【感想・ネタバレ】市民の政治学のレビュー

あらすじ

近代の第2幕が開かれつつある21世紀において、私たち市民はどんな課題に取り組まねばならないのか。欧米で議論されている最新の市民社会論やデモクラシー論を紹介しつつ、現在の政治社会の変容を歴史的文脈の中で分析。そのうえで、デモクラシーを深化させる新しい社会の像、政治の形を展望する、市民のための政治学入門。

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Posted by ブクログ


社会学の本にはなりますがかなり読み解くのは難しく、社会学の名著を知っておかないと理解できませんでした。
しかし、ポストモダン、第二の近代の概念とそこに至る変容が丁寧に説明されており、人外が変化しつつどのようにして現在の市民社会が形成されているのかの過程が分かる本でした。

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2024年09月25日

Posted by ブクログ

後書きで「石油ショックの頃にガンの手術をした」とか書いてあるからびっくりして巻末を見たら、著者は89歳のおじいさんだった。
文句なく☆5。久々に「読み返したい本」に出会った。
政治学や熟議を論じるために、とりあえず最低限の知識は欲しいなと思った時、かなり役立つと思う。コスパ良い。読みやすい。
ノイズを感じない快適な文章だった。

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2014年01月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久しぶりに政治学系の著書を読んだ。政治学の学際性をよく表しているし、過去に読んだ本の中でも良書に入る。とりわけ、討議制デモクラシーの実例等についての記述は、私自身これから参考にしたいと思った。近年の重要な論点である討議制デモクラシーであるが、これに関して概説的に述べていたり、新書で扱っている本が少ない。これから議論の活発化に合わせてどんどんと増えていくであろうが、討議という形態の民主制はこれからの社会の中で重要視されるであろうし、地方自治体においては取り入れていただきたい制度である。

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2012年06月27日

Posted by ブクログ

 集団的な感情の発露である「世論」と人びとが熟議後で出来上がる「輿論」と論じていたのは佐藤卓己であったが、本書では、近代自体から問題がしっぺ返ししてくる「第二の近代」の状況において、悪い側面として浮かび上がった「ポピュリズム」への処方箋としての「熟議」デモクラシーを近代の解説を経由して語っている。

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2011年01月27日

Posted by ブクログ

市民社会と言われても現実感が湧かないので、述べられてることは理解できてもモヤモヤ感は残った。でも、内容自体はすごく興味深いし、特に「ぷちなしょ」への痛烈な批判は胸に応えた。

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2009年10月04日

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第1章において、近代の特性が端的にまとめられている。
時間、空間の均質性。都市からの闇の消滅。
等価交換。
僕的には、何度も読んだことであるが、自分達が生きているポスト近代の世界が、いかに絶対的なものではなく、歴史的に形成されてきた相対的な世界であることを知る上で、何度、読んでも興味深い。
戦後の政治状況が、軽く、コンパクトにまとめられている。
現在、政府から問題群が発信されているが、環境問題、原発の問題など、いかに、市民の側から、問題を発信されているかを、新たな視点で気付かされた。

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2019年06月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

[ 内容 ]
「第二の近代」に入りつつある二一世紀において、私たち市民はどんな課題に取り組まねばならないのか。
欧米で議論されている最新の市民社会論やデモクラシー論を紹介しつつ、現在の政治社会の変容を歴史的文脈の中で分析する。
そのうえで、デモクラシーを深化させる新しい社会の像、政治の形を展望していく、市民のための政治学講議。

[ 目次 ]
第1章 近代社会はどう変わりつつあるか
第2章 「第二の近代」とその争点
第3章 新しい市民社会論
第4章 揺れる市民社会
第5章 討議デモクラシー
終章 市民の条件

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2011年04月25日

Posted by ブクログ

目次      
1章 近代社会はどう変わりつつあるか  
  1 近代の流れ
  2 何が近代を準備したか
  3 近代の構造
  4 変容する近代
  5 自省的近代化  
     
2章 「第二の近代」とその争点  
  1 政治変容の諸相
  2 経済変容の諸相
  3 地球化のインパクト
  4 「第三の道」とは何か  
     
3章 新しい市民社会論  
  1 市民社会論の系譜
  2 ハーバーマスの市民社会論
  3 市民社会の展開  
     
4章 揺れる市民社会  
  1 ポピュリズムの歴史的諸相
  2 ポピュリズムの共通性
  3 ナショナリズム考  
     
5章 討議デモクラシー  
  1 行動的市民とデモクラシー
  2 討議制意見調査
  3 コンセンサス会議
  4 計画細胞と市民陪審制
  5 多段式対話手続き
  6 いくつかの問題  
     
終章 市民の条件

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2009年10月04日

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めも
consensus conference
デンマーク、オランダ

ダール「それなりの市民」adequate citizen
「世田谷市民大学」

わかりやすかった!派生学習しやすいよう色んな人が紹介されている。

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2013年03月19日

Posted by ブクログ

「市民参加型の行政」や「市民と行政の協働」などの言葉はよく耳にしますが、ここ数十年は、市民生活の中での意思をどのように政治システムの中に組み込んでいくかという点で、なかなかブレイクスルーが見いだせない時代になっていると思います。
NPOやソーシャルビジネスに注目が集まり、可能性は感じさせてくれていますが、政治システムの中にどれほどの影響力を及ぼしているかというと、そこには旧態依然とした壁を打ち破れていないようにも感じます。
そんな問題に対して、歴史的な背景も紹介しながら、「討議デモクラシー」という方向性を示す本です。
新書のわりに少し難解です。

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2012年05月06日

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