あらすじ
「出生前診断」に対して、多くの人が「ダウン症の診断」や「命の選別につながる」という誤解をもっています。
しかし、出生前診断で病気を発見できたことにより助かる命も少なくありません。
本書は、さまざまな家族のエピソードを通し正しい出生前診断の知識を深め、
命とは何かについて改めて考えることのできる一冊です。
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出生前診断で見つけることができる病気のなかには
出産後すぐに高度な医療を必要とする重大な病気がたくさんあり、治療も一刻を争います。
そのため、赤ちゃんが生まれてから異常に気づいて診断していたのでは手遅れになってしまう場合もあります。
一方、胎児のうちに病気を発見することができれば、事前に産婦人科医と小児科医が情報共有するなどの対応を取ることができ、
赤ちゃんを救命できる確率が大きく向上するのです。
胎児の病気を診断する著者のクリニックには、毎日多くのママとパパが「お腹の赤ちゃんが元気かどうか確かめたい」
という不安な気持ちを抱えてやってきます。
本書では、4万人以上の胎児を診察した著者が見た、
胎児の命と向き合ってきたママとパパのエピソードを9つのストーリーにまとめました。
家族それぞれの幸せを描き、出生前診断のあり方を伝えます。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
悩みもがくママとパパ、懸命に生きようとする胎児、そして家族を支えるりつこ先生とスタッフ。
どの章も涙なしには読めませんでした。
自身も、律子先生に大変お世話になったたくさんの患者のひとり。藁にもすがる思いでかけつけたクリニックが懐かしい。先生が真摯に向き合い日々努力されているおかげで、たくさんの命が救われていることがこの本からも伝わってきます。こんな凄い人でも、たゆまぬ努力をされているんだから、私も救っていただいた我が子の命を大切に育てて、ひとの痛みがわかる優しさを持ち人の役に立つ子を育て、社会に送り出してあげたい。子育て頑張りたいと思いました。