あらすじ
百年に一度、滅びの未来を回避するために行われる皇帝選。そこでは数多の候補が聖女と誓約し、皇帝の座を競う。初代聖女の末裔ながら、何の能力も持たないシルヴィア・ベルニア聖爵令嬢十三歳。彼女は家族のみならず領民からも虐げられ、今日もゴミを漁って生き延びていた。ところが……聖誕の鐘が鳴り、聖女が誕生する夜、その資格がないはずのシルヴィアの眼の奥に十字架の聖痕が発現した。密かに家を飛び出したシルヴィア。そして、運命と呼ぶべき出会いを果たすけれど……。これは聖女失格の烙印を押された少女が、最強の聖女を目指す物語。
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Posted by ブクログ
娘に今も引きずる初恋を気持ち悪いと言われてしまったお父様哀れ。
そもそも育て方を間違えているかるなあ……妖魔基準で育てた娘、知らない間に逞しくなっている。
皇帝戦がきっちりポイント制だったところや、仲間がどんどん増えていく辺りはゲームを見ているような感じで楽しめた。
特にマリアンヌとスレヴィのケンカップルが最高。
共に言う口を持っているので、言い争いが楽しい楽しい。
妹との決着がつききらなかった件が物足りなかったが、そう言えば結論は冒頭に出ているので、彼女の強がりが終盤では哀れに思えた。
はてさて、凸凹な親子はこれからどうなるのか。
初恋の聖女を超えた関係になるのか、想像は膨らむばかり。
Posted by ブクログ
え、そこで終わるの??と、思わなくもありませんが、虐げられつづけ、漠然と「普通」に生きたいと願っていて、運命に流されるように皇帝選に参加した主人公が、最終的に自分の意思で自分の欲しい未来を掴むために、再度の皇帝選参加を決める、という結末は、綺麗だったと思います。
「もうひとりで生きていける。そうなれるように育てた」という、保護者たちの言葉が頼もしい。
個人的に、天気予報聖女マリアンヌさんが好きです。あの人の予知能力、直接の戦闘に役立てるのは難しくても、戦略的には滅茶苦茶便利だと思います。ちょっとエキセントリックで強気な努力家。とても良いキャラクターでした。