つために行ってきたこと・形になってきたことが自分のことのようにうれしい。
渋沢栄一、儒教の教えに通ずるところがあり、私の根っことも一致していることもあるか。
また、本筋ではないが、父の、母の、祖父母のつらい葛藤と苦しみが自分にも手に取るようにわかったからこそ、今こうして彼女の考えが形になっていることに彼ら彼女らが感じたであろう深い喜びがを私も感じているのだった。
Posted by ブクログ
ビフォー
台湾でマスクがすごくうまく行っているっていうことだけはしっていた。
オードリータンを知りたいと思っていた。
気付き
天才が生まれる環境は、親や先生、いろんな出会いが必要だと改めて感じた。
何より台湾の柔軟さ。
オードリータンが生かされる政権であること。
日本にはないスピーデーさと開かれた政治。
いつの日か日本もこうなってほしいと切に願う。
Posted by ブクログ
新型コロナウイルスの感染拡大が始まった頃、マスクの位置を知らせてくれるアプリ、「マスクマップ」や、ジョークを活用してデマ情報を封じ込めた、などの功績で、日本でも大きな話題となりました。そんな台湾のデジタル担当大臣(IT相)、オードリー・タン氏の半生を綴った物語。
飛びぬけた知能を持っていたからこその少年時代の苦悩、トランスジェンダーとして生きることの決意、台湾政府での活躍など、オードリー氏をいろんな角度から学べます。
この本はルビが振ってあり、子ども向きの感じがしますが、大人でも読み応えのある本になっていると思います。
オードリー氏は、まだ40代と、かなり若いです。今後の活躍にも、期待したいです!!
Posted by ブクログ
IQが高く優れた頭脳を持ち、コロナの封じ込めで活躍した大臣であるオードリータン。それだけでなく、人間性、思考が素晴らしいことに感激した。
辛い経験を経ていながら他人を恨まず、その背景に問題がある、と教育改革をしたい!
透明性をもつため会議はオープンに、また多くの人々の意見を取り入れてどんな人にも平等に接する態度も、何もかもが素晴らしい!
彼女のような考えを持つ政治家が世界に溢れれば幸福度があがり平和な世界になると思う!
Posted by ブクログ
ぜひ、若者に手に取ってほしい。
ITの天才。
そして、トランスジェンダーを
公表したオードリー氏。
世界が注目する新しいかたちの
民主主義の先頭に立つ人物である。
また台湾のIT担当相として、
新型コロナウイルスの封じ込めに
世界で唯一成功させた。
自分の考え、意見を持つことは、
世を生きるうえで重要である。
オードリー氏の生い立ちに触れながら、
自分を知ることのできる1冊。
Posted by ブクログ
台湾でマスク配布を国が管理したという所までは知っていたが、その背景にはギフテッドと呼ばれる類稀なる才能の持ち主が関わっていたとは知らず。オードリー一家のしなやかな考え方や関わってきた方の先駆的な考えでオードリーは活かされてきたと感じた。国の布マスク配布には、改めてたまげたなと記憶が蘇った。誰も取り残さないというのは、日本の偏差値や画一教育制度では難しいのかもなぁ。
Posted by ブクログ
才能ある人が、まっとうに問題にぶつかり、真っ直ぐ成長するとこうなるのだな。なんだか気持ちよく読めた。
アリ・スミスの『両方になる』を読んだときと似た感覚。二項対立や、何か一つの考えを良しとするのではなく、色々なものが合わさって調和する感覚を持っている人(中性的?セクシャリティの話だけではなく)の話というのは、その人に全く触れていなくとも会ったことがなくとも、心に透明に入ってくる気がする。
そして、オードリータンのように、若くから良い道のりを歩んできた人を知ると、つい羨ましくなってもっと学ばなきゃ急がなきゃ追いつかなきゃ、と焦ってしまうけれど、そういうときこそ自分のペースで手の中にある様々な幸せを味わいたいなと思った。
あと非常に読みやすかった。
Posted by ブクログ
読みやすかった。ギフテッドの教育が環境の運任せになってはいけないと思うけれど、システムに入らないのがギフテッドなんですよね、多分。理解ある大人になれるかどうか、自分も自信がない。彼女には是非、対立ではなく、誰も取りこぼされない社会を作る大きな推進力になってほしい。
Posted by ブクログ
オードリー・タンがどのようにして"生まれた"のか、児童書なので読みやすく、分かりやすく書いてある。
"ギフテッド"というのも、決して生きやすいわけではなく、叩かれ疎まれ傷つきながら、それでも折れることなく生きてきた姿に感動する。
「誰も取り残さない社会」、日本の政治家にも必要な概念だと思う。