あらすじ
「きたないものがきらいなきれいなおかあさん」「花言葉で未来を占う華子」「同窓会で自分の名前を思い出せない佐々木さん」・・・・・・。壊れゆく日常のすきまから世界はねじれ始める――。過剰な愛と死への欲望に取り付かれた女たちが紡ぐ、狂おしいまでに悲しく美しい物語。
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不思議な世界観
鳥居みゆきってほんとにあの鳥居みゆき?!
私はヒットエンドラーンのイメージしかなくて、芸をそんなに知らないけど、彼女の中にこんな世界観が出来上がってる思うとぞっとしない。
本当に不思議な世界観で集中してすぐ読み終わってしまう。どんどん入り込むと戻れないような恐怖とでもその先を見たい、理解したいという気持ちとが入り混じりました。
怖い本ではないけどこわい。
世界観が好きです
登場人物の関連性を把握することに時間がかかりました(把握しても、読み進めると忘れてしまう)が、各章の繋がり方が面白かったです。
また、日常生活の中で起きている様々な出来事について、思考したくなるような物語でした。
Posted by ブクログ
ザワっとする表現もあり、プププと笑える箇所もあり、これまともに捉えなくってもよいかなってお気軽な所もあり、鳥居みゆきさんらしい楽しめる一冊でした☆
Posted by ブクログ
詩の如き編、連歌の如き編、一人芝居が目に浮かぶ編などバラエティに富んだ短編集。新書の発売日に新宿で見かけたことを思い出しました。読む時は、一人、ゆっくり、静かな場所で。
Posted by ブクログ
女性ピン芸人・鳥居みゆきさんの連作短編小説集です。
ときに、詩的だったりもする散文たち。
ブレインストーミング的に自由で壊れた想像を彼女らしい言葉で
紡いでいくような感覚に感じるんですけれど、
その、表面には出てこない深いところには、
ちゃんと彼女なりのしっかりした計算があるんだろうなぁと、
解説も読んでそう思いました。
計算というか様式美を持っているんじゃないかって気になりました。
そして、ぎりぎりの精神で、それは病むか病まないかを意識していて、
そういう「場」から物語を作っています。
そこには彼女の挑戦があるのか、精神を病むことの怖れがあるのかは
わかりませんが、彼女の芸風としてそういうのを扱っているようです。
物語の一編一編は短くて、すぐに改行もされる文章なので、
文字数はさほど多くなくて、読書慣れしていない人たちでも、
一冊200ページ弱を、苦労なく読み終えることができると思います。
ギミックといって良いのかわかりませんが、
いろいろと、物語と物語の間に仕掛けというか、
繋がりを持たせていたりもしますので、
さらーっと読み飛ばしながら読むようなことをしたら、
この本の面白みには気付けなくなります。
そこは注意して読んで、深い夜を楽しむといいのではないかな。
僕は鳥居みゆきさんのDVDを持っていたりして、
興味を持っていることもあって、
面白く読めました。
芸人さんのひょろっとした表面の裏をうっすらと感じさせられたりします。