【感想・ネタバレ】10年先を読む長期投資のレビュー

あらすじ

国も会社もあてにならなくなった今、自らの腕で資産運用に励む以外に道はない。「預貯金しかしたことがない……」と悩む人でも大丈夫。「長期投資」なら目先の相場に一喜一憂せずに取り組める。将来、社会に貢献しそうな企業を選び、暴落時に株を買い、あとは値上がりを待つだけ。長期投資一筋30有余年、独立系ファンドのベテラン・ファンドマネジャーが一から教える、目からウロコの資産運用法!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

さわさみ投信代表取締役社長の澤上篤人さんの本です。

澤上さんといえば長期投資というくらい長期投資の世界では有名な方です。



相場を追いかける後追い型の投資ではなく、

暴落時に喜んで買いを入れられる投資スタイルを提唱しており、

暴落時に買う銘柄を平時に選んでおくべきだといいます。



とはいえ、暴落時に買うのは本当に度胸が必要です。

下がっている途中に買いを入れるため

買っても買っても下がり続けるなかで、

なぜこの銘柄を買ったのだろうと自問自答することになります。

明確な理由があれば待っていればいいのですが

理由があいまいだと暴落相場では耐えられません。





澤上さんが言っていることは結局人生にも同じように当てはまるような気がします。


誰からも評価されていないときから応援してきた人が

何かのきっかけで花開いたときの喜びといったらないでしょう。


またスキャンダルや不祥事など必要以上に価値を下げるようなことがあれば、そういうときこそ応援してあげるのがファンというものです。




マネー哲学=人生哲学


と言われますが、

自分にあった投資スタイルを見つけるためにも一度澤上さんの本は読んでおいて損はないと思います。

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2012年09月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

株式投資に関する本ですが、目先の利益をどう稼ぐかというような
投資についてではなく、最低でも10年先、本当は20年も30年も先
のリターンをじっくりと待つ長期投資について解説した本です。
何十年も待つというと、森づくりに近い時間感覚で実感がわきにくい
かもしれませんが、著者の澤上氏が運用する長期投資型の「さわかみ
投信」は、既に10年の歴史を積み重ね、12万人以上の会員を集めて
います。長期投資の支持者は、じわじわと、着実に増え続けているのです。

井上は氏のお金や投資に対する考え方に大変共感しています。加え
て、金融のスペシャリストならではの経済分析の鋭さや世の中の読
み方にはいつも敬服させられています。何より、思考がポジティブ
であることが素晴らしい。それはお人柄にも表れていて、実際にお
会いしたこともありますが、ちょっと真似できない、素敵な笑顔を
する方です。

本書の主張は明快です。預貯金ではもう将来の備えにならないこと。
長期では株式投資が最も安定して高収益を得られること。従って、
これからは長期投資が財産形成の柱となること。特に、これから到
来するインフレ時代において、長期投資はその真価を発揮すること。

今、日本に生きる私達が直面している課題は、成熟社会をどう生き
抜くかということに尽きます。人口減少と経済の停滞は、平安時代
と江戸時代に続く3度目の経験です。過去2度の経験に共通するの
は長い安定と文化の発展ですが、3度目も同じように成熟した時代
となるのか、それとも、未曾有の大混乱の時代になるのか。それは
私達がどんな社会を思い描き、どう行動するかで決まるのでしょう。

澤上氏は、長期投資によってファイナンシャル・インディペンデン
ス(経済的自立)が見えてくれば、お金を社会に還元しようとする
人が増えるだろう、と言います。それは利己よりも利他が優先する
社会です。そう考えると、長期投資は成熟社会を豊かなものにする
ために、欠かせないものなのかもしれません。

成熟社会を生き抜くための方策をお金の面から真面目に語った本で
す。是非、読んでみてください。

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▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)

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これまで「預貯金は財産づくりの柱」と信じてこられたのは、預貯
金の構造によって財産が目減りしていく以上に、私たちの給料の増
加するスピードが早かったから。ただそれだけの理由です。

生きにくい時代になったとは、私は思いません。会社や国がなにも
かも面倒をみてくれた、これまでの時代が幸せすぎただけです。

自分もがんばって働くが、自分のお金にも働いてもらう--自分と
お金の働きとが強固な二人三脚を組んで暮らしの基盤を固め、老後
への備えをするのが、成熟経済のなかを生き抜く方法です。そして
それは、よくいわれる「預貯金から投資運用へ」ということの本質
でもあるのです。

長期のゆったりした投資運用で「お金にも働いてもらう」というこ
とは、「お金に働きがいを感じてもらう」ということです。お金を
ガツガツ働かせようと、お尻をひっぱたいてもだめです。(略)お
金が疲れきって、かわいそうです。

複利の効果が財産づくりのカギです。

長期投資の世界では、目先の相場や景気の動向を無視してしまう半
面、景気の「大きなうねり」を先取りしようとします。「うねり」
をわかりやすくいうと、経済が好況→不況→好況→不況・・・と繰
り返していくサイクルの波のこと。この「うねり」が長期投資にと
って、花や野菜を育てるときの「自然の営み」と同じほどに絶対的
なものです。これを先取りしていくことが長期投資家の基本中の基
本なのです。

ある程度の財産づくりがみえてくると、そこから先の人生にたいす
る安心感のようなものが感じられるようになります。自分はもう生
涯にわたって、お金にかんする不安から解放されたのだという意識
を持てるようになる。このような状態を「ファイナンシャル・イン
ディペンデンス」(経済的自立)といいます。
そしてファイナンシャル・インディペンデンスを達成した人たちは
ほどなく、社会還元の行動をはじめるものです。

