あらすじ
転職社会、到来! 大事な人財、もう失わない。
労働市場が流動化し、転職が当たり前の社会になりました。
転職が当たり前になれば、1つの会社に「なじむ力」は必要なくなるでしょうか。
いえ、転職が当たり前だからこそ、環境にうまくなじむ力が重要になります。
うまくなじめなければ何の知識やスキルを身につけないまま、ネガティブ転職を繰り返すだけです。
会社側も「どうせ転職されるんだし」と、社員を組織になじませる努力は無駄と考えるでしょうか。
そんなことでは、出ていかれるだけの「人材流出企業」になってしまいます。
労働力が枯渇し、会社の知識・技能の伝達は不可能になり、永続性も保てなくなるでしょう。
「組織になじませる力」=オンボーディング
「オンボーディング(on-boarding)」とはもともと、船や飛行機に乗っているという意味です。
本書では、新卒採用者や中途採用者など、会社という「乗り物」に新しく加わった個人をなじませ、持てる力を十分に発揮できるようになるサポート方法を紹介します。
新しい組織でなじんでいくには、誰にとってもしんどい時期があるものです。
新しく加わった人たちは何に悩み、何に迷い、組織適応の課題を抱えるのでしょうか?
リアリティ・ショック、中途ジレンマ、アンラーニング……、課題が生じるメカニズムや乗り越えるために必要な行動、受け入れ側がすべきことを理解することで、次の策を講じていきましょう!
本書はこんな方におススメです!
・会社の人事担当者
・転職社会において、優秀な人財を失いたくない経営者の方々
・新入社員(新卒・中途)を受け入れる上司や先輩、同僚となる方々
・新入社員(新卒・中途)の当事者として、新しい組織で迷いや悩みがある方々
・これから社会に出ていく学生のみなさん
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「組織になじむ」という言葉を聞くと、これまでは「本人の努力」のように考えていた。
しかし、この本を読んで、「組織側が“なじみやすい環境”をつくること」も同じくらい重要なのだと感じた。
新しい組織へ異動した時、人は単に仕事を覚えるだけではない。
「ここでは何が大切にされているのか」「どこまで相談していいのか」「どのように仕事を進めればよいのか」といった、“見えないルール”を探りながら働いている。
印象に残ったのは、「リアリティショック」という言葉。異動直後は、自分が思っていた職場像との違いに戸惑い、無力感を抱くことがある。
前の職場では普通にできていたことが通用せず、「自分は役に立てないのではないか」と感じることもある。
だからこそ、組織側が「トランジションスロープ」をかける必要があるという考え方に共感した。「頑張って乗り越えろ」ではなく、「移行しやすい環境を整える」という発想である。
相談窓口を設ける。
教育を行う。
人とつながるネットワークをつくる。
仕事の意味づけを伝える。
そうした一つひとつの取組が、「この組織でやっていける」という安心感につながるのだと思った。
また、人は異動時に、前の組織の価値観や進め方を持ってくる。
本書にあった「脱色」と「染色」という表現も印象的だった。
前の組織の色を一度整理し、新しい組織の考え方へ少しずつ馴染んでいく。
その過程では、本人の努力だけではなく、周囲の受け入れや説明も必要なのだと感じた。
さらに、本書では、異動者の仕事に対して、
・重要なタスクであること
・自律的に取り組めること
・課題解決に関われること
を意味づけする重要性も述べられていた。
ただ仕事を渡すだけではなく、「なぜこの仕事が必要なのか」「誰の役に立っているのか」を伝えることが、人のやりがいや組織への定着につながるのだと思う。
「来た人が自然と馴染める仕組み」をつくることは重要である。
個人任せにするのではなく、相談しやすく、支え合える雰囲気をつくること。
この本を読んで、異動してくる人が少しでも安心して働けるような環境づくりを、これから意識していきたいと思った。
Posted by ブクログ
昔とは違い転職が当たり前となり、新しい人が職場に入ってくる社会になった。それを踏まえ、「組織になじませる力」について、さまざまな切り口で述べられており大変興味深い内容だった。
多数のアンケート調査等を行われており、筆者の行動力に感心した。
ほとんどのページに簡単な図が示されており、内容も理解しやすいものであった。
最後の「おわりに」より、筆者の人柄もうかがえ、大変良い本に出会ったと感じた。
自分自身は大卒で入社した会社で生涯勤め上げる予定であるが(現在勤続13年)、今後ますます複数の会社でキャリアを重ねる働き方が増え、中途入社の方が増えると思うので、自分もその社会の変容になじんでいけるようにしたいと思った。
Posted by ブクログ
体系的かつ論理的になぜ必要かが書かれており、自身も理解しやすく、相手にも伝えやすい。
個人的には「観察学習」というワードがいままでなんとなく対面の意味を説明できなかったところで助かるワードでした。