【感想・ネタバレ】架カル空ノ音 下のレビュー

吟鳥子

『きみを死なせないための物語』の吟鳥子の初期の傑作が、大幅な修正と描き下ろしを行い完全新装版として復刊！！
生きものの希望と願いを描く、壮麗なる「生命（いのち）」の叙事詩──堂々完結！

奇跡的に生き延びていた種族「古鳥人類たち」と「人間」の刹那的邂逅（かいこう）──。

人間同士の戦争が激化する中、一族の村で暮らしていたジャックのもとに、かつて同じ隊にいた少年兵チェリ─が現れる。
人間の愚かな諍いに巻き込まれた古鳥人類たち。果たして彼らは「種」を残すことができるのか！？

「この世のどこかにいる誰かに、どうか孤独ではないことを伝えてほしい」
古鳥人類たちは滅びる運命か、それとも……。

【目次】
第二十一話
第二十二話
第二十三話
第二十四話
第二十五話
第二十六話
第二十七話
第二十八話
最終話
あとがき

[ブクログ · ★★★★★]

以前持っていたマンガの新装改訂版・・・！手放したことを惜しんでいた作品なので、とても嬉しい。大幅に加筆したというその前後を見比べられないのはちょっと残念だけど、一気に読んで、変わらぬ面白さ、美しさに陶然となりました。
読みながら少しずつ思い出して、ドキドキハラハラ。
翼のはばたき、ひびく歌声、ひろがる空と森を思い浮かべて・・・。
子供と大人の境界、仲間を想う気持ち、生きるための道すじと選択について考えて・・・。
ファンタジーだからこそ描ける、根源的な問いかけがあふれて、胸にせまる。