あらすじ
2017年10月、神奈川県座間市のアパートの一室から大量の切断遺体が見つかった。部屋の住人・白石隆浩が女性8人男性1人を殺害・解体したと判明するや、その残虐さに世間は震撼した。白石はどんな人物か?なぜ事件は起きた?330分に及んだ獄中対話と裁判の模様を完全収録。史上まれな凶悪殺人犯に肉迫した、戦慄のノンフィクション。
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Posted by ブクログ
読むまでに、こんなに時間がかかった本は多分、ないと思う。半年くらい、積読状態の本だった。一気に読んでしまう。
この事件は多くの人が覚えていると思う。SNSの危険性をこれでもか、というくらい詰め込んだ事件だった。被害者や遺族の無念は計り知れない。
しかし被害者自身が、この犯人に会いに行ったことで、承諾殺人なのではないか、という議論が起こり、弁護人もその方向で弁護をしている。そしてそれは犯人の意志ではないという。
「金銭と性的欲求のため」と徹頭徹尾、犯人は犯行の動機を話していた。
金銭が長く搾り取れそうだったら、生かしてヒモになろうと思ったが、それが出来なさそうだと、レイプして今持っている所持金を奪うという。別に心神耗弱でもなく、発達障害でもなく、IQが低いというわけでもない。心理的外傷があったということも見つかっておらず、両親は離婚していたが特段犯行に繋がるようなことが起こった訳でもない。
売春のスカウト行為で逮捕されたのが、きっかけなのか、分からないが、「楽して生活したい」という、もうどうしようもない動機で事件に手を染めたようだ。
唯一の男性被害者は最初の被害者とカップルだった、と聞いたことがあったが、この本ではそうではなく、自殺を考える仲間?みたいな感じだったように思う。
また解体シーンを見ているのに、殺されなかった女性がいた。その方は何故、通報しなかったのだろうか、疑問に思うが、通報しても信じてもらえないような気がしたんじゃないかなと、勝手に思ってしまった。
事件の全容は解明されたと思うけれど、本人の言ったようなことが動機だったのなら、その事件の大きさから、納得できない人々が多数いると思う。私もその一人だ。え、こんなに人を殺して解体してゴミとして遺棄しているのに、自分の性欲解消と金銭目的だけだったの?他に何か理由があるんじゃないの?と思ってしまう。けれど、実際に犯人が語ったこと以上のものは出てこないだろうし、もう刑は執行されているから新たな心境が語られることもない。
人が人を殺すのは、そんなに特別な感情が必要なものではなく、ただなんとなく、で殺してしまう場合もあるのではないだろうか、そんなことを考えた。