日本には、お金をどう殖すかを微に入り細にわたり研究する投資家
はたくさんいますが、お金をどう使うかについて真剣に考えている
人はほとんどいません。お金は、使わなければ単なる紙切れ、なん
の価値もないのです。それなのに、お金を貯めることと短期の利ザ
ヤ稼ぎばかりに目が向く、そんな傾向があるように思います。(略)
お金を積極的に手放してやって、お金にも働いてもらうことが大事
なのです。

人が人として生き、そこに経済活動も投資もある。しかし、それら
はすべて「どう生きていくのか」「どのような社会を築いていくの
か」といった、人間としての意思や思いや価値観を反映させたもの
である。けっして、数字を追いかけたりの無機質なものではないと
いうことです。

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●[2]編集後記

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昔の子どもは、いつもほっぺたが赤くて鼻を垂らしているイメージ
がありますね。かく言う我が家の娘もほっぺたが真っ赤で鼻を垂ら
しているので、よく「昔の子どもみたい」と笑われます。

しかし、どうもここ最近の鼻の出方は尋常じゃありません。蓄膿に
なったら大変なので、漢方医に連れていきました。

診断結果は、ストレスが原因だろう、とのこと。舌の変色と肝臓の
熱はストレスの徴候らしく、それが原因で身体を思いっきり動かせ
ておらず、体内の余分な水分が鼻水として出てくるのだ、というよ
うな理屈らしいです。東洋医学の理屈はよくわかりませんが、スト
レスとの指摘には、納得させられました。

実は、娘は4月から入っていた保育園を5月末で辞め、6月からは
預かり保育をしてくれる幼稚園に通い出したところなのです。辞め
た理由は、押し付けがましい教育方針と保育士達の抑圧的な態度が
どうしても気に入らなかったから。この保育園に通わせると行儀が
良くなるとの評判があることを後で知りましたが、それは裏返せば
それだけ子どもを抑圧しているということだと思うのです。うちの
娘をそんな環境に置きたくない。それが転園の最大の理由でした。

娘はそういう環境で行儀良くふるまおうと気を使っていたのでしょ
う。そのストレスに加え、やっと慣れたところで、今度は全然対照
的な環境に移されたのですから、混乱しますよね。混乱し、緊張し、
身構えて生きていたのでしょう。

新しい幼稚園にもすぐ慣れたようなので、さほど混乱はなかったの
かと安心していたのですが、やはり子どもは親が思う以上にデリケ
ートな生き物なのですね。昨日、公園で遊んでいた時も、以前はで
きたことを「怖い」と言って尻込みしがちでした。やはり全身で思
いっきり遊ぶには基本的な安心感や精神的な余裕が必要で、今はま
だ緊張や混乱のほうが勝っているのでしょう。子どもの笑顔の裏側
にあるストレスに気づけなかったことを申し訳なく思いました。

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2011年12月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

バブルの仕組みp25

企業と経済全体の発展を下支えする意識、「ゼロサム」ではなく完全に「プラスサム」意識を持って行動するので、リスクとは無縁にのんびりかまえることができる。p77

1. 五年先、十年先に社会はどんなものを必要としているだろうか、それを供給しようとしていて、ずっと応援したい企業はどこか、を、徹底的に考えて選び出しておく。
2. そういった企業の株式を、暴落相場のときなどに思い切り買いに入る。
3. あとは、のんびり五年、十年と待つ。
4. 景気が上昇段階に入って、株価が上がってきたら、保有株の一部を売る。

5. ステップ四で得た現金をもとに、一のステップからふたたび長期投資を実践する。この流れでリズムよく投資をしていけば、いつしか長期の財産づくりにつながる。

【買い時】
•株式相場が暴落したとき。一年に二、三回は必ず暴落相場がある。
•不況の最中。
•夏休みシーズン中の「夏枯れ相場」のとき。

【売り時】
•景気が回復段階に入って過熱気味になってきたころ。
•相場で買い人気が沸騰しはじめたころ。
•目先の景気や相場の動向ではなく、世の中や人の様子に対する自分の直感を頼りに、早め早めに売りを出す。

【投資信託で長期投資をはじめるときの5ステップ】
1. 十万円ほどの資金を用意する。
2. 新聞やインターネットなどで投信をいくつかチェックして、販売手数料の高い投信は候補から外す。
3. 投資の条件として運用期間を限定していたり、継続投資がてきなかったりする、つねにフル投資ポジションにしておかなければならないような運用方針の投信も外す。
4. 運用している純資産額が安定的に増えている投信を中心にチェックして、そのなかから「これは」と思うものを一万円ずつ、十本ほど個別に購入してみる。
5. そのなかで、長期投資を基本的な運用方針に据え、真に投資家顧客層の財産づくりをお手伝いしようという姿勢のところがみつかれば、けい

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2011年07月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

[ 内容 ]
ふつうの人でも、あらゆる株必勝法のインチキを見破り、カモられずにお金を増やせる方法がある!
株をやらないつもりの人でも思わずやりたくなる、クールで知的な株入門。

[ 目次 ]
第1章 株で100万円が100億円になるのはなぜか?
第2章 ホリエモンに学ぶ株式市場
第3章 デイトレードはライフスタイル
第4章 株式投資はどういうゲームか?
第5章 株で富を創造する方法
第6章 経済学的にもっとも正しい投資法
第7章 金融リテラシーが不自由なひとたち
第8章 ど素人のための投資法

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[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2011年06月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自分のお金にも働いてもらおう 長期の株式投資は 定期預金よりも高利回り 投資のリスクも相場動向も気にしない 暴落したらご機嫌で買う 損切りはしないが「縁切り」はある 運用している純資産額が安定的に投信を中心にチェックして、その中から「これは」と思うものを1万円ずつ、10本ほど個別に購入してみます。

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2014年03月29日

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